2009年9月23日 (水)

ドタ参 大歓迎!

ドタ参は幹事にとって、ありがたいものである。

ドタ参とは、ドタン場で決めたオフ参加。
ドタキャンの反意語。
2006年には、ネットのオフ用語として定着した。

 ドタ参の定義
■募集期限を過ぎている。
■お店の予約が済んでいる。
■オフ当日、前日の参加表明。

 なぜ人は、ドタ参するのか?
■スケジュールが空くかどうかが、直前まで不透明である。
 仕事の都合を自分で100%コントロールできる人は、日本には少ないようだ。

■参加表明すると、急遽欠席(ドタキャン)しづらい。
 これは、ネットに限らずどこにでもいる人たちの習性。
 これを「迷惑ドタ参」と呼ぶ。

■同日時に他にイベント予定があり、どちらに出るかを迷っている。
 オフに参加する層の人びとは、積極的にあちこちの公演や集会に行くようである。
 直前でもドタ参してくれると、人数が整って幹事は助かる。
 これを「歓迎ドタ参」と呼ぶ。

■早めに参加表明して、幹事の人数読みに協力したいという発想が、そもそも無い。
 こういう人は、職場でも同様の態度を取る。
 日本ではこういう人が容認されているが、見ている人はしっかり見ている。

■嫌なやつが参加しないか、誰が参加するか、メンバーを見極めて、参加を決めたい。
 女性に多い動向。
 とても賢明な策である。それを責めることはできない。

 「ドタ参は迷惑」と考えるのは早計。
 告知しただけで、黙っていても10人、20人と参加者が集まるコミュニティは少ない。
 互いに静かににらみ合い、牽制しあって、結局、誰も集まらない・・・
 そんな結果になるよりは、ドタ参はとてもありがたいことだ。

 ドタ参するということは、最後までそのオフに関心を持ち続けていたと言うこと。
 実際には、告知さえ見ていない人の方が圧倒的に多いのである。
 そんな中、最後の最後まで
 「行けたら、行きたい」
 と考えてくれることが、なんとありがたいことか。

 ドタ参を恥じることはない。
 堂々と遠慮無く、ドタ参しましょう。

キーワード「ドタ参」でのヒット数は次の通り。

YAHOO! 138,000
Google   32,400
2008年7月現在

YAHOO! 101,000
Google   29,000
2009年9月現在

ことばとしては定着しているが、ページ数は減っている。
これは、検索エンジンのアルゴリズム変更によるものだろう。

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2009年8月18日 (火)

「教えてください」で無視される質問タイトル

 他人にものごとを尋ねるのは、とても難しい技術である。
 しかし、大半の人はその難しさを認識していない。
 自分の意図するところが、うまく言い表せていないのを棚に上げて「どうして、わからないのか」と怒り出す人もいる。

 ネットの「おしえてください」の掲示板でも、同様のことがある。
 質問者は困り果てて、尋ねているのだが、いつまでも回答がつかない。
 そういう質問は、タイトルを見た時点で、皆がスルーしているのだ。

野ざらしにされているのは、こんなタイトルだ。

■「エクセルについて」
 そこから先が深いんですけど・・

■「教えてください」
 よほどヒマな人じゃないと開きませんよ。

■「困っています」
 そうですか、頑張ってください。

■「悩んでいます」
 いけませんね。巻き込まれたくないです。

■「探しています」
 だから何を?

■「助けてください」
 いやです。

■「こんなエラーが起こっています」
 ここはメーカーじゃないよ~

■「アクセスで効率的に作業する方法を教えてください」
 それは、結果として、そうなるってことですよねぇ。
 それは、あなた次第でしょ。

■「パソコンの操作に詳しい方」
 とりあえず人員ゲットですか?

