2016年12月21日 (水)

クラブワールドカップ決勝 主審がレアル・マドリー寄りだという言及

CWC決勝レアル・マドリー対鹿島戦
主審の判定がレアル寄りだったとする言及があった。

その1人は日本代表監督
もう1人は鹿島の石井正忠監督
いくつかのメディア
そして、多くのSNSの住民


僕は録画しておいたこの試合を再生していた。
このプレー直後
「これでイエローを出したら誤審だ」
と思い、実際にカードは出なかった。

しかし、ここから「言及」が始まった。

主審がいったん胸ポケットに手を入れてからひっこめたからだ。
「李下に冠を正さず」という故事がある。
人前で誤解を招くような行動は慎むべしと言う教えだ。

この主審の仕草はまさに「李下で冠を正した」ものだった。
初めての大舞台ということで、主審は少し動転していたのだ。
この経験をふまえて、次回から「胸ポケットに手を入れるのは、警告を与える選手を呼び、目と目を合わせてからおもむろに」と肝に銘じればよい。


テレビ放送の解説者が一斉に「言及」するなかで、僕は事情をこう推測した。

主審は即座に「カードだ」と思い、カードが入っている胸ポケットを探った。
ところが、それを見ていたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が「おいおい、違うよ。出しちゃダメだよ」とインカムで伝えた。
それを聞き入れた主審はポケットにかけた手を、曖昧な位置におろしたのだろう。


もしも、ここでセルヒオ・ラモスが2枚目のイエローをもらい退場をしていたら・・
試合結果は違ったものになったのでは?
一部の鹿島ファンは憤懣やるかたないだろう。


しかし、報道によると、僕の推測は事実とは違っていた。


主審の説明
「副審が(インカムで)No card! と言ったのが Card! と聞こえた。そこで確認に手間取っていた。VARには確認していない」

聞き間違いのため、いったんは胸ポケットに手を入れたが「No CArd」が確認されたので、イエローは出さなかったということだ。

インカムの記録は残されているだろうから、虚偽の発言をすれば社会的信用を失う。
この説明に嘘はないだろう。


事実をみれば、本来あるべき姿に裁定され、公平に試合が進められた好事例と言える。
この事実から学ぶことは、ものごとは感情的になると事実を見誤るということ。
有名な人やメディアが言っているから、俺も言おうと思うのは危険ということだ。

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2016年8月 8日 (月)

2週間待ってUEFAから届いたポルトガル優勝記念Tシャツ

2005年に「FCバルセロナ リーガ2005-06/CL2005-06ニ冠記念Tシャツ」を買った時、バルセロナから東京までの送料は当時のレートで1,500円ほどだった。

果たしてどれくらい送料がかかるのか、それは決裁に進んでいかなければわからない。
次の画面にはバックプリント画像もあり、背面は全7戦のスコアがプリントされていた。
これは無くてもいいのだが、ついているので仕方ない。
背面が「RONALDO 7」とかだったら「いい歳をしてクリスチアーノ・ロナルドファンかよ」と思われるのがイヤだが、これならば許容範囲だ。第一、遠目には何のことだかわからない。


【 Back 】


しかし、次の画面を見て僕は固まってしまう。
Tシャツの写真が「無地の白」なのである。
これでは、はるばる欧州から「Vネックの白いシャツ」を取り寄せた男になってしまう。
近くの島村に行けば30分で手に入るものを3週間待つわけには行かない。



これがamazonや楽天のショッピングサイトであれば「何かの時は交換してもらえばいい」と考え、先へ進むのだが、ここは慎重になった。
画面をよく見ると、Options欄にはロゴのカスタマイズコードが書き込まれている。ここまで書いておいて、世界中の皆さんへ無地の「White V-Neck Tee」を売るほどUEFAも人でなしではないだろう。


送料については「1週間で届く」「2~3週間で届く」の選択。
速いに越したことはないので「1週間」を選ぶとTシャツ本体より1.5倍ほど高かった。
一瞬、そこで[×]を押しそうになったが、思い直して「2~3週間で届く」に変更。
すると 8$。Googleで当日のレートを検索すると1$106円だったので、送料込みで2,967円。
これならば、ナゴヤ人じゃなくても「お値打ち」と思える範囲だ。


書き慣れない英文での住所を書き終えると決裁ボタンを押した。
3週間で届けば、夏休みに間に合う。
そうすれば、博多で開く予定の「ポルトガル祝勝会」にも着ていける。
「おっ、それいいね」
とデコ仲間が言ってくれるだろう。
70%わくわく、30%無地のTシャツだったらどうしようとドキドキして待つことにした。



