2018年1月 6日 (土)

鳩のオブジェと木札

東京に来てすぐに買った財布とお別れする
エッシャーのだまし絵に似たデザインのTAKEO KIKUCHI
付き合いは18年になった
大切に使ってきたのでさほど古さは感じないが、さすがに折り曲げる部位がくたびれてきた。
たまにデパートに行くことがあると、すぐに買い換えたいわけではないけど、なにげに財布コーナーをのぞく
そんなことを続けてもう5年ほどになるが、これというモノに出会えないというより、柄ものの財布自体を見かけない


慣れ親しんだモノには魂が宿る
僕には親愛の情がある
これまで、使い古して役割を終えたものを、後生大事にタンスに仕舞い込んでいた。
だが、いずれどこかで捨てなければならない。

吉方旅行の解説書によると、財布の買い換えが推奨されていた。
理想の財布との出会いは待ちくたびれた。
この機会に乗ることに決めた


3日前の夜に一度訪れたきりのフロントに顔を出して、チェックアウト
鍵を返却することもなく、電話やビデオの料金を精算することもない。
お世話になりましたと一言で儀式を終える
ビックカメラで買った傘は部屋に置いてきた


帰りの「ときわ72号」まではまだ1時間ある。
重い荷物をコインロッカーに詰め込み、最後の買い物へ

昨日も散策した雑貨売り場にもう一度顔を出す
すると、ここ数年そこで塩漬けになったような商品が並ぶガラスショウケースの一番下の段に「木のオブジェ」が見えた。

ホコリを被っているわけではないが、ずいぶんすすけて見える
この棚の低さでは3歳児の子どもじゃないと気づかない
誰にも見いだされることなく、そこにあったオブジェ
これは鳩ですか?
開店間もなくまだエンジンがかかっていない店員さんに尋ねたが、要領を得ない様子
鳩は2羽並んでいた
2羽ともショウケースから取り出してもらい並べる
どちらも甲乙付けがたく古い
銭湯にある下駄箱の鍵のような木札がセロテープで留めてある

アンティークな雑貨を扱う店のなかでも、とりわけアンティークなというよりは、デッドストックと化した鳩を1羽、となりの棚にあった「木のカード立て」と共に連れ出した。


お昼は地元の食材を使った駅弁にしたい
だが、どこにも駅弁売り場が見つからない
改札の駅員さんに尋ねても「駅弁はありませんよ。ホームのコンビニに弁当はありますが・・」という答え
旅先でコンビニ弁当か・・


10:53
ときわ72号が水戸を離れる
空は遠くまで青い
スマホに表示された水戸の天気は「晴れ32度」
9月半ばというのに、残暑が厳しい

車内は空いていて、品川まで隣には誰も来なかった
ホームのコンビニ「NEW DAYS」にはローズポーク豚べんがあった。
駅員さんにとっては駅弁の定義から外れているのかも知れないが、求めていたのはこれだ。




東京から北東100km、吉方旅行水戸
大満足の旅
こんなの初めて

吉方旅行の掟どおり、帰宅してすぐ3時間ぐっすり眠りに就いた


後日、この旅で唯一の心残りだった「木製のキーホルダー」が旅の荷物から発掘された。
帰り際、水戸駅で買った鳩の木製オブジェ
それにセロテープで付いていた木札だ
あ、これがキーホルダーになるじゃん。。
クルマのキーに取り付けると、まさに求めていたものがそこにあった

鳩にはBuona vita、木札にA.a Droguerieとあった
製造者の名前と思われるが「Google先生」は要領を得ない様子だった

東京から北東の吉方旅行 水戸三泊の旅

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2018年1月 5日 (金)

常陸牛180gは適量だった

カーシェアリングで2日続けて同じクルマに乗り込み、2日つづけて「ひたちなか温泉 喜楽里 別邸(きらり別邸)」へ走らせる。

駐車場では雨合羽を着たおじちゃんが「入場制限」を知らせている。
雨が降っているからというより、土曜日に比べて日曜日が混んでいると言うことだろう。
こちらに代替案があるわけでもない。
混んでいるからと言って引き返せない。

フロントでは「岩盤浴が混んでいるのでシンプルコースを強くお勧め」されて、否応がなく従う。
岩盤浴にもいくつかの種類があることを後で知って、明日はコンプリートしようと思っていたのだが・・

