2017年2月 7日 (火)

OS-1 旧新飲み比べ<後編>

丸いボトルになったOS-1
明らかに味が変わった。
メーカーはそこを強調していなかったが、販売面でのてこ入れであることは疑いの余地がないところだ。

急いで個人経営の薬局へ回り、在庫で残っていた旧い四角いボトルのOS-1を1本確保した。
商品のリニューアルが行われると、量販店チェーンは早々に新商品に切り替わる。
一方、個人経営の薬局は在庫がはけないため、しばらく旧製品が置かれていることが多い。


それから、夏が過ぎ秋が終わり、冬になり、ついに立春まで来てしまった。
いろいろと忙しかったのだ。
こうして、飲み比べを実行したのは、新タイプ発売から11ヶ月後だった。
もう旧タイプがどんな味だったか、舌が忘れている。


その日、重い腰を上げたのには理由があって、ふと見ると旧タイプの賞味期限が4ヶ月前に切れていたのだ。
旧タイプの賞味期限はおよそ6ヶ月だった。
(新タイプは12ヶ月)




無地の紙コップを2つ用意する。
1つには底の裏側に小さく「N」の印をつける。
そちらにNew・新タイプを注ぎ、もう一方に旧タイプ。

自分だけではつまらないので、いつも食べ比べに協力してもらうサトウさんにもつきあってもらう。
彼には賞味期限が切れていることは秘密だ。

サトウさん、2つ差し出したコップの1つを飲み、すかさず言った。
「変な味がする」

まずい、期限が切れて中身が変質していたのか?
そして、それが旧タイプだと確信した。

つづいてもう1つを口にする。
「これは普通の味だね。こっちが新しい方じゃない?」
正解だった。


2つのコップをシャッフルしてもらい、僕も試す。
もう一目ではなく一飲瞭然。
確かに旧タイプは「変な味」
新タイプは、今飲み慣れている味だ。



今これを書きながら、旧タイプを飲んでいる。
飲み比べた時「これ、悪くなってるんじゃないか」と思ったのは杞憂だった。
旧タイプは確かにこんな味だったのを舌が思い出した。

僕の語彙では形容が難しい味。
それまでに一度も飲んだことがない味だ。
無理矢理、言うならば「薬のよう」それも湿気た薬のようだ。

新タイプはスポーツドリンク風。
果汁を少しだけ落としたようで、ほのかに甘い。
有り体に言えば「飲みやすい」味。

当時の大塚製薬のリリースによると
「一部原材料と充填方法の見直しを行い、すっきりとした風味に仕上げました」とある。

これを書いているうちに時間が過ぎ、だんだんと脳が味に慣れてきた。
そこで、新タイプを1口飲んでみる。
ほのかな甘さを感じる、すっきりとした味。
ただし、初めて飲んだ時のように「甘い!」とまでは感じない。
同じ「OS-1」という名前だが、旧新2つは別物である。

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2017年2月 6日 (月)

OS-1 旧新飲み比べ

そこに2つの道があると、人は道に迷う。
そこに1つの道しかなくても、やはり人は迷う。
迷う人はどんな時でも迷っている。
そして、チャンスを見失う。

リラックスしていれば、ポジティブな気持ちを引き出せる。
そうしていると偶然のチャンスをつかむことができる。
チャンスが訪れた時、迷っていては見逃してしまう。

その時、頼れるのが「勘」である。
KANに感覚の「感」を当ててもいい。
必ず愛は勝つと彼も歌っているではないか(なんじゃそりゃ)


いつも感覚に頼っていると勘が働く。
もちろん外れる勘ではなく、当たりの勘だ。

僕が新しいOS-1を飲んだ時、これだけ味が変わっていれば、目かくしテストでも当てられるな。
そう思った。


OS-1は、体内の電解質濃度を下げない働きをする飲む点滴。
いろいろなものが入っていて、カロリーが高い一般のスポーツドリンクとは違い、役割だけを果たす「経口補水液」だから病人が摂る水分として好適である。


発売は2005年だが、一般向けではないため宣伝をしておらず、ほとんど知られていなかった。
初めての宣伝は2012年7月。
その2年前に熱中症で倒れたことがある所ジョージが自虐的に熱中症対策を訴えるCMだった。