UEFAのウェブサイトでTシャツを決裁した日から2週間+1日、つまり15日後。
帰宅すると、それほど大きくない郵便受けが白い封筒でぱんぱんになっていた。
なんだろう?通販カタログかな
引っ張り出して宛先を見ると、すべてがアルファベットで書かれている。
おぉユーロか

しかし、宛名下の明細にはUS$10.99と書かれている。
購入したシャツは19.99だったはずだ。
もしかして本当に「無地の白いTシャツ」が届いたのではないか?
喜びはすぐ緊張に変わった。


「2週間待ってUEFAから届いたシャツはまっさらのVネックシャツでした」というネタは、それはそれで面白いかも知れないが、とても受け容れがたい。

急いで封を開けると、ビニル袋の包装からアンリ・ドロネー杯の絵柄が見えた。
少しサイズが大きめであること以外は、予想どおりのTシャツが袋の中から現れた。
無地のTシャツじゃなくてほっと一息。

早速、ハンガーにかけて壁に飾ってみた。
するとシャツの奥にハンガーが透けて見える。
いや、それはおろか、背中側の生地まで透けて背後の壁まで見えそうだ。

これは、数回来た時点でぺらぺらになりそうだ。
値下げされてなかった丸首のシャツは、もしかすると生地が厚かったのかも知れない。

届いたものを悔やむことはしない。
時間は未来から過去へ流れている
夏休みにこのシャツを着て、あちこちの場所へ行こう。
そして、いつもはあまり撮らない自身がフレームインした写真を数枚残しておこうと思う。
誰か1人でもいいから「あっポルトガル優勝記念Tシャツだ!」と気づいてくれたら嬉しいのだが。

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2016年8月 6日 (土)

アンリ・ドロネー杯が描かれたポルトガル優勝記念Tシャツ

ポルトガルがユーロ2016で優勝した日から、毎日のように「ポルトガル優勝記念Tシャツ」を追い続けていたが、それも終わる日が来た。


話はその1日前から始まる。
いつまで待っても選手たちが着ていた「#1DE11MILHOES」のTシャツが売られる情報は出てこない。
RE-TAKEが発売する「ポルトガル優勝記念Tシャツ」の予約は7月19日終了とアナウンスされている。
あとで買えなくなってから悔やむことになるかも知れない。
これを買っておくしかないのかな・・
そう気持ちが傾いていたが、踏み切れない理由があった。

それは「夏休み」に着られないからだ。
RE-TAKEのポルトガル優勝記念Tシャツは「9月納品」となっている。
別に佐世保の誰かにポルトガル優勝を自慢するわけではないが、できれば「ポルトガル優勝記念Tシャツ」を着て四ケ町を歩きたい。

佐世保にはポルトガルゆかりの銘菓「ぽると」がある。
販売元の白十字パーラーに行けば、胸に描かれた白十字を見て「あら?ポルトガルファンね?ミルクセーキば飲んでいかんね」と言ってくれるかも知れない。
(ウソです)

数少ないよそ行きの機会にこそ、栄えあるTシャツを着たいと考えている。
しかし、RE-TAKEのTシャツでは叶わない。
届く頃、もう夏は終わっている。
Tシャツの季節はお仕舞いだ。そんな頃に届いても興ざめである。


ないのならば、作るしかない。
これはこの「しらべる」を作った時のロジックでもある。
当時まだ「ウィキペディア」はこの世になく、誰もが短時間でしらべたいことがわかる用語集がないことに不満を抱いていた。
ないのならば、作るしかない。
そうして、できたのが「しらべる」である。
と、つい手前味噌で語ってしまったが、今回も同じことを考えたわけだ。


「オリジナルプリント Tシャツ」で検索
すると、白地に画像を貼り合わせるタイプで4,000円弱で作れるとわかった。
しかし、簡単にはいかない。
プリントする画像だが、Tシャツ用にきれいな素材が提供されているわけではない。
「十字架」「ポルトガル代表エンブレム」「#1DE11MILHOES」の文字・・そのすべてが書き起こしとなる。
5分で諦めて、その日は寝てしまった。



そして翌朝、ある考えが浮かぶ。
2005年FCバルセロナの「ニ冠Tシャツ」がFCバルセロナ公式オンラインショップの販売だったように、ポルトガル代表あるいはUEFAの公式サイトで売られているのではないか?
そして、それは当たりだった。