■「問題と解答」
 あなただけが、わかっています。
 あなた以外の人には、誰もその世界がわかりません。

■「良いアドバイスをお願いします」
 ハードル高いですねぇ。
 きっと、悪いアドバイスには逆切れですね。

■「初歩的な質問ですみません」
 玄人な質問の方が少ないですよ

 タイトルをクリックして、質問を開いてみないと、何の質問なのかがわからない。
 自己中心、他力本願の人間性が強く滲んだこれらの言葉に、時間が惜しい先達は反応しない。
 反応する人がいるのは、回答によって、ポイントが付与される掲示板だけである。

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2009年8月17日 (月)

ネットの掲示板で、初心者がしてはいけないこと

 ネットの掲示板は、ずいぶんと落ち着いてきた。
 炎上させた張本人が警察に検挙されるようになり、皆さん表現が慎重になっている。

 それでも、ネットには新しい人がはいってくる。
 当然ながら、彼ら、彼女らは、ネットの流儀を知らない。

●「はじめまして」のトピックを立てる。
 たいがいの掲示板には、既に「自己紹介専用」のトピックがある。
 自己紹介はそこに書くのが不文律。
 それでも、いきなり入ってきて「初めまして」というタイトルでトピックを立てる。
 もちろん、有名芸能人本人でもない限り、無視される。

●マル秘ネタを振る。
 「関係者から聞いたネタです」と言って得意になっていることは、掲示板にいる人は大半が知っている。ただ、公開の掲示板だから、誰も書いていないだけなのだ。

 「芸能人の**さんを▲▲で目撃しました」
 探偵か?

●自慢する。
 いきなり、自慢オンパレード。そして「こんな僕ですがよろしく!」

 どんな僕だ?
 見ず知らずの人に自慢して、相手にしてもらえると思うほうがおかしい。

●「ネタバレ」を書く。
 ドラマの展開、スポーツの結果、コンサートのセットリストを書いてはいけない。
 これから楽しもうと思っている人に、半端ではないほど恨まれる。

●いきなり「教えてください」
 教えて欲しいことがあるならば、それは「教えてgoo」か「YAHOO!知恵袋」に行かなければならない。

 どうしても、そこで教えて欲しいならば、2週間くらい掲示板の流れをみてからにする。
 誰も「教えてください」を書いていないならば、それは書いてはいけないということだ。

●最新の情報を聞く
 掲示板は最新情報を仕入れる場所ではない。
 最新情報は、その主催者のウェブページで、自分で調べるもの。
 掲示板で質問するのは、先達の体験談や専門的な立場の人の見解である。

 掲示板に颯爽とデビューしたつもりだったのに、誰もかまってくれない。
「きっと、ここにいる人たちは、閉鎖的な人なのだ」
と思うのは勘違い。
 無視される理由は自分の方にある。

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2009年6月23日 (火)

困ったウェブサイトを作っているのは・・・

 世の中には困った人が、時々いるものだ。
 困った人は、なにを考えているかがわからない。
 意見をしたり、文句を言ったら、とばっちりが返ってきそうなので、何も言えない。

 そうやって、誰もが困った人を遠巻きにするので、困った人はいつまで経っても、困った人のままなのである。

 インターネットで調べものをしている時にも、同じような思いをすることがある。
 そう「困ったウェブサイトだ」

■ブラウザーの「戻る」ボタンを無効にしている。

 ウェブページの分析データの中に「離脱率」「直帰率」というのがある。
 離脱率は、そのページを最後に、そのウェブサイトから、ユーザーが離れていった率。
 直帰率は、そのページから入ってきて、サイト内の他のページに行くことなく、ユーザーが離れていった率。

 ウェブサイトのオーナーは、一度つかんだユーザーが、すぐ帰らないよう、思案を巡らせる。
 普通のオーナーは、ページ内に魅力的なサイト内リンクを書くといった、前向きな努力をする。
 だが、ちょっと技術的に詳しい人が運営している、企業のウェブサイトには「戻る」ボタンが効かないように細工をするものがある。

 検索エンジンから、そのページに飛んだ後、当てが外れたと思ったら、戻るボタンで検索エンジンに戻りたい。そうさせないための、あざとい策だ。

 ユーザーの反感を買おうが、数字のための数字を上げるほうが大切だという、血迷ったページである。

■ハイパーリンクをクリックする度にポップアップ広告が出る。

 Internet Explorer6にポップアップブロック機能がつく前は、大問題になった。
 ただし、最近では影を潜めている。

■トップページがフラッシュで始まる。

 ページそのものがアートである芸術家のウェブサイト以外では、邪魔くさいだけだ。
 商品やサービスを宣伝するためのウェブサイトで、トップにフラッシュを置く会社はろくな会社ではない。
 常時、実測10MBを超えるような環境のユーザーは、まだまだ少数派。遅い回線で、ちょっと旧いパソコンでも使っていようものならば、フラッシュが始まった段階で固まってしまう。
 「アドビ***をダウンロードしなさい」
などと言われると、実に腹立たしい。

