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2017年1月23日 (月)

自遊自材 メンテナンスすべてが無料ではなかった

計測、試し寝が終わったスズキさんが、コートに袖を通しながら戻ってきた。

枕をオーダーメイドして買うという行為は、睡眠の質を高めるという取組の中でも最高峰に位置するだろう。
たかが枕だが、この時、嬉しそうなスズキさんを見て僕も特別な気分に浸っていた。

「お連れの方もいかがですか?」
スズキさんのカルテを手にした店員が僕にも誘い水を向ける。
端で見ていた僕も、十分その気だ。
だが、さらに時間がかかって、スズキさんを待たせては悪い。
年が明けたら、僕も作りに来ます。

にっこり笑った店員さん
制作ブースに下がって、枕の制作にとりかかる。
さっきまでがらんとしていた店内に、いつの間にか客が増えている。
ある人はマットレスに試し寝している。
子どもが「Air」のディスプレイに寝転んで、店員に注意されている。

枕ができるまでの間を利用して、別の店員が説明に来た。
まるで、このタイミングを計っていたかのように。
店員は1枚のコピー用紙を僕らに呈示する。
そして、僕は意外な言葉を聞く


「調整の際、@@は**千円、##は**千円です」

メンテナンスの際、部品代は有料だというのである。
渡してくれなかったので、**の数値はわからない。
5千円、7千円という数値だったと思う。
ホームページにも掲載されていない。


エンジェルフロートのようなウレタン素材の耐用年数は3年程度。
定期的な素材交換が必要になる。
そう考えれば、メンテナンスが「無料」なわけがないのだ。

だが「メンテナンス無期限無料」という謳い文句を見て「これから先何もかも無料」と錯覚していた。
こういう早計な人は恐らく僕くらいなのだろう。
スズキさんはどう思ったのか。

もしこれが僕の枕で、僕がお金を払う場面ならば「え゛無期限無料じゃないんですか」くらいは言ったかも知れないが、今日はその立場にない。



帰り際、店員から説明があった。
「はじめは違和感を感じる方もいます。1週間くらいで慣れますから、様子を見てください」
世の中には、新たな環境に順応することが得意な人とそうでない人がいる。
恐らく、使い始めてすぐに「枕が合わない」と言って、再調整を求める人が多いのだろう。


人は誰も、大きな買い物をした時は気分が高揚する。
そんな時に冷水を浴びせるようなことはしたくない。
その日は、なにも言わず別れた。

後日「自遊自材」の感想を聞いた。
そこで、部品は優良なんですね?と水を向けると、スズキさんもそこは意外に思ったらしい
「そうなんですよね。そうなのか~と思いました」


それでも、乗りかけた船
目の前で見た枕のオーダーメイド現場は鮮烈だった。
この時点では、オーダーメイドが既定路線に位置づけられていた。

つづく

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