The official UEFA online storeには数種類の「ポルトガル優勝記念Tシャツ」が売られていた。
デザインはRE-TAKEのものとはまったく違うUEFAオリジナル。
その中から白地にアンリ・ドロネー杯が描かれたシャツを選ぶ。


【 Front 】


丸首とVネックがあり、Vネックの方は31.99$の価格に抹消線が引いてあり、そのヨコに19.99$とある。
なぜ丸首は正価で、Vネックだけ値引きしているのかはわからない。
写真で見る限り、シャツの「白」はシルクのような光沢を放ち、僕らポルトガルファンにとって、この優勝をより誇らしいものにしてくれそうな気がしていた。

つづく

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2016年7月21日 (木)

ポルトガル優勝の軌跡

派手なフェイント、無駄なパスワーク、強引なドリブル
これらは、ポルトガルサッカーを象徴する3つの特徴である。
かつてフィーゴが強引なドリブルで相手DFを置き去りにして喝采を浴びたが、ロナルドは代表ではほとんどそれをしない。

2016ユーロモデルのポルトガルチームからは、フェイントもパスも影を潜めたが、最後に勝負を決めたのはポルトガル伝統「強引なドリブル」が相手DFを置き去りにしてのシュートだった。


フェルナンド・サントス監督が胴上げされる。
欧州でも胴上げってあるんだ・・
2回、3回
NPBのように「原辰徳は8」とか「ウチはそれを超える10」とか、胴上げにおかしな意味を込める人たちではないので、あっさりとカタチが崩れて終わった。
次々にコーチや選手が胴上げされると言うこともない。


この優勝はフェルナンド・サントス監督のおかげだ。
全23人中控えGK2人を除く21人全員が出場
全試合スタメンはロナルド、ナニ、GKパトリシオだけ。
全試合フル出場は、唯一続けていたロナルドが負傷退場したためゼロだった。
全6試合→7試合に増えた過密日程のユーロで、常にフレッシュな選手を盤面に置いた。
選手が替わるということは、その品質が一定でなければならない。


それができたのは監督の「統制」だ。
DFはペナルティエリア内では必ず後ろ手を組んでいた。
両手を挙げたり浮かせたりして、PK・FKを取られて失点した「強豪国」とは対照的だった。

戦術もめまぐるしく変わったが「信頼」で結ばれた選手たちは、指示通りに動いていた。
予選の勝利はすべて一点差
本戦も必要以上の大勝ちは一切なし
タイトロープは落ちれば終わりだが、そこを落ちない統制がフェルナンド・サントス監督の真骨頂である。
グループリーグから少しずつ調子を上げていくチームには、確かに「雰囲気」があった。
これは奇跡の優勝ではなく、ポルトガル優勝の軌跡である。


大会後、ウクライナの監督に就任したアンドリー・シェフチェンコはこう語っている。
「私が重要視するのは規律、組織、バランス、献身性、そしてモチベーションだ」
そのすべてが今大会のポルトガルにあった。


これまでフットボールの「潮流」はプレースタイル、戦術だけで語られていた。
そこにプレー以外の側面を加味したものが「ポルトガル・スタイル」
地味過ぎてメディア好みではないが、少なくとも各国の代表監督は、今そこに向かって頭を絞り始めているだろう。



ポルトガルはユーロ史上「開催国として出場した決勝で敗れた唯一のチーム」という不名誉を囲ってきた。これからは、それをフランスと共有することになった。
またいつの日か、今度はフランスがどこかのユーロで開催国と決勝を戦い、自らの仲間を増やすことがあるかも知れない。



朝6:58 WOWOWの実況も終わってしまい、パソコンの前でひとりぼっちになった。
世の中は週明けの仕事が動き始めている。
今日も勝利の余韻に浸ることを見越し、Semi Finalを勝ち上がった朝に、この日の休みを取っておいた。
WOWOWのユーロ2016テーマ「Waiting for the Moment」を「リピート」にして繰り返し聴き続ける。
どう聴いても洋楽なのだが、MAN WITH A MISSIONをしらべると日本のロックバンドのようだ。

共に喜べる仲間はここには居ないけれど、世界中のあちこちにいるポルトガルファン仲間が今この時、そしてこれからずっと幸せな時を過ごすことができるだろう。そう考えると、とても幸せな気持ちだった。