 また、たいていのフラッシュには、SKIPボタンがつけてあり、フラッシュを見たくない人は、それをクリックすればよいのだが、希にSKIPボタンをつけていないサイトもある。

■物販のサイトで困りものなのは、最終確認ページまで「送料」や「手数料」を隠すサイト。

 会議を重ねて「できるだけ、値段を出さずに、引っ張ろう」という結論に達したから、そういうページ遷移にしたのだろうが、常軌を逸していると言える。

 ある大手通販サイトでは、申し込み確定をしても、使用したポイントを差し引いた合計金額がわからない・・というところもある。
 そういうサイトを技術者に作られてしまった、営業の人たちが哀れである。

■店舗、施設のサイトで困ってしまうのが、住所を書いていないサイト。

 クルマで行く場合、今時、地図をプリントアウトして、にらめっこしながら走る人は居ない。
 カーナビに住所番地を入力すれば、あとはナビが導いてくれるからだ。
 マイカーユーザーにとって、必要な情報は「住所番地」ただそれだけ。

 それなのに「お車でお越しの方は・・」として、最寄りのインターや交差点、近隣の目印などを丁寧に書いているサイトが多い。
 施設のウェブサイトでは、トップページの上下いずれかに、住所番地を記載する。これは、今や必須である。

 こういう、困ったウェブサイトのオーナー達は
「自分のサイトを自分で使っていないんじゃないか?」
と思うことが多い。
 そこで、ふと我に返り、自分のサイトを使ってみては、
「わっ、これはひどい」
と、苦虫をかみつぶしているのである。

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2009年4月23日 (木)

ログイン認証に意味不明なアルファベットを入れる理由

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 このような、意味のないアルファベットと数字の羅列を、ユーザーに入力させるウェブサイトがある。
 2004年から増え始めた。

 これは、実際に人間が操作しているかどうかを確認する目的を持つ。
 コンピューター・プログラムは、実際に画面を見ながら、その通りに文字を打つという芸当はできない。
 それができるのは、人間だけ。
 自動実行プログラムを走らせて、不正な行為を働こうとするユーザーを排除するための策である。

 サービスの認証は「ID」「パスワード」の2点セットで行われるのが一般的。
 この意味不明アルファベットは、ウェブサイトの中で、特別にチェックをかけたいページに進むところで待ちかまえている。

 ただ、セキュリティ技術の向上により、この無粋な策は影を潜めつつある。
 以前は、この仕掛けをしていたサービスでも、今は使わなくなったものを、いくつか見かける。

 現在は、ブログへのコメント書込機能に見られる。
 課題として与えられるものも移り変わった。
 5年前の、アルファベット・数字混じりではなく、5桁程度の数字になっている。
 善意のユーザーに、負担をかけない配慮と言える。

 自動実行プログラムを使い、放送禁止用語に組み入れられているような言葉を、連呼・・ いや、ネットの場合だから大量に「連書」するようなハッカーがいる。
 自分に都合の悪いことが書かれていた場合、それをサイクリックアウト *1 の彼方へ葬る。
 あるいは、ブログ作者への嫌がらせ。

 これらの数字が、悪意のある来訪者の歯止めとなる。

*1 サイクリックアウト
 インターネットの掲示板、コミュニティで、発言が古いものから順に消えていくこと。
 消えてなくなったことを、サイクリックアウトという。
 今はなくなった@niftyのパソコン通信サービスを例に取ると、掲示板は512、フォーラムは999発言が最大表示数で、一杯になると古いものから順に削除されていた。(フォーラムにはサイクリックではなく、999に達するとそれ以上書けないというものもあった)
 ディスク容量に限りがあった時代の仕様。
 ハードディスクが安くなり、webサーバーに潤沢にディスクが使えるようになってからは、古いものを消すという仕様は、なくなっている。

 ここに、最大掲示数が1000の掲示板があったとする。
 そこに、誰かが「さとうさんは昨日、女子高校生と歩いていた」と書く。
 さとうさんは、その書込が掲示されていると、都合が悪いと仮定する。
 そこで、さとうさんは自動実行プログラムを使い「すずきさんはおたんこなす」という発言を1000書き込む。
 最大掲示数は 1000なので「さとうさんは昨日、女子高校生と歩いていた」という発言が、サイクリックアウトする。

