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2009年11月18日 (水)

皇帝 陽水 登場

19:07
開場からぴったり 1時間
客電がおち、歓声と拍手が起こる。
暗闇にプレーヤーが次々と現れて、所定の位置に着く。
あとで聞くと「豪華な面々」「そうそうたるメンバー」らしいが、僕は一人も知らない。これは「井上陽水と○○バンド」ではない。
彼らはツアーをサポートする、いわば裏方であり、やたらとそういうプレーヤーを持ち上げるのは、趣味ではない。

最後に舞台の左手から陽水らしき影
その姿は威厳に満ち、僕には皇帝のように見えた。
影は3本のうちから一本のギターを首からかけ、マイクの前に立つ。
スポットが当たった陽水は白いシャツにモーニングのような黒いジャケット。
コウテイペンギンかと思った。

●Happy Birthday
このツアーの1曲めは、この曲に固定されている。
「夢の中へ」同様、理屈抜きに幸せな気持ちになれる歌。
ステージを明るく照らされていて、陽水がくっきりと見える。
ふと左手を見ると、3人のコーラスガールズがいる。
陽水を見に来たのに・・
これでは気が散って仕方がない
と思いつつ、やはり目がいってしまう。
この距離だと、ガン見していると目が合ってしまう。
陽水に集中しなければ・・
そう考えていたら、すっかり大股開きの兄ちゃんのことを忘れてしまった。

●青空、ひとりきり
フォーライフレコードを設立して初めてのシングル盤だった歌。
当時、父と佐世保の島瀬公園を散歩していると、風に乗って地を這うように千円札がやってきた。
すかさず拾いあげた僕は交番に届けたが、父は前払いだと言って財布から千円を僕にくれた。
チロルチョコを100回買うという堅実な選択肢は浮かばず、そのままカワシモレコードに直行して「青空ひとりきり」とイルカの「なごり雪」を買った。
そんなことを考えていたら、ステージに集中できぬうちに歌が終わってしまった。
アレンジがレコードそのものなのは、嬉しいことだ。

●闇夜の国から
この曲を終えたところで、陽水が喋る。
ミュージシャンがステージで喋るものだと知ったのは「陽水ライブもどり道」だった。歌はレコードでいつでも聴けるから、コンサートではできるだけたくさん喋ればいいのにと思っていた。
朴訥で口数少ない彼が、一生懸命喋る情景を目に思い浮かべ、いつしかMCを暗記してしまったが、こうして目の前で喋る姿を見る日が来るとは思っていなかった。

40周年なんですけど、こうして振り返るのに、飽きてきてまして・・
年月が経ち、彼は饒舌で漫談家のようだ。

●Make-up Shadow
名古屋に住んでいた頃流行っていて、よく同僚がスナックで歌っていたな。
「フォーク陽水」と「ロック陽水」のファンにとって、万人に受け入れられてしまった「ロマンティック陽水」といえるこの曲は、いま一つ感情が入らない。
ここで、コーラス隊は袖に下がる。
ジャケットを脱ぎ、白いシャツの陽水。

●とまどうペリカン
客席は初めからここまで、ずっと座ったまま。
試しに目を閉じて陽水の歌声に耳を傾けてみたら、危うく眠りそうになった。
記念すべき初陽水で2時間寝ていました。
では洒落にならない。すぐに目を開けて陽水に目を懲らす。

●断絶
もうずいぶん昔に作った歌なので、どうやって弾くんだったか
と笑わせた陽水がカットした前奏は断絶。
これまでのセットリストではここで「愛は君」だった。
この日一番嬉しかった選曲。大きな声で一緒に歌いたかったが、この時点では客席は全員着席、そして静寂を保って耳を傾けていた。

●帰れない二人
このツアーが始まって一ヶ月、2009年5月2日に亡くなった忌野清志郎
彼と二人で作った歌を・・
と言ったところで客席から拍手が起きる。
感傷的でロマンチックなこの曲が清志郎と二人、アパートで作った歌だということを知ったのは、清志郎が亡くなってから。
清志郎からこの歌が生まれていたとは意外だった。
「真っ当な人ほど、表現はアブノーマルになる」
陽水の言葉が可笑しかった。陽水の言葉に愛があった。



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