■2M(W杯、ユーロ)の勝者(2000年以降)
ユーロ2000 ベルギー・オランダ共催
フランス
2002 FIFA W杯
ブラジル
ユーロ2004 ポルトガル開催
ギリシア
2006 W杯 ドイツ開催
イタリア
ユーロ2008 スイス・オーストリア共催
スペイン
2010 W杯 南アフリカ開催
スペイン
ユーロ2012 ウクライナ・ポーランド共催
スペイン
2014 W杯 ブラジル開催
ドイツ
ユーロ2016
ポルトガル


近年ではスペインの2M3連覇があるが、それ以外に連覇したチームはない。
ユーロとW杯は2年交代。この秋にはW杯の予選が始まる。
欧州E組に入ったポルトガルの予選は 2016年9月6日、スイス戦から始まる。

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2016年7月20日 (水)

ポルトガル優勝の幸運を検証する

ポルトガルは「W杯」「ユーロ」の2Mを通じて初優勝。
そのユーロ初優勝は、いくつもの「幸運」に恵まれていた。
最後にそれを検証しておきたい。



6月21日(火)28:00
クロアチア 2-1 スペイン
【D】ゲーム前1位通過スペイン 2位クロアチア
クロアチアが1位通過 スペインが2位に落ちた

この試合でクロアチアが逆転したために、ポルトガルのラウンド16の相手がクロアチアになった。
もしもスペインが来ていたら、ベスト16での敗退もあり得たし、勝ち上がったとしても大きな代償を払っていただろう。
クロアチアを相手に戦ったポルトガルは「イエローカードゼロ」で乗り切り、次戦出場停止者を一人も出さずにベスト8に進むことができた。



6月22日(水)28:00
ハンガリー 3-3 ポルトガル
ポルトガルは同点に追いつき、その時点で2位通過を確保。次戦相手はイングランドだった。
ところが、同時開催試合でアイスランドが終盤に勝ち越し、ポルトガルは3位通過となり対戦相手はクロアチアに替わった。
それと同時にポルトガルは右から左側の「山」へ移動。
フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、イングランドが揃う「死の山」に入らずに済んだ。

この時点では調子が出ていなかったチームが「死の山」に入っていれば、ラウンド16、Quarter Final(ベスト8)で敗退する確率が高いところだった。



さらに、ポルトガルには大会運用方法変更による幸運があった。
前回のユーロ2012ではベスト4の組合せは異なる「山」とのたすき掛けだったのだ。
その方式が踏襲されていれば、ポルトガルのSemi Finalの相手はドイツだったのである。
Semi Finalでドイツなんて、ポルトガルファンならば絶対に見たくないカード。
それが、今回は2008方式、すなわち同じ「山」のSemi Final1、3の勝者が対戦する方法に戻ったのである。



7月6日(水)28:00
Semi Final(ベスト4)
FIFAランキング8位のポルトガルは、Quarter Final(ベスト8)までは格下の相手とばかり戦ってきたが、Semi Final(ベスト4)でランキング2位(今大会出場チーム中最上位)の格上、ベルギーと対戦すると思われた。
しかし、28位のウェールズが Giant killing(フットボールにおいて格下が格上を倒すこと)
準決勝は意外な相手となった。
累積警告のため、司令塔のラズナーを初めて欠いたウェールズは、守備も攻撃も統制がとれず、ポルトガルには終始、大きな自由が与えられた90分となった。

結果的にポルトガルはFIFAランキングで格上となるベルギー、ドイツ、スペインとは一度も当たらずにユーロ2016を終えたのである。


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2016年7月19日 (火)

ポルトガル優勝記念Tシャツを追いかける

アンリ・ドロネー杯*1 を中心にピッチ上で記念撮影を終えた選手たちは、ポルトガルサポーターが占めるスタンドへ挨拶に行く。
*1ユーロの優勝カップの名称、ワールドカップの方はかつてジュール・リメ杯と呼ばれていた

すると、チームスタッフが白いTシャツを配っている。
チャンピオンTシャツだ。メジャーなスポーツ大会では勝利を見越して事前に作っておくことが多い。フットボールの2Mでは見慣れた光景である。
恐らくフランスチームも同様のTシャツを作っていたはずだ。
Tシャツは1枚3,000円程度で作ることができるので、チームスタッフ全員分を仮に50枚作ったとしても15万円。
用意してあった優勝パレードの経費と比べれば、無駄になったのは些細な金額である。