昨日、時間を稼いだ「寝ころび湯」でさらに多めに時間をかけ、岩盤浴の分をサウナで時間を稼いだが、昨日の2時間3分に遠く届かない1時間27分で温泉アウト
「1人スーパー銭湯」はこれくらいが限界だ。
それにしても、2日つづけて、1人で銭湯に来る男は、見る人によっては「温泉大好き男」に見えたかも知れない。



カーナビにしらべておいた住所を打ち込んで、駐車場から車を出す。
昨日と同じく水戸駅周辺が渋滞している。
昨日とは違う道だが、カーナビの言うことを聞いていれば、いつかは目的地に着く。
そう信じて進むこと1時間、目的の店が見えてきた。


「メロンカレー」「ローズポーク」に続き、水戸最終夜の旅課題は「茨城のブランド牛常陸牛」

予めこれと決めておいた「常陸牛サーロインステーキ」を注文
井之頭五郎譲りの冷たいウーロン茶も忘れていない。
注文を終えてから、ゆっくりと店内を見回す。
周りのテーブルは埋まってなくて、誰に遠慮することなくガン見できる。
お高くとまらず、こぎれいにまとまった落ち着きが気に入った。
客が少ないのは、時間帯が早いからだろう。


「おまたせしました」
と言われるほど待った気はしなかったが、牛の形をした鉄板に乗って僕のステーキが音もなくやってきた。
そう、音もなく

「ステーキは音がしないといけない」とステーキ条例で決まっているわけではないが、音がしないのは珍しい。鉄板で油が跳ねていない。
エプロンをかける必要がないので、それはそれで助かるのだが。
そして、口にした肉は適温。
水戸のお客には「ステーキが熱すぎるよ」という猫舌の人が多いのかも知れない。

180gという分量は、この歳には手頃だ。
美味しいな、あと少しいけるかな
というくらいで最後の一箸を迎えるのは、その食事の印象をよいものにする。

「暖かいお茶をお持ちしますか?」
お下げしていいですか?と問いかけに来た、とても可愛らしいウェイトレスに勧められたので、そうですね、じゃお願いします。と応えて、急いで冷たいウーロン茶を飲み干した。
二ヶ月後にはマラソンを控えている。美味しいものは食べても、脂肪が吸着しないように努めたい。
体を温めるのもいい・・

だが、この日僕が「おまたせしました」の声を聞くことは二度となかった。
ずいぶん待った気がしたが、僕のお茶は来ない。
昨日の店と違い、人出は十分に足りている様子
きっと、忘れてしまったのだろう。

お勘定場に居たのは感じのいい女将さん
つい「これも」と店名が入ったレトルトのカレーを買ってしまった。
これとよく似たカレー製品を「肉のイイジマ」でも見かけた。常陸牛仲間で共同生産しているのかも知れない。


近所にあった「肉のイイジマ」に寄り「オリジナル和牛カレー」「ビアシンケン」を購入して帰る。
本日の走行距離22km

東京から北東の吉方旅行 水戸三泊の旅

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2018年1月 4日 (木)

水戸ならではの土産ものは、水戸駅のエクセルみなみで揃う

水戸旅行3日目の予定は水戸駅で買い物

まだ雨は降り始めていない
ただ水戸の空はプリン体を摂りすぎた中年サラリーマンのように重く、いつ破綻してもおかしくない。
急ぎ足で水戸駅までの接続路を急ぐ。
水戸駅に駆け込んでしまえば、しばらくは空を気にしなくて済む。


吉方旅行の課題には入っていないが、まず宝くじの確保へ。
事前に調べておいたのは、水戸駅構内のExcelチャンスセンター
つづいて、東口から少し歩いて糸久たばこ店へ
近所の通いネコが名物のこの店。
ネットの触れ込みによると、ネコに会えるとラッキーということらしいが、店そのものが締まっていた。

確か「土曜定休 営業時間10:00-18:30」
日曜日は営業のはずだが・・
特に臨時休業の貼り紙はない
たばこの自動販売機だけが開店していて、
店の外壁とシャッターが同じ柄で同化している。
そこで1分間、目が点になったまま立ち尽くしている僕もどうかしている。

