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2018年5月18日 (金)

一期一会 東京-鹿島-長崎

今日はおめでとうございます

この時まだ僕はV・ファーレン長崎のユニフォームを上に着ていた。
ゲーム中あまりの寒さにウィンドバリアジャケットをユニフォームの下に着込んだまま。
スタジアムからバスまで移動する間も雨が降り続いていたので、上下に着替え直す時間がなかった。
それを見たクボさん(仮名ですからね)

「あ、ありがとうございます。おつかれさまです」

俳優をめざす劇団にいてもおかしくない顔立ち
浮ついたところがない、低くて落ち着いた声
いい感じの人だと胸をなで下ろす
(別にお見合いじゃないんだけど)

考えてみれば、交通機関でとなりに座った男性に話しかけたことと言えば「すみません、そこ僕の席です」というくらいだ。



往路のスズキさん同様、クボさんも東京に住んでいて「陸の孤島」※鹿島に足を運んでいるという。
(※クボさん談ですからね)

全国のアウェイ戦をすべて行くわけではないが、お盆(2018年8月15日)のトラスタ(長崎-鹿島戦)には来るという。

スズキさん、クボさん、僕、見ず知らずの3人が、誰の地元でもない諫早市のサッカー場で同じ試合を観る。でも互いに顔を合わせることはない。
袖振り合うも多生の縁
その「一期一会感」がいい。

まだ、交通機関も宿も押さえていないというクボさんに「長崎観光親善大使」を詐称している僕が説明にはいる。
(一部、説得に近かったかも知れない)


東京からトラスタに直接入る時、僕ならばどのルートで入るか
長崎市内でちゃんぽんを食べるならば、ここと決めている店
そして、開園以来応援しているハウステンボスのとっておきの楽しみ方


本来、男どうしというのは照れがあるものだ
女どうしならば、意気投合→連絡先交換→再会という道筋があるかも知れないが、男同士はそうはいかない
(もちろん、男と女も)

気づかれないよう、クボさんの「会話に乗り気ではないサイン」を見落とさぬよう腐心する。
しばらく沈黙がつづき、それがずっと続くようであれば、そこが潮時
そう決めているのだが、会話が途切れると、クボさんが新たな言葉を見つけてくれて、再び歓談が続いていく
そしたら次は僕の番と、そこに相応しいネタを出す

見ず知らずの男2人が、日本経済の在り方や、人の尊厳を語り合うわけにはいかない。
ここで、できることはサッカー談義だ。


僕らは暖かいオニオンスープにありつくこともなく、ただバスの行く方向を見据え、互いに希望のサッカー観を語り続け、鹿島、長崎、故郷、そして東京についていくつかの言葉を交わしたあと、東京の灯りを見た

ゲーム後の駐車場渋滞、GW後半の4連休を控えた高速の渋滞もあり「カシマサッカー26号」が東京駅日本橋口(のりばは八重洲南口)に帰着したのは定刻から1時間遅れだった。
それでもスズキさんが言っていた「最悪4時間もある」に比べればずいぶんと早い。

「今日はありがとうございました」
互いに簡単な礼を言い、クボさんが降りて行くのを見送る
すぐ彼に追いつかないよう、乗客がすべて降りるのを待った僕は、8時間ぶりの東京に降り立った。

V・ファーレン長崎のユニフォームを着て東京駅に立つ酔狂な人はあたりに居ない。
柱の陰に隠れて、ユニフォームとジャケットの上下を逆にした。


V・ファーレン長崎ブログ

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