ポルトガルの選手が着始めた白いTシャツ。
ポルトガル代表エンブレムの十字架が大きく描かれ、中央に「#1DE11MILHOES」と書かれている。
手に持っていたアンリ・ドロネー杯をスタッフに渡して、ロナルドもシャツを着る

欲しい


UEFA CL2004-05決勝では優勝した直後、FCバルセロナ公式オンラインショップで「リーガ・CLニ冠」Tシャツが販売された。
前面にはチームスローガン Mes que un club(一クラブを超越した存在)


背面には2005-06バルサ選手一覧

価格31.91ユーロ(送料込み)
注文から23日で東京の自宅に届いた。


これは、発売されるのではないか。
ポルトガル代表はクラブチームのように商売に長けているとは思えないが、しらべる必要はある。
その日のうちに大手サッカーショップ2店に問い合わせたところ、さすがにまだ「予定はありません」という返事だった。


2日後にはイギリスのブランド「RE-TAKE」が「ポルトガル代表 European Champions 2016 Tシャツ」の発売を決定。日本でもネットショップで予約受付を開始した。
だが選手が着ていたものとは別もの。
マルーンと白の2色をベースにしていて、デザインも全く異なっている。
バリエーションは以下の7種類×2色


【1】CAMPEOES 2016
前面に以下の文字が入る
PORTUGAL 2016 CAMPEOES DA EUROPA
PARIS 10.7.2016
PORTUGAL 1 FRANCE 0



このような「無難」なデザインが最も長く着られる。
背面に「7」「RONALDO」と入っているようなシャツは記念品としてはいいが、表を着て歩けない。
メンバー一覧のバックプリントは「リーガ・CLニ冠」Tシャツで経験したが、時が経ってみるとそれほど重要な情報には思えなくなった。

結局、客観的な優勝という事実だけをさりげなく記してあり、町で着ても誰も見向きもしない。そういう一着こそ、長い目で見れば商品価値が高いのである。


【2】Portugal C.R #7
【1】の背面に 7RONALDO

【3】Portugal R.S #16
【1】の背面に16 R.SANCHES


【4】 2016 Portugal
欧州地図をデザイン

【5】Road to Victory
【4】の背面に全7試合の相手スコア

【6】Portugal Squad
【4】の背面に23人のナンバーと名前


【7】Squad with Eiffel
前面:エッフェル塔の絵柄で23人の名前をデザイン


その後、UEFA公式ストアでも、UEFAオリジナルデザインの「ポルトガル優勝記念Tシャツ」が発売された。
RE-TAKEの場合、日本への納品は9月とされているが、UEFAの方は、通常便2~3週間で届く。


優勝直後のTシャツはポルトガル帰国後の凱旋イベントでも選手たちが着用していた。
優勝決定の日から、毎日「ポルトガル優勝記念Tシャツ」のキーワードでGoogle先生に質問を出している。
だが、今のところ発売の噂さえ見つけることができない。

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2016年7月18日 (月)

何度見ても顔がほころぶポルトガル初優勝の瞬間

GKパトリシオがなかなかゴールキックを蹴らず、遅延行為でイエロー
ここは1枚もらうイエローで得る5秒、10秒が愛おしい
パトリシオの蹴ったロングボールが、ハーフウェイラインを超えて着地したところで長い笛。

一匹の蛾がロナルドの上を発ち天空へ舞い上がっていった。

歴史をこじ開けた
その瞬間に立ち会えて嬉しい
デコが現役の時にはなし得なかったポルトガルの新たな1ページ。
デコは今頃、どこで誰と喜んでいるだろうか。
(デコは会場にいて、同じブラジル人ぺぺとの記念写真が公開されていた)

WOWOWが用意した優勝ポルトガルの字幕が表示される。下には小さく「初優勝」と添えられている。
事実として報道されているそのわずか数文字を、どれだけの長い間待っていたか。
僕はまだ10年ほどだが、それ以上、人によっては数十年の年月がかかって、ようやく、今この瞬間の至福の時にたどり着いた。

歓喜するロナルド、ポルトガルサポーター。
録画しておいた生放送の映像は、リプレイする度に、その時の幸せを生で味あわせてくれる。

僕たちは暫定的な存在であり、いつも暫定的な時をつないで生きている。いまこの瞬間の苦しみは永遠のようであっても、そうではないし、つつがなく生きていた一瞬にも、気の迷いですべてを失ってしまうことがある。

ポルトガル初優勝の瞬間は、そんな僕たちに、いつでもここに戻ってくればいいという初期値を提示している。
人生には至福の時があるという証拠。
一般的に、それは「希望」と呼ばれている。



