2017年10月25日 (水)

現場を盾に取る女 現場を見抜けない男

サラリーマン組織において営業は取引先と対峙し、制作は顧客と対峙している。
組織の外側と対峙している「最前線」
それらは総称して「現場」と呼ばれている。

若い頃、現場を経験してから管理部門に異動する。
あるいは、営業、制作の管理職に就く。
そういう人は「現場を知っている人」ということになる。

だが、組織には一度も現場を経験していない人たちがいる。
それは、新卒で入社した時から一般管理部門(人事・経理・総務・情報システムなど)に配属され、そのまま生え抜きとしてその部署に勤める人たちだ。
そして、たいがいの場合、その中から生え抜きの管理職が生まれる。


昔も今も「現場」には、現場を盾に取る女がいる。
(男でもいいのだが、ここは女で進める)
結論からいうと、現場を盾に取る女は二流だ。
一流の現場担当者は、そんなことはしない。
戦う相手が外に居ること
身内は共に戦う仲間だと言うことを理解しているからだ。


現場にいながらも、あまり外部と対峙していない女というのがくせ者だ。
戦う相手が外にいないため、いつのまにか、身内と戦い始める。
しかし、自分には「現場経験」が乏しい。
戦いには武器が必要なのだが、その矛(ほこ)がない。

そこで「現場」を盾にとる
自分の仕事を減らしたい
自分に面倒の火の粉がかからないようにしたい
こんな時、管理部門と対峙して「現場」を持ち出す。

現場はこうなんです
あなたは現場を知らな過ぎる

一旦話し始めると、すぐ自分に酔う。
相手が黙って聞いていると、世界を征服したかのように勢いづく。
まぁ話しが長い。

「現場」が回るためには、社則だろうが規程だろうがお構いなし。
「現場が回らないルールだったら、変えるしかないですね」
と言い出す始末だ。

あまりの無茶な要求に、管理部門がいうことを聞かない。
そこで、必殺の飛び道具が出る。
「直訴」だ。


「現場を知らない」管理職は、恰好の餌食になる。
現場を知らないから、フェイクの「現場話」が見抜けない。
すべて鵜呑みにして、部下を叱る始末。
こうなると、管理部門に厭世観が蔓延する。


論戦に「現場」カードを持ち出す女は要注意だ。
相手にしないことが、身の安全である。
周囲はよく「人となり」をみている。
いずれ「直訴」カードを切った女は、組織から排除される。
だから、安心して相手にしないことが肝要だ。

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2017年9月20日 (水)

つっこみどころ満載

「つっこみどころ満載」という言葉を一度でも職場で使ったことがある人は、これから先、幸せな仕事人生を送ることはできない。

結論からいうと、こういうことになる。
では、なぜそう言い切れるかを短く説明しよう。

他人がつくった資料、企画書などのいわゆる「成果」をみて、難点ばかりが目につき、あまりに品質が低くて笑ってしまうような時。
人はへらへら笑いながら「つっこみどころ満載だよね」と口走る。

「つっこみどころ満載」を言う人は、自分で何も造れない、創れない。
creative と対極にある人だ。
なぜならば、creativeな人は、ゼロから価値を創り出すことの壮絶な苦悩を知っている。
価値を創り出した人が、その後、どれだけ世の中から虐げられるかを知っている。
社長、取締役、部長といった特別な権力を持っていない限り、たいていの創造者は、心ない大衆の忌憚なき言葉に打ちのめされる。

創造者は創造者の気持ちがよくわかる。
だから、他人が創ったものに対する目は優しい。
たとえ、つっこみどころ満載だとしても、それを口にすることはない。
それは、空を見上げて唾を吐いているに等しいからだ。

さて、なぜ「つっこみどころ満載」を口走ると、仕事人生がうまくいかなくなるのか?
そう言う「満載くん」に対して
「だったら、自分で創ってみろ!」
と喧嘩を売ってくれる人はいない。
現代は穏やかな時代。
誰もが穏やかに生きたい。
「満載くん」との論戦で疲弊したくない。

スルーしたいのだ。
そして、そのスルーは「満載くん」の定年までつづく。


「つっこみどころ満載」という言葉を一度でも使ったことがある人は、これから先、幸せな仕事人生を送ることはできない。
そうは言っているが
「幸せな人生」が送れないわけではない。

