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2018年3月 1日 (木)

ノモマックスとお別れの日

ありがとう、また逢おう
そう言って新聞紙にくるまったノモマックスをそっと電柱のそばに置いた。
ノモマックスは1997年に僕を靴コレクターの道に引きずり込んだ靴だった。


1996年の暮れ、僕はナゴヤのスポーツオーソリティの店頭にいた。
それは新聞に初めて「エアマックス狩り」の記事が出た頃だった。
世の中では「ナイキのエアマックス」なるものが、ブームになっているらしい。

当時まだ「イエローグラデ」という言葉は知らなかったが「ナイキのエアマックス」という言葉に強く惹かれていた。
ナイキが出しているからには、それはきっと高い運動性能を持つに違いない。
なぜそう思ったかというと、ナイキの靴を一度だけ履いたことがあったからだ。

それは遡ること10数年前、テニススクールに通い始めた時だ。
スポーツ店を経営する友達に道具一式をお任せで注文した。
ラケットはケネックス、ウェアはヨネックス、そして靴がナイキだった。

スポーツ店のプロが選ぶのだから、このナイキというメーカーは本物に違いない。
そう考えたのである。
当時、連日の暴飲暴食で激太りしていた僕は、すでに高校時代のワースト体重を超えており、重大な危機感があった。
僕は自慢ではないが「カタチから入る男」だ。
話題のカッコイイ「ナイキ」を履けば「ウォーキング」の習慣が身に付くのではと目論んでいた。

そこで訪れたのがスポーツオーソリティ。
靴売り場をくまなく見たがエアマックスの「エ」の字もない。
恐る恐る店員に尋ねると、彼は「エアマックス96」を履いていた。

それ脱いで売ってください
と危うく「エアマックス狩り」しそうになるのを思いとどまり「次はいつ入荷するのですか」と今だったら絶対聞かないど素人質問をかます。
店員は「予定はありません」というだけだ。

手ぶらで帰るのも悔しい。なにか情報はないかと店内を歩いていた時、書籍コーナーに「NIKE完全読本VOL.3」ソニー・マガジンズがあった。
その裏表紙がノモマックスだった。


ノモマックスが手に入るまでおよそ1ヶ月、この写真を何度も見てはため息をついた。
僕はノモマックスを手にできるでしょうか
どうか、僕にノモマックスを
コレクターの神様に何度もお願いした。

だから21年経った今もこの写真をみると、とても切なくなる。
音信不通になった恋人を見るように。

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