ぽつぽつと頬に当たるものがある
開いていないものは仕方がないじゃないか
すぐに気持ちを切り替えて、水戸駅へ引き返す

歩道橋を降りたところに水戸駅前チャンスセンターがあった。
糸久たばこ店で買えなかった分を、そこで購入
後日、ここで買ったスクラッチが当たっていて、引換所のおばさんに「スゴイですね」と褒められた。


水戸駅には「OIOI」\^^)オイオイではない
「水戸駅ビルExcel」「Excelみなみ」と3つの商業施設が入っていて、ここを3時間かけてくまなく歩いた。

旅の課題であった「木製の置物」「木製キーホルダー」は見つからなかったが、いくつかの日用品を購入して、お土産ものを確保する。


水戸のお土産は「エクセルみなみ」3階に揃っている。
電車に乗る前の慌ただしい時に迷わないよう、水戸駅改札コンコースと同じフロアであり、わかりやすい。


エクセルみなみで買う、水戸ならではのお土産は次の通り
■天狗納豆(笹沼五郎商店)
■そぼろ納豆~漬物が混じる納豆。田麩のような甘みはない
■水戸の梅(餡入りの求肥を赤じその葉で包んだ菓子)

「水戸の梅」は水戸土産として買うお菓子の代表格。
阿さ川、亀印本舗など複数の製造元がある。
日持ちはおよそ2週間
個包装ではなく、開けたらできるだけ一気に食べる必要に迫られる。

「水戸に行ってきました」と会社で菓子をばらまく時、離席している人のところにも置かなければならない。それがエライ人だったら、なおさらだ。
離席している人は数時間で戻ってくるかもしれないし、出張で数日戻らないかも知れない。
従って、ばらまき菓子は放置できる個包装の必要がある。
エクセルみなみの阿さ川には当店限定の「個包装」があり、これを会社用の土産とした。


Petit LOCOSでは、地元の日本酒
(ただし、この時は品揃えがあまりよくなかった)
IBARAKIスイーツ工房では「ほっしぃ~も」これは、厳密にいうと水戸に隣接するひたちなか市の銘菓だが、美味しそうなので「若い人向け」に購入した。


買い物袋を両手に提げて、西口へ向かうと行き交う人が傘を持っていて、そこから落ちた滴でコンコースが滑りやすくなっていた。

再び、構内に引き返して、ビックカメラで150円の傘を買う。
これならば、明日晴れて、水戸に置き去りにしても罰は当たらない値頃だ。

東京から北東の吉方旅行 水戸三泊の旅

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2018年1月 2日 (火)

水戸のベストは八戒のローズポークとんかつ

お盆にはとんかつ定食とソース各種
本当にお盆に乗ってくるんだ・・
いろいろなソースが試せるよう、1人ずつ予めセットされている
お品書きの写真に載っていたが、本当にその姿で出てくるとは思わなかった。


結論を先に言うと、ここ「とんかつ八戒」で食べたローズポークがこの旅のベストフード。
ただ、とんかつに納豆を乗せる必要はなかったかも知れない。

とんかつのさくさく感と納豆の粘りのコラボが・・
なんてことはまったくない
昨晩「酒趣」で食べた納豆唐揚げもそうだったが、納豆を揚げたり、揚げ物と合わせたりという試みは、さほど機能していない。
納豆は単品でいい
納豆は単品がいい


この店に来た時よりも多少お客が増えて、五分の入り
あとで確認すると、人が住んでいるのか?と思ったこの場所は茨城県庁のすぐそばだった。
これだけ美味しければ、地元でも人気のはず。
きっと、平日のお昼は賑わっていて、店員さんも数人はいるのだろう。


走行距離 28kmでカーシェアリングを返却
ホテル前のセブンイレブンで今晩の「R-1」と明朝の缶コーヒーを買って帰宅
茨城のローカルニュースによると、明日、水戸地方の予報は雨
できれば、2時間だけでも上がって、明日も千波湖を走らせて欲しい




吉方旅行水戸3日め
8時に起床
カーテンを開けて雨を確認する
雨が地面を叩く音がしないビルの高層階で、雨を確認する方法は「地面が濡れているか」「通行人が傘をさしているか」の二通りだ。

通行人がいない・・

ホテルの前は地元高校の通学路になっていて、しばらく待つと2人の高校生がやってきた
なんで日曜日なのに制服で登校してるのかな
女子高生が傘をさしている。男子高校生は手に傘を持っているけどさしてない。
その程度の雨なのだろう