奥さんや子供に囲まれて(友達には囲まれないと思う)
太鼓腹を突き出して、ビールでも呑んで
「パパ」とか「じぃじ」とか呼ばれて暮らすことは可能だ。
「つっこみどころ満載」をぶちかまして、仕事仲間から総スルーを食ったとしても、親族の中に幸せを見いだすことは、あり得る。

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2017年8月25日 (金)

【社則】会議日程の打診〆は2日以内

今日もサトウさんからメールが届く
数人のプロジェクトメンバーで会議を開くことについて、それぞれの都合を尋ねるものだ。

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8月25日 会議日程の打診

お世話になります。
行き詰まっている「プロジェクトA」打開の為に
来週にでも打ち合わせを致します。

御都合を 9/1 位までに返信頂ければと思います。
基本的には参加人数の多いところで決めたいと思いますが、あまりにも少なければ再度リスケさせて下さい。

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僕はこのメールが気に入らない
どういうところが、気に入らないかというと・・

【1】そこは、漢字じゃない!
「為」→ため
「致す」→いたす
「頂く」→いただく
「下さい」→ください

「為」は漢字で書いても誤りではないが、ひらがな表記が望ましい。
この用法を禁止する公募論文もある。

「致す」はよくないことに使う。
犯罪の打合せでない限り、使わない。

「頂く」は「食べる・飲む」の謙譲語
相手の予定を食べる場合以外は使わない。

「下さい」はモノをもらう時の用法
リスケはモノではないので使わない。



【2】何を連絡すればいいのか?
連絡するのは「都合のいい日時?」「都合の悪い日時?」かを明確にしなければならない。



そして、最も気に入らないのがここ
【3】返答期限が1週間先・・

サトウさんは、相手に遠慮しているのだろう。

みんな、忙しいかも知れない
有給休暇をとっている人がいるかも知れない
返答までの期間が短いと、横柄と思われるかも知れない

どれも、考え過ぎである

受信した我々はたまらない。
自分は即答したとしても、のろいヤツは本当に1週間後に返事をする(そして、メールを寝かせているうちに忘れる)

1週間先まで日時が確定しないのは困る。
その間にも予定は入ってくる。
返信に書いた「都合がいい日時」を空けて待てるのは、せいぜい1日までだろう。

会議日程打診の回答猶予は「2営業日以内」で十分。
それを社則に謳いたいくらいだ。

その2日とも休んでいた人がいたら・・

想像でものごとを進めていたら、大半の人が迷惑する。

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2017年8月 2日 (水)

質問している最中から切れ始める「頭ごちゃごちゃ男」

電話が鳴る

若い頃は電話で話すのは好きだったが
この世にメールができて以来、あまり好きではなくなった。
お互い「顔色」が読めない会話は共感を醸成するのが難しい。


電話の相手が話し始める
それは、初対面(初会話)の相手
とても低姿勢だ
何やら相談らしい


こちらはまず、話しの格子を把握しようと相手の話しに耳を傾けることに専念する。

だが、話しが要領を得ない
「あなたに相談していいのかわからないのですが」
「どう言えばいいのかわからないのですが」
自分のことがわからないのに、相手には理解してもらおうという「甘えん坊将軍」

ただ、相談の電話というのは、概ねこういうものだ
頭の中が整理されている人は、メールで的確に伝えることができる。
頭の中がごちゃごちゃだから「相手がなんとかしてくれる」ことに期待して電話するのだ

自分の頭の中がごちゃごちゃだと自覚している人は終始、謙虚だ。
困るのは、自覚がない人。


頭の中がごちゃごちゃなので、それがそのまま口から出る
起承転結など全くない
「5W1H」のなかで「WHO=自分」あとは「WHY」だけを話す
つまり「私が電話しているのはなぜか?私の事情をわかって欲しい」というところに特化している。

こちらも、はじめは黙って聞いているが、何十分も「甘えん坊」のわがままを聞いているわけにはいかないので、根本的な事実を話す。
「あなたの事情」には、いくつかの矛盾、不都合な点があると、率直にいう。

すると「頭ごちゃごちゃ男」
(注:女でもよい)
はここから「徐々に切れ始める」のだ。
自分の「なぜ」に共感して寄り添うどころか、相手は自分にとって「不都合な事実」を話し始めた。
腹立たしい
なに言ってけつかる
てなもんだ