 こんなに、一生懸命、説明することか・・



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2009年2月13日 (金)

6年使えて3220円のウィルス対策ソフト

 マカフィーの無料お試し期間があと2日となった。

 マカフィーとは、有料のウィルス対策ソフトである。
 このソフトは、粛々と仕事をする働き者のようで、起動時に更新メッセージが出ることがある程度。あとは、ほんとに入っているのかさえわからないほど、静かにしている。
 それでも、悪者の攻撃に感染することもなく、きちんとパソコンを守っている。
 最近、購入した2台のパソコンには、いずれもマカフィーの期間限定体験版がついていた。

 ウィルス対策にお金を出すというのは、納得いかない気もするが、安心には代え難い。
 そこで、有効期限が切れて、空白が生まれないよう、ウィルス対策ソフトの調査に入った。

 「ウィルス対策ソフト」で検索すると、最初に候補に挙がったのが「ウィルスセキュリティ0」
 よく書店でも見かける「更新料0」と書かれた青い箱だ。
 しらべる前から、このソフトは脳の候補リストには入っていた。

 「更新料がかからない」と言いつつ、何かカラクリがあるのではないか?と慎重にしらべていく。
 結論からいうと、カラクリはあるけれど、問題なし。

 「マイクロソフトのOSがサポート終了するまで」更新料0
 という前置きが付いていた。
 
 WindowsVISTA HOME PREMIUMの場合、2015年4月11日まで。
 WindowsXPの場合、2014年4月8日まで 。
 Windows2000の場合、2010年7月13日まで。

 OSはWindowsVISTA HOME PREMIUMなので、6年使えることになる。
 それでもって値段は、4,680円。
 この価格は大半のネットショップ、量販店K店頭でも同じだった。

■メーカー:ソースネクスト
■発売:2008年2月
■「1台」用と、「3台まで使える新版」がある。
■ダウンロード版、CD-ROM版、USBメモリー版がある。

 3台まで使える新版のCD-ROM版に決める。
 Amazon で検索してみると、これが 3,220円
 Amazonは1,500円以上は送料無料なので、この値段で買える。

Amazon 販売ページ 3台まで使える新版 3,220円 送料無料

 マカフィーが切れた日、具合よく、ウィルスセキュリティ0が届いた。

 まず、マカフィーをアンインストール。
 つづいて、ウィルスセキュリティ0をインストール。

 アンインストール作業中は、念のためにネットワークを切断しておいた。
 インストール作業は肯定的選択で進めるだけの簡単なもの。
 インストール作業時、ネットワークへの接続は不要。
 インストール完了後、初期登録ではネットワークに接続する。

 ネットに書き込まれているユーザー・コメントは、いったい誰が書いているのかというほどの酷評と、それほど悪くないけどなぁという呆れたような好評が、入り交じっている。

 マカフィーほど、粛々とはしていないが、DVDで映画を鑑賞していても、邪魔されるということもない。
 Windows updateだけに頼って「ウィルス、来るなら来い」と言っている人と比べれば、はるかに堅牢な守りである。



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2009年2月 7日 (土)

ネット説教男

10年来、ある記録をエクセルでつけています。
エクセルは1Sheetあたり 65,536行ですよね。
毎日15行~20行を使うので、残りが1万行を切っています。
できれば、Sheetを分けずに、1Sheetで管理したいのです。
1Sheetで 65,536行以上を入れることはできないのでしょうか。

 ネットでこういう質問をすると
 現れる男がいる。

 ネット説教男だ。

「環境は何ですか?それじゃ答えたくても答えられませんよ」
「アクセスを勉強しなさい」
「Microsoftに言うべきであって、ここでいうことじゃないでしょ」

 ネット説教男は、問題には、解答を示さない。
 質問者の考え方、背景そのものを否定して、問題そのものを無かったことにする。

 ネットの作法として、守らなければならないことが2つある。
「解決方法を示せないのなら、スルーする」
「説教をしない」

 未熟だから、教えて欲しいのである。
 周りに教えてくれる人がいないから、ネットで呼びかけているのである。
 当然、拙い人が多い。
 たとえ、読むに耐えない質問でも、見て見ぬふりをするのが武士の情けだ。