よし、走れる!
すぐに着替えを済ませて表に出る
幸い、雨は時々頬にぽつりと当たる程度だ

昨日に比べると、千波湖はさらに閑散としている
同輩のランナーは100m以上の間隔を空けている


台風に備えて、黒鳥は湖の畔にあがって羽根繕いに没頭している
あひるボートたちも陸に上がり、行儀良く整列している



好文カフェとなりに立つ水戸黄門の銅像が千波湖に視線を送っている。
僕らが知っている水戸光圀は、狼藉者とのバトルは助さん格さんに任せているが、ここでは帯刀している。
走ってくる方向(左側)から見ると、その視線が悲しげだ
お供えに置かれた饅頭を即座に食べられてしまった遺影のように


昨日は曇り空の下、ここを三周したが、今日はあいにくの天気
少しだけ走れただけでもありがたい。
降られる前に二周できりあげることにしよう

東京から北東の吉方旅行 水戸三泊の旅

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2018年1月 1日 (月)

1人スーパー銭湯は2時間が限界

明けましておめでとうございます
今年が皆さんにとって、安全・無事・健康な一年になりますように!



ここまでの話し
東京から北東の吉方旅行 水戸三泊の旅


腕につけたセンサーをかざせば、有料のマッサージチェア、風呂上がりのコーヒー牛乳といったものが、チェックアウト時の一括後払いで利用できる。
その都度、お金を払わないでいいのは便利だ。
ついつい財布の紐が緩むかといえば、そんなことはない。
財布じゃないから・・
ということではなく、人の経済観念はその決済方法が現金か後日請求かの違いくらいでは変わらない。
どう使っても最後は自分が払うのだということがわかっている限り、一杯のコーヒー牛乳でさえ、本当に自分がそれを心から欲しているかを自問自答するものだ。


「ひたちなか温泉 喜楽里 別邸」はボディケア、エステのオプションが充実している。
伊勢志摩にあるタラサ志摩のような、高級リゾート感も味わえそうだ。
そういう点ではいわゆるスーパー銭湯とは一線を画している。
喜楽里別邸はここ以外ではもう一軒、埼玉県飯能市(はんのう)に「宮沢湖温泉喜楽里別邸」がある。
「大人だけが楽しめる隠れ家」という提案は、ますます支持を得られるだろう。
これから、店舗数を増やしていきそうだ。


温泉の滞在時間は2時間3分
これでもよく頑張ったほう
「寝ころび湯」で時間を稼いだが、僕にはこれが限界だ。
後日、NHKの「cool japan 発掘!かっこいいニッポン」で「スーパー銭湯の平均滞在時間は6時間」と言っていたが、とても信じがたい。
仮にそれが本当だとしたら、あと4時間は「食事」「エステ」「昼寝」といったことになるのだろうが「1人スーパー銭湯」ではちょっと無理そうだ。



次なる旅課題は「その土地の美味しいもの」
初日は茨城のブランド豚「ローズポーク」
「るるぶ」「まっぷる」で共に紹介されていた店を選んでおいた。
カーナビに 水戸市笠原町600-54 と打ち込んで、駐車場から車を出す。
2時間前とは打って変わり、曇り空は漆黒の闇へと移ろっている。
こんな暗いなか見知らぬ町を走るのは、カーナビがない時代にはできなかったことだ。
水戸駅周辺が渋滞していて、カーナビが提示する予定到着時刻をずいぶん過ぎているが、目的地周辺に着く頃には、あたりは閑散として一層真っ暗になった。
こんな所に有名店があるのか、というより、こんな所に人が住んでいるのかという寂しさだ。


とんかつ八戒
3連休の初日、特に予約しているわけではない。
満席の場合は、ひたすら待つしかないな・・
意を決して臨んでいるが、引き戸を開けた途端、それは杞憂だと判明した。
店内は四分程度の入り。
ただ、ひとりで切り盛りしているらしく、店主だけが慌ただしく働いている。