こういう「頭ごちゃごちゃ男(女)」がいる組織の病巣は次の通りだ

「聞く」「話す」「書く」能力が拙いのに「ロジカル」に考えることばかり鍛えている

・相手の話が聞けない
(相手の言っている言葉の意味が掴めない)
・自分の考えを相手に分かりやすく伝えられない
・自分の考えをメール、企画書にわかりやすく書けない

こんな人が、論理的に考えることばかり巧くなっても「感じが悪い」「嫌なヤツ」を量産するだけだ。
人材育成の基本は「聞く」「話す」「書く」
現在、社会に出ている人の大半は、そういう実践的な基礎教育を受けていない。
2020年以降の学習指導要領では、少しは改善されるかも知れないが、その効果が出るのは2030年以降の話し。

現在の企業はまず「聞く」「話す」「書く」の基礎をたたき込む必要がある。
自社でできなければ、有料のセミナーでよい。
そこをすっ飛ばしている組織は、大きく伸びることはない。

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2017年6月11日 (日)

名刺を交換しただけで、迷惑メールが届く会社

個人情報保護法が改正されて数週間が過ぎようとしているが、いまだに「法律が変わったことを意識していない」以前の企業、すなわち「個人情報保護法」をなめている企業がある。

以下は定期的に届くメルマガである。
5月30日に改正個人情報保護法が施行された後も届き続けている
しかも、いつも「迷惑メール」フォルダーに入っている

そのメールはこういう書き出しで始まる
(以下引用 ただし固有名詞は変更している)

このメールをウェブ ページとして表示するには、
ここをクリック
<http://*********>

▲▲▲▲社 マーケティングニュース

マーケティングに関する情報をお届けします

※本メールは、弊社社員と名刺交換させていただいた方、メールアドレスを登録していただいた方にお送りしております

(引用終わり)

この会社は、とても有名な一部上場企業
名刺交換しただけで、メルマガを送るのが「あり」
という企業風土がスゴイと以前から思っていたが、法律が変わったのを機に、社内で問題提起が出てこない(まだ続けている)ところがスゴイ


「私、▲▲▲▲社のサトウと申します」
(こちらも名刺を差し出す)
「ちなみに、これをご縁に弊社からメルマガを送らせていただいてよろしいでしょうか?」

というような会話をした記憶はない。
つまり、無許可二次利用である。



■個人情報保護法の歴史
2005年 全面施行
2017年 改正法全面施行


改正個人情報保護法のポイントは「個人情報の定義の明確化」「第三者提供にかかる規定の新設」
「定義の明確化」では、従前法で曖昧だった部分を明確にした
「これって個人情報なの?」「ちがうんじゃね」といった会話が、これでずいぶん減るだろう
「第三者提供にかかる規定の新設」は名簿販売業者対策と言われている。


また今回の改正で、初めて罰則が規定された
従前法では「個人情報保護法」で誰かを罰することはできなかった
係争中のベネッセ事案(2895万件の個人情報が漏洩したとされる)にしても、訴訟の根拠は「不正競争防止法」であり「個人情報保護法」ではない


さて、上記▲▲▲▲社のメールのような「無断二次利用」
二次利用そのものに規制はないが、経産省は指針を出しており、言うまでも無く「無断」は認められない。
これは、改正以前からの話しである

でも罰則はなかった
やったもん勝ち
だから企業風土が、こういうところに現れる

誰かが実名を挙げてネットで騒ぎ、拡散されない限り、この手の企業は目覚めないのだろう。

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2017年4月11日 (火)

セカンドオピニオン男

マツオカ君はセカンドオピニオン男である。
聞き慣れない名前だと思う。
なぜならば、今作ったからだ。


「総務部は人によって言うことが違うんですよね」

マツオカ君はこんなことを言う。
それも、総務部長やエライ人がたくさん居る場に限ってだ。

それはお前がセカンドオピニオン求めてるだけだろ!
そう、誰もが突っ込んでいる
もちろん、心の中でだ。


マツオカ君は女子の間で、割とイケメンだと評判が高い。
でも足が短い
(今日の話にこれは関係ない)


彼は総務部のサトウさんの所に行って防災マニュアルについての見解を求める。
サトウさんは毅然としてモノをいう人なので、しっかり自分の意見を言う。
その時に「これは僕の個人的意見だけどね」といった言い訳はしない。