ポカリスェットがこの世に出た時、誰もが「こんなまずいモノ、金出して買う人がいるのか」と言った。
カロリーメイトもそうだった。
最初に出た200円の缶入りカロリーメイトを飲んだ時、口の悪い友人は「飲んだ後のお好み焼き*みたいだな」と言った。
*表現を変えてあります


OS-1を初めて飲んだ時の感想は「こりゃポカリ以上に薄いな」だったが、医療用ゆえその可能性を感じ取った。
低カロリー(100mlあたり10kcal)なので、たくさん飲んでも太る心配がない。
早速、マラソン前のウォーターローディング用に飲むことにした。


それ以来、飲まない日はない。
商品指定の用量は「大人1日500~1000ml」
初めこそ1日ペットボトル1本(500ml)を飲んでいたが、205円と高いこともあり、徐々に量が減った。


会議の時もOS-1持参。
眠くなった時に、一口飲むとリフレッシュできる。
周囲に飲んでいる人がいないので珍しがられた。
「それいくらですか?205円?たかっ!で、美味しいんですか?まずい?だめじゃないですか」
皆が笑って場が和むという副産物もあった。


そうして5年ほど、毎日飲んでいたので、2016年3月に容器が丸くなった新タイプを飲んだ時、先のように思ったわけだ。
味が変わったとなれば、そこは「飲み比べ」だ。

つづく

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2017年1月31日 (火)

ニトリの寝具2点で睡眠の質が改善された

「やわらかタッチ高さ調整パイプまくら」を箱から出し「まくらプロテクター」に格納する。
試しに寝てみると、横向きの際、高いと感じたので、ファスナーを開けてパイプを少し取り出す。
まずはこれでしばらく試してみることにする。


使用初日の朝
目覚めがすっきりしている。
ただ、前日まで枕を使わずに寝ていた時も、そうだったので、それだけでは枕の効果はわからない。

ただ、顔を洗おうとして鏡を見た時に驚いた。
誰?
と言いたくなるほど、表情が若々しく見えたのだ。
目の隈が浅くなり、法令線すら消えたのではないかと思ったほどだ。
疲れがとれて、すっきりした顔というのは、こういう顔を言うのだろう。
(翌日からは元に戻ったが)


パイプ枕なのにごつごつした感じがしない。
不思議に思いネットで調べたところ、頭が接する面にはウレタンフォームが使われていた。
パイプはその下に入っている。


それから2週間「やわらかタッチ」は快適である。
仰向け、横向き、どの寝方でもしっくり馴染んでいる。
はじめの数日は「仰向け」は気持ちいいものの「横向き」が高すぎるような気がして落ち着かなかったが、それが徐々に馴染んできた。
使っているうちにパイプが詰まって低くなったのか、カラダが慣れたのかは不明だが、とにかくどの向きで寝ても快適なのは、ありがたい。


そして、睡眠を快適にしているもう一つの要因が「ニトリひもなしらくらく掛布団カバー」
(以下「ひもなしカバー」)

説明書を見ながらの初回作業は20分ほどを要した。

ベッドを広げる
掛け布団を広げる
その上に裏返しにしたカバーを重ねる(ファスナー手前)
布団カバーの中に手を入れてスリットから出し、

「掛ふとんの両端をカバーごとつかんだまま、掛ふとんを包むように、カバーを表面に戻します」

さらりと書いてあるが、これは身長2mで手が4本ある人じゃないとムリだと思う。

ただ、2つ前に使っていた「紐ありカバー」と比べると格段に装着が容易であることは明白。
何事も仕組みが見えていない時は、それを紐解くのに時間がかかる。
次回からは10分かからずに装着できると思う。
その安心感があると、ふとんカバー洗濯の頻度も上がりそうである。


そして「ひもなしカバー」が何よりよいのは「ずれない」ことだ。

「ひもなし」なのにずれないのは、テイジンが開発した超極細繊維「ナノフロント」を内側に使用(Nグリップ)しているためだ。

■品番:7507393
■実勢価格:3,695円+税

仕様(ダブル)
■サイズ:190×210
■綿100%
■全開ファスナー 長い辺が全開する。


朝起きてもふとんカバーの中でふとんが丸まっていることがない。
ふとんの位置が寝る前と変わっておらず、まるで寝相のよい人が寝ていたようだ。


「ニトリひもなしらくらく掛布団カバー」
「やわらかタッチ高さ調整パイプまくら」
合わせて9千円弱の投資。
当初考えていた数万円の投資をすることなく「睡眠の質」は十分に改善された。

