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2014年7月 2日 (水)

猫の夢を見る理由

家の前の路地に白い猫がねそべっている。
今、猛獣に襲われたらひとたまりもないような弛緩した態度だが、ここは東京の下町。
ジャングルではないので、差し迫る危険はない。
あったとしても、酔っ払いに蹴飛ばされるくらいだ。

その白い腹に埋もれるようにして、親猫の20分の1ほどの子猫が寝ている。
迷わず取り上げた。
白くて細長い肢体は、まるで実験に使われるラットのよう。

すぐに親猫が顔を上げた。

なにするの、兄さん

子猫はボクの指に噛みついた。
だが、口が小さいのでそれほど痛くはない。

悪いようにはしないから

夢の中で男が言っている。
いったい、猫を相手に何が「悪いよう」なのか・・
男の心理を脳が読み解く限り、野良猫に対して悪いようにしないということは、すなわち飼い猫として安定した暮らしを与えると言うことだ。
猫は飢餓を逃れ、自由を手放す。

うそつけ、そんな気もないクセに

夢を見ている脳が俯瞰している。

誰も居ない家には、食卓にご飯が待っているわけではない。
猫まっしぐらの食品は、もちろんない。

猫はご飯をあげても愛想笑いしない。
そう書いていたのはデビューから5年が過ぎた頃の井上陽水だ。
愛くるしく笑うならば、買い置きのレトルト粥を出したかも知れない。

結局、なにも与えぬまま頭をなでているうち
子猫は気持ちよさそうにカラダを預けた。

朝が来て、曇り空を抜いて、弱いお日様がなんとか地上を照らそうとしている。
夢なので展開が速い。

子猫を手のひらに乗せて家を出ると、親猫は昨日いた場所で寝ていた。
猫が寝た場所で、そのまま朝を迎えるかどうか、猫を飼ったことのない男にはわからない。

子猫を親猫のとなりに降ろす。

何か食べさせるって言ったじゃない

子猫の抗議を受けていると目が覚めた。

飼い猫がいるわけでなく、近隣で猫を見ることもない。
それなのに、なぜ今"猫の夢"なのか。
半日考えていて、答えが出た。


ひとつは、最近続けて読んでいる「村上ラヂオ」だ。
2000年より村上春樹が雑誌「an・an」に連載した同タイトルのエッセイは3冊の単行本になっている。
猫が好きだという村上春樹のエッセイには、よく猫が登場する。

もうひとつは「花とアン」だ。
場面が切り替わる時、長屋の路地で「にゃー」と猫が泣く。
何を象徴しているのかはわからない。

猫は水と超音波に弱い。
先進国の現代社会は、猫にとって生きづらいに違いない。
人間も大変だが、猫も大変だ。

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