サラリーマンが会社において
「これは個人的な意見ですが」
と言ったならば、その人はくずである。

いや、ほんとに

サラリーマンというのは、組織に属して、そこで役割を演じることにより、安定的な給料を手に入れている。
その発言は全て、組織の一員として言わなければならない。
個人の意見を言っていいのは、個人事業主だけである。


もしも「個人的意見」を口にしたらそれは、
「給料はとるけれど、責任はとりません」
と言っているに等しい。
これをくずといわず、何というのか。


さて、本題に戻る
この時、マツオカ君はサトウさんの意見が気に入らない。
自分にとって都合が悪い見解だったのだ。

すると、今度はサトウさんのいない所で、総務部のスズキさんに意見を求める。
スズキさんはサトウさんの上司なので、責任を持って見解を述べる。
それはマツオカ君にとって、好都合なものだった。


すると後日、防災マニュアルとはまったく異なるテーマで、件の発言をするのだ。
「総務部は人によって言うことが違うんですよね」

組織の中で意思統一がされていないような部署だから、他のテーマでも「その見解は額面通りにとれない」と評論してみせるのである。

場の空気がよどむ
マツオカ君は、深い洞察力と高い問題意識で、問題提起のスマッシュヒットを放ったと思っている。
その証拠に鼻が膨らんでいる。
でも足は短い。


しかし、その場にいる総務部の皆さんは違う。

今後、マツオカには迂闊にモノが言えないな
今度なにか尋ねて来たら「それは重要だね。よく検討するよ」と言ってはぐらかそう。
それでもヤツのことだから「そちらの仕事なんだから、方針を出してくれないとこっちは動けませんよ」と食い下がるかも知れない。

その時は仕方ないから、こう言うしかない。
「あとから総務部は人によって言うことが違うってことになったらいけないからね。部内でじっくりと時間をかけて検討したうえで、部署としての統一見解を出すよ」

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2016年10月 5日 (水)

あれから7年、格納男が提示する新たな技術

「共有フォルダーに格納しました」と言う格納男を俎上に載せたのは2010年11月だった。
あれから7年
時は流れて、今や「共有フォルダー」は企業において欠かせないツールとなった。

2010年当時は、まだそんなもの使わなくたって、それほど困らないよ。
それにそこに「格納」されたモノは、大半が2度と日の目を見ないゴミだらけじゃないか。要らないぽんと思っていた。

だが、この7年で状況が変わった。
それは、セキュリティ対策だ。

かつて、仕事になくてはならないツールとして誰もがひれ伏したツール「メール」
それが今や、企業や組織攻撃ツールの主役である。

「メールに添付して送る」ということほど危ういことはない。
それでもまだ、8割くらいのサラリーマンは何の疑問もなくメールに添付して送っているはずだ。
そもそもそういう人には「営業秘密」という概念がない。



「営業秘密」とは、不正競争防止法で保護が企図される企業活動の源泉となる重要情報。
「不正競争防止法」1993年の改正で規定された法律用語。
顧客名簿(個人情報)、設計図、マニュアルなどがこれに当たる。


営業秘密の定義
1.秘密として管理されている
2.事業活動に有用
3.公然と知られていない
この3つをすべて満たすもの


企業ではよく「秘密情報」という曖昧な言葉が使われるが、秘密情報は法律用語ではない。企業が独自に守るべき情報を規定する時に使われる用語だ。


営業秘密と企業秘密の関係は営業秘密<企業秘密。
企業秘密の方が範囲が広い。
そのうち、不正競争防止法上の要件(上記:営業秘密の定義)を満たすものが営業秘密である。

2014年7月に発覚したベネッセ事案の裁判において、被告は持ち出した個人情報が「十分に秘密として管理されておらず、営業秘密に当たらない」と主張している。



秘密を秘密として管理しているか?
管理していなければ、持ち出されても、裁判で不利になることもあるのだ。

秘密を秘密として管理する場所としての「共有フォルダー」
社員どうしのファイルのやりとりを、危険な「メール経由」にさせないための「共有フォルダー」

しかし、その情報にたどり着くまでの不安定さは7年前と、何ら変わっていない。
そこで、格納男から1つの技術が提示された。

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2016年9月18日 (日)