 ネット説教男は「ヒマ人」だ。
 そもそも、ネットのQ&Aサイトを常時監視していることがヒマ人だ。

 ただし、Q&A常時監視者には、次の言い分がある。

1.他人の質問に答えることで、自分の考えを整理できる。
2.素人がどのようなことがわからないかを、知ることができる。
3.質問に答えると、ポイントを獲得できる。

 質問者がいるからこそ、回答者としての立場が成立しているのである。
 だからこそ、ネット説教男はヒマ人だ。

 説教しても、自分の考えは整理できない。
 頭ごなしに否定しても、相手からは学べない。
 こてんぱんにやっつけた相手は、ポイントをくれない。

 つまり、説教してしまっては、Q&A常時監視活動の意義がなくなってしまう。
 何の価値も生まない時間を消費する人のことを、ヒマ人という。



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2009年1月31日 (土)

ファンが踏み出した一歩 佐野元春公式ウェブサイト

 元春HPが始まって 2年が過ぎた頃、大阪のT氏が
 「元春のホームページを作ろう」
 と言い出した。

 当時、50人ほどのアクティブなメンバーがいたが、ホームページやwwwという言葉の意味を理解していたのは、ほんの数人だった。
 だが、彼の書き込みを読んだ誰もが、なんだかわからないけど、おもしろそうだと乗った。
「何か、これまでにない経験が、待っているのではないか?」という予感があった。

 T氏の談によれば、海外には「ファンがつくるアーティストのページ(ファンサイト)が、いくつかできている」とのことで、その一例として、トッド・ラングレンの名前を挙げていた。
 正直なところ、未だかつて、トッド・ラングレンの曲を聴いたことがないのだが、ファンサイトの先駆けとして、常に新たな挑戦を続ける先駆者として、その名前は深く脳裏に刻み込まれている。

 「元春に持ちかけてみよう」
 そう言うが早いか、T氏は元春にメールを送っていた。
 すると、その数時間後に、元春本人から「一緒にやろう」という旨の返信が届く。
 二つ返事。
 この速さが元春。
 「時代の先端を走ってきた男」
 という言葉は、日本に於いては、元春のためにある。

 そのプロジェクト名は、言い出しっぺ T氏により MIPS と命名された。
 【 みっぷす 】 Motoharu Internet Project System
 Project と System は意味がだぶっているが、T氏が思いついたままに命名され、今も使われている。
 佐野元春は、著書「Diary - Studio Days making of "Fruits"」の中では
 MIPS(Motoharu Internet Project)
とSの語意を省略して書いている。

 元春HPの2.5周年記念オフは、そのMoto's web server のお披露目の場となった。
 初めての、ライブハウスを借り切った大規模なオフ。
 今となっては、思わず「でかっ」と言ってしまいそうな、巨大なプロジェクターが運び込まれ、人工呼吸器のような太いケーブルがさし込まれる。
 そのケーブルの先には、数台のアップルコンピューター。
 ライブハウスはまさに、電気工事現場の様相を呈した。

 夢を夢のままにせず、夢に近づく努力をすることが大切なんだ。
 かつて、元春がレディオショーの最終回で示唆したメッセージ。

 ファンがつくる日本で初めての公認ファンサイトは、
オフラインで集まったファンによる、彼らなりの答えだった。

 2009年現在、SNSでは、無料でいくつでも 会議室「コミュニティ」を作ることができる。
 1992年当時は、年間24,000円が必要だった。
 だが、その費用に見合うだけの友達ができ、経験が財産となったのである。


佐野元春公式サイト Moto's web server



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2009年1月30日 (金)

ニフティサーブのホームパーティ

 1994年冬
 インターネットは産声を上げていたが、まだ誰もがその実態を把握していなかった。

 「インターネット」「www」「モザイク」
 今ならあなたは、この3つの単語の関連性を、理路整然と話せるだろう。

 え、話せない?
 それでは 解説すると
 「インターネットの情報を表示している技術が www。インターネット=www といってよい。モザイクは1993年当時のブラウザー」

 当時、これらの単語は、その意味さえよくわからず、ましてや、どう関連づいているかなど、皆目検討がつかなかった。
 とにかく、パソコン通信仲間で語られていたのは
 「インターネットは、スゴイらしい」
 ということ。
 もちろんそれは、パソコン通信と比べて・・という意味である。

