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2018年8月13日 (月)

マリちゃんが見ている重要な「資料」

以前、となりに「WEBさぼり」をする同僚がいるサトウさんの話しをした。
今日は、それと同様の話しだ。


現代企業組織の事務所では、ほぼすべての人の自席にはパソコンがあり、在席している時はパソコンに向き合っている。

これは企業により若干のずれはあるものの、およそ2001年を境に「パソコン一人一台化」が完了したと推察する。


スズキさんの事務所でも、すべての人に会社備品のパソコンがあてがわれており、誰かと雑談する時を除いて、自席にいる間はパソコンに向き合っている。
ある日、スズキさんは、右隣に座っているマリちゃんがとても静かなことに気づいた。

そういえば、キーボードを打っていない
右側を向き、マリちゃんをガン見したのではなく、人が動く気配がない。音がしないのだ。かと言って熟睡しているというわけでもない。

スズキさんの職場はデスクトップパソコン、ノートパソコンが混在しているが、誰もがパンタグラフ式のキーボードを使っている。

デスクトップパソコンが普及し始めた頃、主流だったのはメンブレン式のキーボード。
キーに厚みがあり、ストロークも深い
押下(おうか:キーを押して下げること)すると「カチャカチャ」と大きな音がする。

一本指打法のおじさんが強くキーボードを打つと、麻雀の牌を切っているような音がしたものだ。

メンブレン式は押し込みが堅くストロークも深い。
大きな力を要するため、腱鞘炎になる人が続出した。
それから、まずはノートパソコンがパンタグラフ式に取って代わり、デスクトップ用の外付けキーボードもパンタグラフを選ぶ人が増えた。

ただ、経産省経済産業局はメンブレンとパンタグラフの普及データを公表していないので、いつ頃、出荷台数が逆転したのか(もしかして、まだ逆転していないのか)は謎だ。


それにしても、マリちゃん静かだ。
いくらパンタグラフ式のキーボードが静かだとは言え、連続的にキータイプすれば「さらさらさら」といった機械音はする。

それとなく右側を視線の端っこに捉えると、彼女はマウスに手を置いた状態で、はや5分は経過している。

企画書などを読み込んでいるのならば、一定間隔でページを変えるクリック音か「ガリガリガリ」というマウスのホイールボタンを回す音がするはずだ。

マリちゃんは、時折マウスを左右に振っている
それは、恐らく何らかの「資料」を凝視しているのだろう


そして、スズキさんが姿勢を変える度に、マリちゃんがマウスを操作して画面を切り替えることがわかった。
それも毎回。
別にスズキさんは彼女を疑っているわけでも、監視しているわけでもないのだが。
マリちゃんは、その画面をスズキさんに見られたくない様子。

そうか、僕なんかには閲覧が許されていない、企業秘密へのアクセスを許されているのだな。
若いのに、さすが、マリちゃん。期待の星!


別にスズキさんがマリちゃんの給料を払っているわけではないし、彼女が手を動かさないことで、目に見えて企業業績が悪化するわけでもない。

誰にでも「資料」を見ていたい時期があるのだ。
楽天的なスズキさんは、そう考えることにした。

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