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2017年1月30日 (月)

東京西川からニトリに乗り換えた理由

日曜の夕方
そろそろ世間の幸せな家族が「ちびまる子ちゃん」を見て、週末が終わってしまうことの感慨に浸る頃。
僕はニトリの枕売り場で片っ端から枕を押さえている。


それぞれの枕には、素材の違いにより、感触が異なる。
できれば実際に体重を預け、頭を当てて寝心地を確かめたいところだが、さすがにそれは思いとどまった。
第一、棚に置かれている枕に頭を預けている姿は「あのおじさん大丈夫か?」と疑われるに十分な怪しさがある。


「やわらかタッチ高さ調整パイプまくら」
(以下「やわらかタッチ」)
は東京西川のオーダーメイド枕「自遊自材」に形状が似ているということで、棚にある他の枕よりもアドバンテージがある。
他の枕も一応、検証しているが、それは「これに決めてもいいよね」という証明を積み重ねているようなものだ。
サイズは43×63cm。これも「自遊自材」によく似ている。
小さすぎず、大きすぎないほどよい大きさだ。


「自遊自材」の場合、新規制作時とメンテナンスで高さを調節できるが、それは業者によるものであり、自分で調節することはできない。

一方「やわらかタッチ」は自分で高さが調整できる。
サイドにファスナー付きの開口部があり、そこからパイプの量を加減する。
予備のパイプはついていないので、実際には「買った時よりも、低くすることができる」枕である。


品番:7550287
価格:3,695円+税


枕売り場には「やわらかタッチ」がちょうど収まる大きさの厚手のまくらカバー「まくらプロテクター」(43×63cm)が売られている。925円+税
それと合わせても5,000円程度。


枕カバー込みで3万円の「自遊自材」
ウレタン素材が経年劣化した場合、部品代は有料。

枕カバー込みで5千円の「やわらかタッチ」
パイプがどれだけ劣化するかは不明だが、数年後に買い換えたとしても「自遊自材」の投資額で5回買い換えられる。
もしも、実用に耐えなかったとしても、5千円は勉強代として、それから「自遊自材」に買い換えればよい。


在庫1の箱をレジかごに入れて、ふとんカバーと共に会計に向かった。
「自遊自材」はメンテナンス永久無料と謳っておきながら、お金を払う段階になって有料部品の説明を持ち出したことに違和感があった。
それが、この消費行動につながったと言える。

5千円もするモノを、即決買いすることは滅多にないことだ。
たいがい、そういう消費をした後は「こんなお金の使い方をしていいのか?」と自戒の念が募る。
しかし、今回に限っていえば「3万円の出費」を5千円に抑えられたのかも知れない。それは後に、あの時の選択が賢明だった思えるのではないか。
そう思い、少しだけ高揚感に包まれていた。

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2017年1月26日 (木)

ニトリでみつけたエンジェルフロートによく似た枕

その日、僕はニトリで迷子になっていた。
ニトリを訪れるのは確か2度めなのだが、これほどまでに広いとは思わなかった。
寝具だけでもずいぶん棚があり、枕カバーの場所がわからない。

こういう時は尋ねるのが速い。
通りかかった兄ちゃんに、スマホに書き出してきた型番を伝えると、ハンディターミナルで検索してから、足早に歩き始めた。
兄ちゃんにはぐれないように着いていく。
「これですね」
確かにお目当ての品がそこにあった。
「ニトリひもなしらくらく掛布団カバー」は想像していたイメージには、ほど遠く、洒落た小物のような荷姿で2つ並んでいた。

近くにあった買い物かごに放り込む。
日曜日も夕方の遅い時間ということもあって、人影はまばら。
(いつもはどうなのかは知らないが)
まっすぐレジに行くのもいいが、少しだけあたりを散策する。