早口が来ている

僕はその日、プレゼンのスピーカーだった。
音が出るアレではない。話し手、説明者である。

2000年代に入ってから5年ほど、IT業者の営業は皆、早口だった。
カンファレンスでは、営業担当者がパワーポイントを投影しながら、そのスライドには書いていないことを機関銃のように話していた。

書いていないことを喋られるとわからないな。。
彼らの説明を聞きながら、そう感じていた。

しかも、書いていないことを話すということは、その部分はスピーカーのフリーハンド。
その場で考えたアドリブ、その人の思い入れ、知識のひけらかし。
何様でもない平凡なサラリーマンの「どや顔」を見ながら聞く、増幅された言葉は不快だ。

気がつくと機関銃のように話す時代は終わっていた。
代わりに訪れたのは「ゆっくり話した方がいい」伝説の時代である。
それは2016年に入ってからも続いていた。



今回、プレゼンの準備をしている時、仲間に向かって僕はこう提案した。

分量は多いし、時間は限られている。ある程度、早口で話しても「お、わかっているな」という印象を与えられるんじゃないかな?

すると異口同音に「早口はだめですよ」「何言ってるのかわからないって言われます」という反応が返ってきた。
しかし、こうした「早口NG伝説信奉者」の方が、いつもは僕よりも早口だったりするのである。



僕は早口の方がよいとは言わないが、一概に早口がダメだとは思っていない。
「早口がダメ」なのは「話が下手」な人の場合である。
「話が上手い」人の早口は、決して悪くない。

ここで「話が上手い・下手」と言ったが、これは技巧の問題ではない。
確かに話の途中に「え~」「あのぉ」といった口癖を挟むのはダメだが、話の上手・下手を分けているものは違う。


話が上手ということは、こういうことだ。

1.語彙が豊富(脳内に聞き手の琴線に触れる表現が詰まっている)
2.話の内容に精通している(いわゆるその道のプロ)
3.身の丈で生きている(自らを大きく見せようとしない)


語彙が貧困な人の話は感動ポイントがない。
人は予想外の言葉に、突き動かされる。
「費用対効果とかの検証が可能です」
などと腐った言葉をいくつも並べられると興ざめする。


アマチュアはものごを複雑にする
プロこそがものごとをシンプルにできる
アマチュアの話は要点以外の部分が長い。
プレゼンは「結・起承転結」で行くべきところが「起承転転転転転」となっていて、結論がよくわからない。


自分(の会社)を現実より大きく見せようとすると、やたらと「●●商事さんも採用しています」といった「他の人が使っているんだから、お前も使え」といった文脈が増える。
そんなことは、会社のホームページに書いてあるので、既にわかっている。
「聞き手(お客さん)は自分たちのことを知らないだろうから、教えなければいけない」という見識は、ネット社会においては過去の遺物だ。



2時間という限られた時間に通常の2倍にあたる400ページの台本を詰め込んだ「シン・ゴジラ」を観て、多くの人が痛快に感じている。
それは「話が上手」なポイントがしっかりとシナリオに練り込まれているからだ。
相変わらず思考停止した一部の人たちが「台詞が多くて説明口調だ」と非難している。


2016年「早口」が来ている。
話が上手な人は、遠慮なく早口で話せばよい。
話し終えたあと、納得した聞き手がたたずむ会場に訪れるのは「沈黙」である。

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2016年9月 4日 (日)

サラリーマンの後輩からの手紙 #1

motoさん、お元気ですか?
社会に出てからはや4け月が立ちました。
入社前、motoさんから教わった「3年は死ぬまで働け」を肝に命じてばんがっています。
しかし、僕が頑張れば頑張るほど、先輩との間に壁が深まるような気がしています。
僕にとって、会社では観るものすべてが斬新で、興味旺盛です。
先輩のプレゼントのテクニックなどは目から衣です。
だからついつい、しつこく質問してしまうのですが、それをディスられることが多いのです。
あまりやる気を全面に出すのも、諸刃の刃ですね。
しかし、一方では、不満文士のような先輩も少なくないです。
自分の実力はこんなものではない、あいつにあげあしをとられているのだ。
あいつは影では汚いことをやっているから、いつか内部告白してやる!
このように、自分のことは棚に乗せて、なんでも人に責任転換しているのです。
すばらしい先輩もいれば、そうでもない人もいる。
まさに会社は玉石混合ですね。
自分は、悪い先輩を対岸の石として、努力していきます。
これからも、ご指導をお願い申し上げます。