2Mにおいて、グループリーグを3位通過したチームの決勝進出はW杯では過去に2チームあるが、優勝したのはポルトガルが初めて。


ロナルドはトレシャツを手に巻き付けて、上半身裸になっている。
なんで、いちいち脱ぐかね。
男性ファンはそう思うが、女子ファンに「あれが楽しみ」と聞いたことがある。
試合中に脱ぐと「警告」されるので、終わったら脱ぐ。
彼なりのファンサービスなのかも知れない。

手に巻いていたシャツはカメラマン席に投げ入れた。この後、表彰式に向けて着替える必要があるからだ。
そして、チームスタッフからゲームで着ていたのと同じ長袖の1stユニフォームが届けられた。



ポルトガルメンバーが両側に分かれて花道を作り、フランスメンバーが銀メダルをもらいに行く。
つづいてフェルナンド・サントス監督を先頭にポルトガル。
ロナルドはテーピングした左足がうまく伸縮しない。主に右脚の推進力だけで、最後尾から栄光の階段を上る。


銀メダルを受け取るフランスメンバーのうち、数人は首にかけるのを拒み、手で受け取る。ここまで来て銀メダルにどれだけの価値があるのか、まだその重みを受け容れられないのだろう。
真っ先に降りて来たデシャン監督が階段を踏み外し、観客が手を出して支えようとする。平静を装ってはいるが、地元開催の決勝で敗れた悲痛と心労は察するに余りある。


レナト・サンチェスは首にかけてもらった金メダルを外して、手に巻き付けた。
「僕にとってこの優勝は、ボーナスみたいなものだよ」
試合後のコメントからは、自分の力で勝ち取った訳ではないカップは余録みたいなもの。次は「自分のチームで自分が勝ち取ったカップ」を掲げてみせる。という気概が感じられる。
しかし、手に持っていると無くすかも知れないし、いろいろと不都合だ。
すぐに思い直して、もう1度首にかけた。



ロナルドがトロフィーを掲げる
ガッツポーズ(僕も)
トロフィー落とすなよ
仲間にトロフィーをパス
花火が飛び散る

とことん喜んで欲しい
君たちが歴史だ

フランスメンバーは引き上げることなく、ポルトガルの姿を見ている
(大半はベンチに座っている)


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2016年7月17日 (日)

確信していたエデル 想定外のロリス

延長に入ってからずっと、ポルトガルに攻め手がないと感じていたのだ。
もしも勝機があるとすれば、このままスコアレスドローに持ち込んでPK戦で運を天に任せるしかないのでは?
そう考えて観ていた。

視聴者以上に油断していたのはGKロリスだと思う。
高さでは一目置くとしても、足下のプレーではノーマークのエデル。
そのエデルが1人ドリブルでボールを持っている。ゴールに近づく縦の突破は試みず、ゴールと並行に運んでいる。それも20m先遙か遠くで。
そのエデルがいきなり打ってきた。
DFコシエルニーのチェックが淡泊だったし、フランスDFはそれ以外に2枚しか揃っておらず、ペナルティエリアには誰も入っていない。


ほんの一瞬、右に跳ぶのが遅れる。
1年に1度打てるかどうかというゴール左隅ぎりぎりへ切れ込みながら跳ぶボール。
ロリスが必死に伸ばす手から逃れるように回転してゴールネットを揺らし、奥の枠に当たり金属音を鳴らした。


「PK戦対策か?」と訝しんでいたモウチーニョ
「なぜレナトを下げる?」と落胆したエデル
ロナルドの負傷交代で入ったクアレスマを除き、フェルナンド・サントス監督が切った2枚の戦略が、ただ1つの「奇跡のゴール」を生み出した。


さぁ、こうなれば優勝までのカウントダウン


「後ろに残れ!」
テクニカルエリアに出てロナルドが指示を送る。
ここから、世界中を笑わせたポルトガル「2人監督」状態が始まる。
サントス監督が困った顔をしているのが可笑しい。

9分 マリオのカウンター進撃を止めたポグバにイエロー
ポルトガルボールでプレーが止まるのが嬉しい。

10分 スタンドのフランス・サポーターが映し出される。お通夜の会場のように動きがなく、沈鬱な表情が並んでいる。
だが1人のオバサンがモニターに映し出されていることに気づいて手を振ると、数人がそれに気づいて手を振る。
この非常事態でも、人はついカメラに反応してしまうのだ。