注文したのは「水戸納豆とんかつ特選ロース定食」と「ウーロン茶」
旅行ガイドに載っていた写真をみてこれと決めてきた。
ウーロン茶は井之頭五郎の受け売りだ。

とんかつ屋に来ると、たいていカウンターに陣取っている。
ラードの香り、油が跳ねる音、きつね色の衣
僕のとんかつが目の前で揚がるのは、子どもの頃から至福の光景だ。
今日もカウンターに陣取っているが、厨房は見通せない。
ラードの香りも、とんかつを揚げる音もない
それどころか、人の気配すらない

豚肉を買いに行っているのかな・・

店主1人だったからな
本当に出てくるのだろうか?と心配になった頃、前触れもなく僕のとんかつが出てきた。

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2017年10月12日 (木)

寝ころび湯でノルマを稼ぐ

ひたちなか温泉喜楽里別邸の入館メニューはシンプルな2通り
ゆったりコース1,360円
シンプルコース980円
*いずれも土・休日料金

少女の丁寧な説明を聞くまでもなく、すべての施設が利用できて、館内着、タオル付きの「ゆったりコースで」と決めていた。
基本的に風呂は苦手だ。
「旅先では毎日温泉に浸かる」というミッションがなければ、ホテルの大きい浴槽で済ませるところだ。
従って、長居したい場所ではない。
カラダを洗い、暖まったらすぐに出たいと思う。
親戚にはいつも「烏の行水」だねぇと呆れられている。
だから、使える施設は多いほどよい。
いろいろな趣向の風呂があれば、目標としている2時間に近づけそうだ
(目標があったりする)


宿泊施設ではないが、食事・飲酒もできる。
館内着のまま、ジョッキを空ける夫婦
宴会に入っているおじさん達
皆幸せそうだ


受付の少女から館内着、タオルの入ったトートを受け取り、脱衣場へ。
まずは風呂、露天風呂エリアへ。
大声を出す人もなく、とても居心地のいい風呂だ。

カラダを洗い終えると、ジェットバス、電気風呂と次々にクリアしていく。
一応、全部制覇しないと気が済まない。
世の中ではこれを「貪欲」というのか「貧乏性」というのか。
炭酸風呂だけは、なかなか空きスペースができず、諦めて屋外へ。

「源泉一望の湯」と名付けられた露天風呂
それほど見晴らしはよくないが、肌寒さがほどよく、風呂が進む(長風呂できる)

その脇に塀で仕切られた一角「寝ころび湯」もチェック
一糸まとわぬ姿で男体が天を向いて並んでいる。
あまり見たくない光景だ
伏し目がちにして、空きスペースをみつけて寝ころぶ
石の枕に頭を乗せると、髪が濡れず、体が軽く湯に浸る
あぁこれはいい
ここで時間を稼ごう
(目標の2時間にこだわっている)


脱衣場で館内着を着込み、生涯初の岩盤浴エリアへ。
廊下に置かれた3台のマッサージチェアは満席
タブレットを操作するおじさん、気持ちよさそうに寝入るおばさん、その子どもらしき女の子

マッサージチェアも未体験の1つ
機械が勝手に動いて体を揉むというのが信用できない。
だが、今日はあとで挑戦してみようかと思っている

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2017年10月11日 (水)

子どもの騒音がない温泉

学び舎には他を寄せ付けない厳格さ、ここに集いし者たちの真摯さが横たわっている。
ここに立ち寄ったことは大きな財産だ。

件の土産もの屋「祥雲堂 北沢売店」では、できるだけ弘道館の空気を持ち帰れるものを探す。
外面には焼き物が並ぶ。
店内奥には書の道具
「もうずいぶん品数が減ってしまったんですよ。職人さんも減ってきていましてね」
上品さをたたえた店のお婆さんから話しを聞く。

そして石でできた「游於藝」の文鎮が目に留まった。
あちこち角がこぼれているが、ずっと長い間そこにあった風情が大いに気に入る。
今、その文鎮はパソコンの32インチディスプレイの下から僕と対峙している。


さて、次は温泉へ向かう
「毎日、温泉に浸かる」が旅課題のひとつ
あいにく水戸市内ではいい場所がなかったので、水戸市の隣り町ひたちなか市へ。
水戸市からは出るが水戸駅から3.8km。車で10分程度と近い。


二日間、お世話になるのは「ひたちなか温泉 喜楽里別邸」
露天風呂、岩盤浴など多彩な温泉を楽しめる、いわゆる「スーパー銭湯」だ。
対象は小学生以上で、未就学児の入館はできない。
岩盤浴やサウナといった設備は、親がついていたとしても危険ということだろう。