 それはかつて、マルチプランが主流だった1990年頃、天然記念物レベルに希少だった、表計算の使い手の間で
 「ロータスは、すごいらしい」
 という会話が交わされていた状況に似ていた。

 1994年暮れ、パソコン通信NIFTY-Serveに、元春HPはあった。
 ニフティにはフォーラムという会議室があった。
 これは、ニフティが有志の会員に管理を委託する許認可制になっており、一部の既得権益者が牛耳る不自由なものだった。
 一方「HP=ホームパーティ」というサービスは、毎月2,000円を払えば、誰でもCUGを持つことができた。

 Crosed User Group =直訳すると、閉じられたユーザー・グループ
 インターネットなどのコンピューター・ネットワークで、参加が許可されている人だけが利用できるサービス。

 「フォーラム」は、ニフティの審査を受けなければ作ることができないが、ホームパーティは、私信扱い(メールと同じ扱い)で、誰でも審査無しで開設することができた。
 ホームパーティは、1997年11月にサービス終了となり、パティオ(月額500円)に移行。
 そのパティオも2005年5月末日でサービスが終了した。

 ホームパーティという名称は、今思えば、牧歌的で素敵だ。ただ、その名前ゆえ内容が伝わらないこともあった。
 ある時、熊本に住む元春ファンに、元春ホームパーティに入りませんか?というメールを送ったことがある。すると、その返事には「家が遠いので、なかなか参加できないと思いますので、今回は失礼します」と書いてあった。

 今も主宰者のカサノバ氏(通称:店長)が、1992年9月にスタートさせたのが、元春HP。
 「身近に元春のことを話せる友達がいない」
 という共通の飢餓感にぴたりとはまり、全国の元春ファンがここに集った。

 東京、名古屋、大阪という拠点ごとに、定期的なオフライン・ミーティングが行われ、実際に会うことで、さらに関係は緊密なものになっていく。
 ・・・と、ここまでならば、他にも例がある話。
 このグループが、日本で唯一違っていたのは、勇気をもって一歩を踏み出したことだ。



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2009年1月29日 (木)

日本初の公式サイト インターネットの歴史

 2000年に、しらべるをオープンした当初につくった記事。
「インターネット」には次のように書いている。

インターネット

世界中のコンピューター・ネットワークを相互に接続した状態。

 インターネットとは「ネットとネットをむすぶもの」という意味。
 インターネットという組織・団体はない。

>インターネットという組織・団体はない。
 という記述は、今読むと「なんだよ、そんなの当たり前じゃないか」と思うのだが、2000年初頭には、このような説明が必要だった。

 1999年12月末、郵政省が発表した数字では、当時、インターネットの人口比普及率は 19.1%
 日本のインターネット人口は 2,706万人* となっている。
 * iモードなどの携帯電話利用者を含む

 有名な史実だけをひろった場合の「インターネットの歴史」は以下のようになる。

1969年
米国防総省が、有事にある地点が攻撃を受けても、ネットワークを網の目に張り巡らすことで、通信網が確保できるよう研究をしたこと(ARPAnet)が起源。

1969年9月2日
UCLAでコンピューターをルーターにつないだのが、インターネットの始まり。
*「最新Javaがわかる」藤田一郎 技術評論社 1999年11月25日

1989年
www技術が登場。

1991年
インターネット技術 ARPAnet が民間に公開された。

1993年
ブラウザーMosaicが登場。

 こうして明確な史実だけを見れば、1993年には環境が整い「インターネットが始まった」かのようにみえる。
 だが、インターネットはそれほど、すんなりと浸透したのではなかった。

 そこで、記憶に残る事実を元に書くと「インターネットの歴史」はこうなる。

1993年、インターネットと言えば WWW のことを言うようになった。
事実上、商用のwebは1993年に始まった。

1995年 1月、
阪神淡路大震災が起きる。
一般電話がつながらないのに、インターネット(当時はパソコン通信)は回線が生きていたことで、インターネットが日本で初めて注目された。

1995年11月
Windows95発売

1997年
パソコンによるインターネットが、個人に普及し始めた。

 今でこそ、有名人には「公式サイト」がつきもの。
 だが、インターネット創生期には、その類の者は存在しなかった。

 まだ、ほとんどのパソコンがMS-DOSで動いていた1995年3月13日。
 日本で初めてつくられた「公式サイト」
 それが、佐野元春公式サイト「Moto's Web Server」だった。

つづく



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