品揃えといい、ディスプレイといい、なかなか好感が持てる店内である。
以前、この場所は老舗百貨店の日用品売り場だった。
こんなものまで置いているのか?
というレアな品揃えがテレビでも紹介されていたことがある。
ただ、男心にぐっと来るようなモノはないか?と棚を流しても、なかなかこれというものはなく、いつも手ぶらで帰った。


カゴを手に、特にあてもなく棚を巡っていた時、枕売り場に出た。
棚は5段、ざっと15種類ほどの枕が並んでいる。
価格帯は3千円から1万円台まで幅広い。

そこにやって来た小学生のやんちゃ坊主が、手当たり次第に枕を手のひらでぎゅっぎゅっと押さえて感触を楽しんでいる。
なかなか、気持ちがいいのだろう。
それにしても、買いもしないものを手当たり次第に、触りまくるのは品がない。
いつまでも、枕で遊んでいる坊主にしびれを切らした母親は、どこかに行ってしまった。

その数ある枕たちの中にたった一つ、既視感のある枕があった。

これは、東京西川の枕に似ているな・・
中央が低く、両脇が高い。
既製品のエンジェルフロート、オーダーの自遊自材が持つフォルムと同じだ。
種別は「パイプまくら」
価格はおよそ4000円
その素材、値頃からしてきっと、寝心地はさほどよくないのだろう。

やんちゃ坊主が、置き去りにして行った母親を追いかけたのを確認して、その枕を押さえてみた。

おやっ
手触りが低反発ウレタンのそれだ。
これが、パイプまくらの手触りなのか・・
試しに上の段にあった1万円台のウレタンまくらを押さえてみる。
堅い!
ウレタン特有の、しっかり、なおかつ優しく押し返す、あの感触はむしろ「パイプまくら」側にあった。


品名は「やわらかタッチ高さ調整パイプまくら」とあった。
見本で置いてあるものを除くと、箱に入っている在庫は「1」
驚きは、すぐさま「検討」のフェーズに遷移していた。

あたりにそれとなく目を配りながら、たて続けに、15種類の枕を手のひらで押さえてみる。

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2017年1月25日 (水)

装着が簡単なふとんカバーの盲点

今使っているふとんカバーは、買い換えてからまだ7ヶ月しか経っていない。
なぜ7ヶ月前に買い換えたというと、その前のカバーは洗濯して布団に装着するのが大変面倒だったからだ。

いわゆる「紐あり」でふとんの全面を包み込むタイプ。
ファスナーは布団の1辺に対して3分の2程度しか開口部がないもの。
ふとんをカバーの中に詰め込んで、紐をむすぶ作業は至難を極め、ひどい時には作業時間が30分を超えた。
それがいやで、次第にふとんカバーを取り外すのが億劫になり、洗濯の頻度が落ちるという悪循環に陥っていた。
ちょうど、ダニによるものと思しき皮膚疾患を煩っていたこともあり、ふとんカバーを買い換える必要に迫られた。


買い換えたのはセシールのウェブサイトで見つけた「着脱しやすい掛け布団カバー」という品。
その名前に惹かれた。
そうか、世の中には同じ悩みを抱えるご同輩が大勢居たのだな。
だから、セシールが乗り出して、このような商品が既に売られているのだ。
もっと、早く探せばよかった。

このカバーはふとんを包み込まず、開口部がある。
ふとんが見えているので、カバーの装着時、4隅を紐で結ぶのが容易だ。
使ってみると、確かに装着は簡単。
3,300円だけの価値はある・・・

そう思っていたのは最初だけだった。
カバーには8カ所に紐がついているのだが、使っている羊毛ふとんには4カ所しか留めるフックがない。
すると、ふとんの開口部からふとんがはみ出してくる。
毎朝、カバーからはみ出しているふとんを押し込んで、元に戻すことから1日が始まる。

だんだんとそれがストレスになって、ついに爆発したのである。
わずか7ヶ月しか使っていないが、これ以上我慢できない。
枕を作るよりも、こちらの方が先だ。


前回は「ダブル」ならばいいだろう。とふとんの採寸もせずに買った。
今回はふとんを巻き尺で計測してそのサイズで検索する。
「***×*** ふとんカバー」という具合だ。


すると見つかったのが「ニトリひもなしらくらく掛布団カバー」である。
通販で取り寄せると送料がかかる価格帯なので、ネットで在庫確認をしたうえで、最寄りのニトリ店舗に赴いた。

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2017年1月24日 (火)

木枕から自遊自材へ。枕に求められている形状とは?