11分 ゲレイロ、足がつって倒れる。
サントス監督がロナルドに「下がれ」といなす。
UEFAのスタッフがロナルドの前に立つ。

ロナルドはフランスベンチ前のテクニカルエリアまで出張してゲレイロに歩み寄り「行け!」と鼓舞する。
優勝という国始まって以来の「歴史」が目の前にぶら下がっているというのに、ここでわずかなほころびから栄誉を掴み損ねでもしたら、それは後悔などという生やさしいものでは済まない。
なにを考えているんだゲレイロ、死ぬ気でやれ!ロナルドはいてもたってもいられなかったのだろう。

それを見たデシャン監督「おいおい、どうなっているんだ?ロナルドが監督をやっているぞ」とばかりにUEFAスタッフにアピールする。

わかったと応えたUEFAスタッフ、何やら手帳に書き留めたが、すぐにロナルドに何らかの措置がとられることはなかった。


14分 スルーパスに上手く対応したクアレスマがマリオにダイレクトパス。
球足が伸びて、惜しくもマリオに合わないがCK。マリオは攻めずにキープして時間を使う。
フランスが前に押し上げているため、ポルトガルはカウンター攻撃が通り始めている。

additional timeは2分


15分 エデルがつぶれてファウルをもらう。ポルトガルボールが続く。
ぺぺは5cm刻みでステップを踏むような、牛歩戦術の助走でFK。

ペペが帰って来てくれてよかった。

2005年CL決勝におけるベレッチのように、ブラジル人DFが決勝ゴールを決めるのでは?と予感していたが、ぺぺの高さ、強さ、大きなクリアは確実に時間と陣地を稼ぐ。


16分 フランスに最後のチャンスが訪れる。両チーム全員がペナルティエリアに入っているかのような混戦。
マルティアルのシュートはポルトガルDFの誰かがブロック。そのこぼれ球に詰めた次のプレーがオフサイド。
ポルトガルは、集中を切らしておらず、慌てずラインを統率していた。

ロナルドがフェルナンド・サントス監督に肩をぶつけている。
「??」
いったい、何を考えているのだろう、ロナルド

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2016年7月16日 (土)

散漫なプレーを散漫な注意力で見ていたらエデルが・・

フェルナンド・サントス監督が就任してからのポルトガルは守備が堅いチームとなっている。
W杯2006からW杯2010までの印象は「ムダ撃ちの攻撃が多く、守備は脆い」チームだった。
ムダ撃ちが多いというのはフットボールでよく言われる「決定力不足」ということを言う。
慢性的に Good FoWard が育たない国において、メディアとファンの常套句に使われる。

●●力不足というと、その欠点がオブラートに包まれてしまうが「要するに下手」ということだ。ポルトガルと日本はこの点に限り、これまでは性格が似通っていた。


ところが、サントス監督が率いたユーロ2016予選では守りが堅くなった。
ユーロ2008 得点24失点10
ユーロ2012 得点21失点12
ユーロ2016 得点9 失点4



<延長前半>
クアレスマは左サイドに張っている。
かと思うと右サイドに出ることもある。
こうした左右ウィングのポジション・チェンジはかつてフィーゴ・ロナルド時代にも行われていた。

3分 エデルがファウルをもらいFK クアレスマが蹴ったボールがぺぺに合ったが、この試合初のオフサイド。


ここからマーク・クラッテンバーグ主審の「イエロー・タイム」が始まる。
4分 相手の手を引っ張ったゲレイロにイエロー
6分 エデルの下敷きになったマテュイティにイエロー
7分 カウンターを止めたW・カルバーリョにイエロー

ロナルドを削った後ハイタッチしたパイエを不問にした序盤とは打って変わり、終盤は徹底した警告で試合を統制するというのが彼の方法論なのだろう。


10分 フランスがペナルティ・エリア内で攻め続けるが、ボールは精度が低く、トラップは止まらない。こうして、ポルトガルを助けている。

13分 ポルトガルがCKゲット。ぺぺが上がってくる。クアレスマが入れる。
ぴたりとエデルのヘッド。高い!
しかし、ワンバウンドのシュートをGKロリスが弾く。

additional timeなし


録画を見直して観て気づいたのは、延長に入ってからずっと、エデルが好機の中心にいたということだ。
まったく期待していない人材だったので、生で見ている時は、心に響いていなかったのだ。
ロナルドの言霊が、彼の戦う魂を覚醒させたのだろう。