子どもが嬌声を上げたり、走り回ったりということがないので、大人はくつろげる。
「子どもの声は騒音」といって保育園建設差し止め訴訟が頻発する我が国では、未就学児の入館を規制することにより、大人の集客が見込めるという現実もあるのかも知れない。

駐車場は七割の埋まり具合
これが混んでいるのか、空いているのかは初めてなのでわからない。
(翌日、これは空いていたのだとわかった)


靴を下駄箱に入れてフロントに入る
「当館は初めてですか~?」
威勢のいい声がかかる。とても元気な少女といってもいいくらいの女の子
彼女の説明はとにかく親身で丁寧。
客の顔色を見ながら、疑問を解いていこうという洞察力は、あの若さにしてなかなかのものだ。

スーパー銭湯自体が生涯初体験の僕は、少女のおかげで少し緊張を解くことができた。

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2017年10月10日 (火)

游於藝

デパートを出て、空を見上げると状況は思わしくない。
日は陰り、翌日の台風到来を暗示している。
カーナビに次なる目的地をセット
茨城県水戸市三の丸1-6-29


「講道館(こうどうかん)」は柔道の総本山で道場は東京にある。
「弘道館(こうどうかん)」は江戸時代は第九代水戸藩主の徳川斉昭が創設した藩校
1841年に文武修行の弘文館、娯楽の偕楽園を同時期に作った。


ここも駐車場は無料。
結局、水戸にいる間、駐車料を一度も払わなかった。
入場料を支払い正門をくぐる。
シルバーウィーク3連休の初日だが、人影はまばら。

正門をくぐると右手にお土産店がみえた。
帰りにあそこに寄ると決めて館内へ進む。


弘道館、偕楽園をつくったのは徳川斉昭だが、この旅に向けてしらべるまで、僕はその名を知らなかった。
大学受験では「日本史」「政経」を選択したので、本来ならばそこで知っておくべきなのかも知れないが「日本史」は苦手だった。
ではなぜ苦手な日本史を選択したかというと、世界史はもっと苦手だったし、地理は訳が分からなかった。倫理社会という手もあったが、当時それは邪道という空気があった(笑)

こうして水戸を訪れると、現代に残る遺構にその功績が残る徳川斉昭だが、全国的に有名なのは第二代藩主徳川光圀、通称水戸黄門。水戸駅前や千波湖に銅像が建っているのも徳川光圀のほうだ。
もう少し「斉昭推し」てもいいんじゃないか


各部屋には音声ガイド装置が設えてあり、行く先々でその説明を聞く。
やがて広い庭の前に出た。
そこは正庁南面
庭にみえるその広場は当時の対試場

正門、正庁、至善堂は戦火を逃れ当初のまま現存しており、国の重要文化財。
そっと柱に触れてみる。
ここを徳川斉昭も触れただろう。

扁額には「游於藝」の文字
「げいにあそぶ」と読む
論語の「子曰、志於道拠於徳、依於仁、游於藝」からとって、徳川斉昭が書いたもの。
藝とは礼(礼儀作法)楽(音楽)射(弓術)御(馬術)書(習字)数(算術)の六藝。

「学問武芸に悠々楽しみながら勉強する」の意を成す。

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2017年10月 9日 (月)

水戸でキーホルダーを買わなかった理由

「水戸で財布を買う」という目的は達した。
つづいて京急百貨店で探すのは「マグカップ」「キーホルダー」「木のオブジェ」

当初は「焼き物の町笠間で陶器を買う」ことに決めていた。
ガイドブックに素敵なマグカップが載っていた
角錐のシャープなデザイン、縁取りの赤
「回廊ギャラリー門」で売られているらしい
ところが、カーナビ検索で調べたところ笠間まではけっこう時間がかかる。
できれば、慌ただしい旅にしたくない
水戸からは出ないことにした。

「白地に柑橘系の絵柄」という条件をつけて小一時間食器売り場を探す。
それくらい時間を要するほど、品揃えが充実していた。
隅から隅まで棚を見て、今日は諦めようかと思っていた時だ。
たった1つ、その条件にぴったりとはまるマグカップが見つかった。