その後、スズキさんは「自遊自材」に満足しているようだ。
店員は「はじめは違和感を感じる方もいます」と言っていたが、そんなことは全くなく、むしろすぐに馴染んでしまった。大枚をはたいたのに、なんだか呆気ない。それが不満だという。
気持ちはわかる気がするが、悪いことではない。
スズキさんにはエアウィーブの「airweave sleep analysis」で、ビフォー・アフターを計測してもらったが、ほとんど数値に変わりはないという。


さて次は僕の枕だ。
今使っている枕はというと、2010年に買った「木枕」である。

西勝造が提唱する「西式健康法」で推奨されていた枕だ。
西は「既存の医学、療法に常に疑問を抱き医学は必ず人間の心に帰着する」と提唱した。
西が提唱する「西式」には次のようなものがある。

木枕
平らで堅い床に寝る
朝食廃止
1日1,500ccの生水を飲む
温冷浴
間食禁止


「朝食廃止」は西式を知る前から取り組んでいたが「間食禁止」は未だに達成できていない。
「木枕」は西式と出会って取り入れ、西式を信奉する母と僕とで2つの木枕を買った。

購入してから数年は、毎日使っていた。
寝返りを打って、ちょっと脇にそれても、朝になると不思議と木枕に戻って寝ていた。
それくらい、この枕での寝心地をカラダが歓迎しているのだ。
そう思った。
親友にも勧めた。

だが、そのうち朝起きると枕を外していることが増え、ついにこの1年は滅多に使わなくなった。
その理由は、木枕は「横向き」に寝られないと言うことである。
胃の消化を妨げないよう、右を下にして体を丸めて寝る「横向き」は、特に寒い冬などは定番の寝相である。

これまで横向きに寝る時は、木枕の脇の空いたスペースに寝返りを打っていた。
そして、その寝相になんの疑問も持たなかった。

それが先日、スズキさんが「自遊自材」を作る光景を見ていて目から鱗が落ちた。
横向きには「仰向け」よりさらに高い枕が必要であることを知ったからだ。

仰向けならば、枕は布団から首までの高さを埋めればよいが、横向きでは肩が収まる高さを埋めなければならない。
それまで枕なしで「横向き」に寝ていたことで、体は窮屈な姿勢をとっていたのだった。
仰向け、横向きの両方に対応するために、枕は中央が低く、両脇が高い形状が求められている。それが「エンジェルフロート(既製品)」や「自遊自材」の形状だったのだ。


節分が過ぎたら「自遊自材」を作りに行こう。
そう考えて、窮屈な寝相を繰り返していたある日、転機が訪れた。
「ふとんカバー」へのストレスが爆発したのである。

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2017年1月23日 (月)

自遊自材 メンテナンスすべてが無料ではなかった

計測、試し寝が終わったスズキさんが、コートに袖を通しながら戻ってきた。

枕をオーダーメイドして買うという行為は、睡眠の質を高めるという取組の中でも最高峰に位置するだろう。
たかが枕だが、この時、嬉しそうなスズキさんを見て僕も特別な気分に浸っていた。

「お連れの方もいかがですか?」
スズキさんのカルテを手にした店員が僕にも誘い水を向ける。
端で見ていた僕も、十分その気だ。
だが、さらに時間がかかって、スズキさんを待たせては悪い。
年が明けたら、僕も作りに来ます。

にっこり笑った店員さん
制作ブースに下がって、枕の制作にとりかかる。
さっきまでがらんとしていた店内に、いつの間にか客が増えている。
ある人はマットレスに試し寝している。
子どもが「Air」のディスプレイに寝転んで、店員に注意されている。

枕ができるまでの間を利用して、別の店員が説明に来た。
まるで、このタイミングを計っていたかのように。
店員は1枚のコピー用紙を僕らに呈示する。
そして、僕は意外な言葉を聞く


