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2008年1月 5日 (土)

ITとICT

 今日はまず、質問します。
 あなたは ICT という言葉を知っていますか?

 さぁ、どうでしょう・・
 、そこの東京都の主婦の方、知らない?
 そうですか。
 大丈夫、あなたが普通です。

 【 あいしーてぃー 】 Information and Communication Technology
 情報通信処理技術

 なんだ、ITにCが入っただけじゃないの。
 また、どうでもいいような言葉を、暇な人がつくったのね?

 そう思ったあなたは正しい。その通りです。


 【 あいてぃー 】 Information Technology
 情報処理技術

 ITは 1999年冬から流行り始めた言葉。
 1990年代初頭に流行したSISとの違いは、LANが一般的なものになったこと、インターネットが登場し、これらを前提とした技術である点。
 EC(電子商取引)、Business Intelligence を実現するための技術の総称が IT。

 1999年冬、初対面のコンピュータ技術者同士が、話題の切り口を求めて
 「世の中、IT一色ですねぇ」
というように使っていた。
 2000年に就任した森総理大臣が「イット」と誤読、以後、正しく読めるようになってからは、これでもかとばかりに IT(アイティー)を連呼して流行らせた。
 「IT革命」は2000年の流行語大賞に選ばれた。
 表彰式で壇上にあがったのは当時18歳だった木下斉。この言葉を作ったのは彼ではないが、「この言葉のコンセプトに最も合っている」という理由で選ばれた。


 ITとICTは同意語。
 ITという言葉は、使われ始めた時点でインターネットを前提としており、通信の意味も含まれていた。
 「ICTのCは ユビキタス社会のコミュニケーションだ
と言い張る人がいるかも知れないが、ユビキタス社会なんてどこにもない。我々が住んでいるのは人間社会だ。

 2005年、総務省は「IT大綱」を「ICT大綱」に改名した。
 総務省は2007年には「ICTを環境にやさしく活用するために」というガイドラインを発表している。
 IT(ICT)と言えば経産省、環境といえば環境省の縄張り。
 総務省は「居場所づくり」「自分探し」に必至のようだ。


 2007年、一部のコンピューターシステム従事者が ICT を使い始めているが、一般のサラリーマンはほとんど使わない。
 ITとICT、どちらを使うかは個人の自由。
 もし「これからはICTだよ」と力む人がいたら「新しい言葉をよく知ってるねぇ」と暖かい声をかけてあげたい。

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