<延長後半>
3分 コシエルニのハンド(イエロー)当たったのはエデルの手のように見えたが、スロー再生では確かにその前にコシエルニが触れていた。ペナルティエリアそばのFKをクアレスマがセット。
無回転で蹴れば、何かが起こる位置・・
そう思っていたら、ヨコからゲレイロがやって来て左足でカーブをかけて蹴った。シュートはゴール枠に薄く当たり、激しい音を立てる。あと5cm下ならば入っていた。
伏兵のシュートがここで決まるのかと思ったが、そうはいかない。
フランスで生まれたゲレイロが、ヒーローになり損ねた。


4分 フランス陣内奥深く。一見何の変哲も無いスローイン。
それが、最終章の幕開けだった。
フランスは誰もボールを受けにいかない。仕方なく当てずっぽうのロングスロー。
意図を欠いた散漫なプレーで、ボールがモウチーニョに渡る。
モウチーニョはエデルへ一本の縦パスを通す。
それを受けたエデル、1人ドリブルで持ち込み、DFローラン・コシエルニーをかわす。ほぼ中央まで来る。ゴールまでは20mずいぶん遠い。
エデル、体を思い切りひねって右脚でシュート。

まさか、そう来るとは・・
見ている方は完全に油断していた。


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2016年7月15日 (金)

ロナルド不在のテストを済ませていたサントス監督

ロナルドは2015-16シーズン中に、珍しく数試合を欠場していた。
4月20日、ビジャレアル戦で太ももに違和感を覚えて途中交代。
その後リーガ2試合、CL1試合を欠場している。

ポルトガル代表としては、CL決勝を戦った直後の2016年6月2日、イングランドとの親善試合(ロンドン開催)を欠場している。
フェルナンド・サントス監督はこれを「ロナルド不在のテスト」と位置づけていた。
35分 ブルーノ・アウベスがハリー・ケインへの危険なタックルで退場
86分 クリス・スモーリングが決勝点
1-0でイングランドが勝っている

アウベスが退場したことにより、期せずして
35分間はロナルド不在の11人
55分間はロナルド不在の10人
という格好のテスト・マッチとなった。
今日は「ロナルド不在の11人」の方であり、AWAYの地ではあるが互角に戦えている。



レナト・サンチェスからエデルへ。
運命の交代から1分後、初めてポルトガルに決定機が訪れた。

34分 右サイドをドリブルで駆け上がったナニが右脚でクロス。かと思ったらこれがカーブを描いてあわやゴール。GKロリスがぎりぎりで掻き出す。
こぼれたボールに詰めたクアレスマがオーバーヘッド。
これも枠をとらえていて、ロリスがキャッチ。

36分 今日初めてポルトガルの美しいパスが連続で通る。
ポルトガルにゴールの予感

37分 ベンチに腰掛けたフェルナンド・サントス監督が頭を抱えこんで、うつむいている。選手がベンチをチラ見していたら不安になりそうな光景だ。
既に3枚の交代枠を使い切っているし、PK戦メンバーを考えるには早い。恐らくこの後の展開を想定して、どこで勝負に出るかを考えていたのだろう。

43分 スルーパスに飛び出しボールを追ったクアレスマだが、コシエルニ(21)にブロックされてボールはラインを超える。しかし、コシエルニの首にかけた手を鋭角に食い込ませている。チョーク・スリーパーだ。
ゴール脇の審判が「ワンツースリー」とカウントする(ウソです)
今にも「参った」をしそうだったコシエルニだが、特に死んだふりとかオーバーアクションはしない。これこそDFの鑑、大人のプレーヤーだ。


試合終了間際のadditional time、フランスに「サヨナラ勝ち」の好機が訪れる。
46分 ピエール・ジニャクのシュートがポストに当たる。
エブラが左サイドから入れたボールを受け、ペペをかわす。GKパトリシオのヨコを通ったシュートは薄くポスト。
これが数cm右に逸れていれば、覇者はフランスだった。
勝ちは呆気なく決まり、負けは呆気なく決まる。

90分終了 0-0 延長戦へ


ドレッシングルームに下がっていたロナルドが入場してきた。
トレーニングシャツに着替えたロナルド、選手を激励して回る。
途中交代で入ったFWエデルの元へ行き
「試合を決めるゴールを決めるんだ!」
とエネルギーを注入する。
クアレスマにも同じことを言ったのかはわからないが、試合後にエデルがそう明かしていた。

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