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2006年7月31日 (月)

島田歌穂

 学生の時、ミニコミ誌を作っていた。
 学校の情報、周辺地域の情報を掲載する、学校に特化したタウン
誌のような内容のもので、年5回発行して無料配布する。

 ロットリングで起こした手書き原稿を街の印刷屋さんに持込み
(活字ではなく)ダイレクト印刷をしてもらう。
 まだ、ワープロは世の中になかった。
 支出(印刷代)はすべて広告収入で賄う。
 2人のチームを作り手分けして近くの商店街に広告掲載をお願い
して回る。一番小さい枠で1,500円。一番高い裏表紙が1万円。
 「必ず出すから、毎回おいでよ」
と言ってくれるお店もあり、そういうお店は部員皆で通っていた。
 総額5万円以内の収入と支出で回る、ささやかな仕事。それでも
広告の入りが悪い時は心配になった。

 無料ということもあり、学生からは好評だった。
 7,000人の学生に対して4,000部を印刷。手渡しと生協
のカウンターに置いてもらうだけで、いつも数時間ではけた。
 一度だけ有料化(50円)してはどうかという議論をしたことが
あったが、それに見合う記事を書く自信がない、そういうプレッシ
ャーのないのんびりした雰囲気でやりたいという意見が大半を占め
た。当時はなんと、気概のない人たちかと思ったものだが、今は
それも自然だと思える。

 取材には必要経費が出るわけではない。実費は手出し。
 自分でアイデアを出し、編集会議にかけて、ページをもらうと
取材に走る。
 松田聖子の高校時代を追うという記事では、彼女が高校途中まで
在籍した久留米市の信愛女学園にバイクを飛ばした。

 高校と短大が併設されている信愛女学園。
 下校時間に校門前で待っていると、松田聖子と同級生だったと
言う大学1年生の声もひろうことができた。
 (記事内容は割愛)

 ある時、その学校のマスコット・ガールという触れ込みで、アイ
ドル・デビュー間もない島田歌穂がやってきた。
 東京のアイドルが九州の大学のマスコットというのもおかしな話
だが、そういうご都合主義には目をつむり、ライブイベント前の楽
屋に取材を申し入れた。

 雑誌づくりは、こういう役得がおいしいところ。

 その時の記事を今、読み返してみると、顔から火が出るような質
問、つまり、既存の芸能誌が聞きそうな質問ばかり。
 いやな顔ひとつせず、笑顔で応じる島田歌穂。

 取材の終わりには、取材班と一緒に記念写真。
 何を勘違いしたのか、僕は島田歌穂の肩に手を回している。
 土地の名士やプロモーターと言えども、そんなことはしないだろ
う。なぜ、そんな不届きな行動をとったのか、わからない。

 常識がないとは、恐ろしいことだ。

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