店内案内図にロフトがあった
まだ来年のほぼ日手帳を買っていないので、ここで買うことにする。
ここ数年「本体のみ」を買って差し替えていたが「ミナimaging」のカバーに一目惚れする。
これまで買ったことのない布の質感が手に優しい。
紺地に森の鳥たちが描かれたデザインに夢がある。
この手帳を手にすれば、脳のどこかに眠るまったく新しい何かを発見できる。
そんな気がして即ゲット。


京急百貨店に目を付けたのは正解だった。
「キーホルダー」はこれと思うものがなく「木のオブジェ」は見つからなかった。
これらは翌日の水戸駅ビル散策のココロだぁ~


実はキーホルダーは「これは」と思うモノが1つあった。
それは、たかがキーホルダーにしては高価で、桁数が想定価格よりも1桁多かった。高価なためか、鍵のかかったショウケースに保管されている。
「手に取ってみたいな」
という欲求に駆られ、そばにいたデパガ(死語か)の方をみた。
お人形さんのようなショートヘアの可愛らしい女性だ。
歳の頃は22あたりか。
ところが、僕が視線を送った瞬間、彼女は完全に目を反らしたのだ。

これに僕はたじろいだ
いったい、どういう意味だろう

・おじさんに売れるようなキーホルダーはない
・あなたの収入でそんな高いキーホルダーは買えないでしょ?
ただ、単にキモい

1秒間に3つほど選択肢が浮かんだが、百歩ゆずってそのどれかだとしても、客が視線を送ったら

・どういったものをお探しですか
・お手にとってご覧になりますか
ただ、にっこり

これらの反応をするのが客商売ってものじゃないのか。

ということで、気を悪くしたというよりは、なんだか寂しい気持ちになって「水戸でキーホルダー」熱は急激に冷え込んだのだった。

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2017年10月 5日 (木)

J.Pressのとなりで見つけた素敵な財布

TAKEO KIKUCHI の財布はとてもお気に入り
もう17年使っている
そういうと、誰もが「キレイに使っている」「素敵」と言ってくれる
「素敵」と言われるのは、キレイに使っているからではなく、デザインにその理由がある。
革製の財布と言えば無地のものが一般的だが、愛用の財布は、ダークブラウンとブラウンのツートーンで、エッシャーのだまし絵のような柄がプリントされている。
川崎のデパートでこの財布を見た時、これしかないと一目惚れした。

異彩を放っていたのだ。
これまでに見たどの財布にも、こんな柄はなかった

それ以来、17年
クレジットカードとPASMOがあれば事足りる時代になり、財布を持ち歩かなくなったこともあって、今も実用には支障がない。
ただ、さすがに折りたたみ部分の革は傷んできた。


水戸で財布を買う
旅の目的の1つにこれを据えてから、探す場所を2つに絞った。
まず、京急百貨店
ここには愛用ブランドJ.Pressが入っている。
もう1つは水戸駅丸井またはエクセル
革製品や小物の店がある。


京急百貨店に一歩足を踏み入れると、そこは清々しい空気が流れていた。
銀座や有楽町にあるような、クラシックな高級感ではない
いかにも田舎(失礼)のデパートといった圧迫感もない
エントランスの天井が高く、ガラス面が広くて採光がいいせいだろう。


J.Pressに直行したものの、あいにく小物は取扱がなかった。
ならば、このフロアの何処かで探そう
それは、店に入った時に心が決まった。
まだ、丸井やエクセルは見ていないが、ここの空気が気に入ったし、品揃えもここの方がよさそうだと直感したのだ。


そして、その予感は当たっていた
J.Pressから5m歩いた所、つまり隣りにTAKEO KIKUCHI
「水戸に財布を買いに来たんですけど」
と尋ね、店員が鍵を開けてくれたショウケースに、素敵な財布が飾ってあった。

エッシャー風ツートーンのような華やかさはないが、菱形のプリント柄が素敵だ。
ここ数ヶ月、あちこちの店を見て回ったが、こんな財布は何処にもなかった。
「これにします」
おそろいの柄のハンカチやネクタイに手を出しそうになったが、思いとどまり、会計をしてもらう。

17年使った財布は水戸で捨てた
名残惜しかったけれど、いつまでもしがみついていても、そこから何も生まれない
僕はそう学んだのだ。

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