念のために、添削しておきますと
正しくは、以下の通りです(笑)

motoさん、お元気ですか?
社会に出てからはや4か月が経ちました。
入社前、motoさんから教わった「3年は死ぬ気で働け」を肝に銘じて頑張っています。
しかし、僕が頑張れば頑張るほど、先輩との間に溝が深まるような気がしています。
僕にとって、会社では見るものすべてが新鮮で、興味津々です。
先輩のプレゼンのテクニックなどは目から鱗です。
だからついつい、しつこく質問してしまうのですが、それを煙たがられることが多いのです。
あまりやる気を全面に出すのも、諸刃の剣ですね。
しかし、一方では、不満分子のような先輩も少なくないです。
自分の実力はこんなものではない、あいつに足を引っ張られているのだ。
あいつは陰では汚いことをやっているから、いつか内部告発してやる!
このように、自分のことは棚に上げて、なんでも人に責任転嫁しているのです。
すばらしい先輩もいれば、そうでもない人もいる。
まさに会社は玉石混淆ですね。
自分は、悪い先輩を他山の石として、努力していきます。
これからも、ご指導をお願い申しあげます。

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2016年8月21日 (日)

「女性が輝く社会」主義の行く末

現代は「女性が輝く社会」を目指すと言われているわけだが、この言葉、あるいはその風潮を女性はどう捕らえているのだろうか。
そのとらえ方は2つに分かれると推測する。

【A】よし出番が来た。これからは要職あるいは魅力のある位置に就く好機が訪れるだろうから頑張ろう!
このような「肯定派」

【B】意味がわからん。男だって女だって輝く人は輝くし、そうじゃない人は違うだろう!という「懐疑派」


「懐疑派」の人も実際に「あなたを課長にします」とか「あなたが長年、希望していた**会議の座長をお願いしたい」と言われたら、それが「女性だから」優先的に回って来たのだなとわかっていても、美味しい話ならば受けるだろう。

いずれにしても女性にとってみれば「女性が輝く社会」が目標に掲げられている時勢は、決して悪い状況ではない"はず"である。



一方、男から見て「女性が輝く社会」は2通りのとらえ方に分かれると推測する。

【C】これまで女性に機会が宛がわれていなかったのがおかしい。「女性は優秀」であり「女性が輝く社会」は自然な姿だ。
このような「肯定派」

【D】女性だからと言って、無理矢理「輝かせる」必要はない。機会均等にすることで、輝ける力量のある人は輝く。力量のない人まで持ち上げるのは「機会過剰」だという「懐疑派」


男女ともに「懐疑派」の視点はほぼ同じだ。

「懐疑派」は、無理矢理輝かせた女性の被害者になることがある。
要職に就く。人の上に立つ。それぞれ求められる力量はまるで違う。

それぞれに応じた人間の「タイプ」があり、長い間「男社会」だった日本では、男についてはこの「タイプ」別人選が熟成され、機能している。
だが女性にポストを渡す経験が浅いため、まだ人選が混乱している。

「要職に就く」にはアイデアとリーダーシップが必要だが、そうではない女性が就いていることがある。
「人の上に立つ」には、度量が必要だが、それがない女性が就いていることがある。


この状況は「男」にとっての「学歴」に似ている。
日本において、かつて「高学歴者が輝く社会」が標榜された時代はない。
それは言うまでもなく、日本社会が元々そういう社会だからだ。

東京大学を出ているから、ある程度の年齢になるとポストが与えられる。
それまで、リーダーシップもとらず、人望もなかった人がである。

もしかすると、その人は人の面倒を見るのは苦手で、自分の仕事のことだけを考えて生きていたい人だったかも知れない。
だが、これが日本のシステムだから仕方ない。
「女性が輝く社会」主義も、その轍を踏むかも知れない。


「女性が輝く社会」は女性にとって、決して悪い状況ではない"はず"
だが【A】タイプで「輝かされて」しまった人は、幸せだろうか。
人生がひと区切りついた時、自分には何も身についていない、ただ時代に踊らされただけだったと気づくのは哀れだ。

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