「調整の際、@@は**千円、##は**千円です」

メンテナンスの際、部品代は有料だというのである。
渡してくれなかったので、**の数値はわからない。
5千円、7千円という数値だったと思う。
ホームページにも掲載されていない。


エンジェルフロートのようなウレタン素材の耐用年数は3年程度。
定期的な素材交換が必要になる。
そう考えれば、メンテナンスが「無料」なわけがないのだ。

だが「メンテナンス無期限無料」という謳い文句を見て「これから先何もかも無料」と錯覚していた。
こういう早計な人は恐らく僕くらいなのだろう。
スズキさんはどう思ったのか。

もしこれが僕の枕で、僕がお金を払う場面ならば「え゛無期限無料じゃないんですか」くらいは言ったかも知れないが、今日はその立場にない。



帰り際、店員から説明があった。
「はじめは違和感を感じる方もいます。1週間くらいで慣れますから、様子を見てください」
世の中には、新たな環境に順応することが得意な人とそうでない人がいる。
恐らく、使い始めてすぐに「枕が合わない」と言って、再調整を求める人が多いのだろう。


人は誰も、大きな買い物をした時は気分が高揚する。
そんな時に冷水を浴びせるようなことはしたくない。
その日は、なにも言わず別れた。

後日「自遊自材」の感想を聞いた。
そこで、部品は優良なんですね?と水を向けると、スズキさんもそこは意外に思ったらしい
「そうなんですよね。そうなのか~と思いました」


それでも、乗りかけた船
目の前で見た枕のオーダーメイド現場は鮮烈だった。
この時点では、オーダーメイドが既定路線に位置づけられていた。

つづく

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2017年1月22日 (日)

エンジェルフロートではなく、オーダーメイドの自遊自材を作る理由

「airweave sleep analysis」で睡眠の質を計測した初日の朝。
アプリのアラームで目が覚める。
思いの外、結果がいい。
五角形のグラフを見ると「覚醒回数」を除いてはフルマークで、ほぼ正五角形のグラフになっている。
数値がよいことは悪い気分ではないが、これでは「睡眠の質」を改善する取組の余地がないではないか。
その点では少し、がっかりする。


そんなある日、知人のスズキさんが枕を新調するというので、同行させてもらうことにした。
枕を新調だなんて大げさだなと思うかも知れないが、その価格を聞いたら納得してもらえると思う。

その枕は東京西川が販売する「エンジェルフロート」
「低め」「普通」「高め」3種類の堅さが選べる低反発枕。
価格は17,280円。
枕本体は洗えないので専用カバーが必要で、合計すると2万円を超える。

ただし、それは既製品。
今回は東京西川が企画し、販売店が手がけるオーダーメイドの「自遊自材」を作りに行く。
東京西川は製造卸業であり、カスタマイズのようなサービスは販売店が独自におこなっている。

「自遊自材」
価格:25,000円+税
サイズ:70×43cm
中に入れる素材はエンジェルフロート、パフなどから選ぶ。



2016年クリスマス
赴いた都内の販売店は、街の喧騒をよそに、予約もなくすぐに採寸に入ることができた。


まず、はじめに立ったままで首の高さを測る。
ここでいう「高さ」は天地の高さではなく、仰向けに寝た時の床面からの高さ。
枕はこの、布団と首の隙間を埋める必要があるからだ。


つづいて、コートなどかさばる服を脱いで、備え付けのベッドに寝転ぶ。
当然だが、このベッドとスズキさんの家のベッドは素材が違う。
ここで、フィッティングしても、厳密にはジャストフィットにはならない。
そのため「自遊自材」では「メンテナンス無期限無料」を謳っている。

上を向いて寝て、中央の高さを決める。
この時、堅さについて感想を聞かれる。
柔らかめならばエンジェルフロート、堅めならばパフというように、好みの素材を決める。
決めた素材の枕で、寝心地を確認。
これで「仰向け」の仕様が決まる。


大半の人は「仰向け」「横向き」で寝る。
特に体を丸めて、胃の消化を妨げぬよう右向きで寝ることが推奨されている。
横向きで寝る場合、肩幅により首の位置は仰向けより高くなる。
東京西川の枕は「仰向け」は枕中央を使い、横向きは左右どちらかの端を使う。
従って、真ん中が低く、両脇が高くなっている。


次に横を向いて寝て、両サイドの高さを決める。
ここでも、エンジェルフロート、パフなど違う素材の枕で好みの寝心地を確認。

既製品の「エンジェルフロート」を買った場合、3段階で高さは選ぶことができるが、横向きで寝た時の高さが合うとは限らない。
既製品との価格差はおよそ8千円。
「メンテナンス無期限無料」の安心感も含みに入れれば、許容範囲の値頃と言える。
そう考えていたのは、この時までだった。

つづく

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2017年1月21日 (土)

エアウィーブが無料でアプリを配る理由

これまで「睡眠の質」を高める取組をなおざりにしていたのは「眠れない」「夜中に目が覚める」といった悩みがないこと。
そして、好奇心をくすぐるような、斬新なメソッドがこの世に存在しなかったからだ。
それに「聞くだけで自律神経が整う」CDブックシリーズで、ある程度効果が出ていると実感できたこともある。
結局は「長く寝るに越したことはない」という量的な課題しか見てこなかった。



だが、技術革新により、今そこ「質」の改善に踏み込む時が来た。
その技術革新とは、睡眠の質を記録して評価する技術の登場だ。
具体的には、スマホアプリで実現される。

ある日、新聞の全面広告で「airweave sleep analysis」が紹介されていた。
「airweave エアウィーブ」は睡眠の質を高める、ベッドに敷く高反発マットレス。2007年一般発売。

浅田真央、錦織圭、高梨沙羅、石川佳純、宮里美香などのトップアスリートが愛用しており、JR九州の「ななつ星in九州」のスウィート車両、鹿児島県「天空の森」米国のアスリート養成施設「IMG」の寮全室で採用されている。

それだけの実績があるのだから、自分も使ってみたいと思った。
だが、研究の結果、ネックになったのは「折りたたみベッド」で使えるか?ということだ。

ベッドを2つに折りたたんだ場合、エアウィーブが逆U字型にベッドをまたぎ、その上に掛け布団がかぶさる。
エアウィーブは3つ折収納のため、2か所が折れ曲がるが、真ん中は折れ曲がらない。
素材の弾力が強いので(2つ折した)ベッドに沿って曲がらない。
掛け布団の重みがかかることで、真ん中に負荷がかかり、中の素材が曲がってしまう可能性がある。
一見、問題がないように見えても、耐用年数が短くなる可能性が高いため、購入は見送ってきた。

新聞広告によると、このアプリ「airweave sleep analysis」は、エアウィーブを買っていない人でも無料で使えるという。
なんと、太っ腹な会社なのだろうと思うが、もちろん、そこには狙いがある。

アプリ使用をきっかけにして「睡眠の質」を改善しようという意識が芽生えれば、それが寝具の検討につながる。その選択肢として「枕」や「マットレス」がある。
まさに僕がそうであるように。


早速「airweave sleep analysis」をダウンロードして使ってみた。
(iPhone版のみ アンドロイド版なし)
使い方は簡単。
枕元にiPhoneを置いておくだけで、睡眠の質と量を計測する。
「睡眠の質センサー」?は電気を大食いするのか、電源に接続しないと使用できない。
寝床の近くにコンセントがないので、モバイルバッテリーにつないだところ、正常に使うことができた。


◆記録・診断項目
睡眠時間
覚醒回数
寝付きの良さ
睡眠効率
眠りの深さ
これらが正五角形のグラフで表示される。
グラフが最大の正五角形になれば、理想的な睡眠と言うことになる。

いったい、どのような技術を駆使すれば、こういったデータが取れるのか不思議だ。iPhoneには「寝息感知センサー」でもついているのだろうか。

データが測定できるということは「ビフォー」「アフター」の2点間を比較できるということだ。
「枕を変える」「マットレスを変える」「ぐっすり眠れるCDをかけて寝る」
こうした何らかの取組をした場合、その前後でデータをとっておけば、効果を目で見ることができる。

もちろん、体調などにより誤差があるし、そんなに単純じゃない。
このお調子者でも、それくらい理解ってる
だが、そこを訝っていては、せっかくの機会を見逃してしまうだろう。
ここは、自分の好奇心を信じ、乗っかってみたい。

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