2017年12月 9日 (土)

「春マラソン」と比べた「秋マラソン」のプラス要因

再び関門橋が眼前に迫っている。
右手に巻いている「スプリットブレスレット」で確認すると、ここまでは予定通りのタイム。まだ、借金はしていない。
ブレスレットには5km刻みの通過タイム予定表が入っている。
だんだん小さい字が見えづらくなっているので、回を追う毎に数字が大きくなっていく。ということは情報量を減らす必要があるということで、5km刻みという今の形になった。



ここまで、まずまずのところで来ている。
そのプラス要因は3つ。
①体重減
②夏走り負荷高し
③ヴェイパーフライ 4%


①マラソンは、体重が軽いほど速い
日頃は走っていないので、レースに向けて走っている間、それだけで体重が減る。
さらに食事に気を配り、嗜好品を控えて減量を目論む。ただ、それはいつものことだ。
今回は過去13回のレースでもっとも体重が落ちた。
前回の東京マラソンと比べても1.8kg軽い。
恐らくその理由は練習期間の違いにある。

過去の練習期間はすべて11月~4月
今回は8~10月
夏の暑い時期は負荷が高く、よりエネルギーを使ったのは確かだ。

さらに、これは人類共通の傾向なのかはわからないが、冬場は体重が落ちない。
きちんと練習して食べたいものを我慢しても、なかなか体重が落ちず、途方に暮れていた。
ところが、今回、さほど練習量をこなしたわけでなく、嗜好品もレース前まで、そこそこ摂っていた。
それでも体重はぐんぐん落ちたのである。


②夏の練習は負荷が高い
負荷が高い分、距離は伸びていない
つまり「量より質」の準備だった。
量が少ないことはマイナス要因になるかも知れない。
質が高いことで、より高い能力が身に付いているかも知れない。
だが、マラソン人生の経験値として、後者が採るべき道だとわかってきた。


③ヴェイパーフライ 4%
運よく手にすることができたナイキの新兵器。
この靴が推進力をアシストし、地面からの衝撃を緩和してくれることは、少し走ってみればわかる。
ただ、調子よく走っている時、それが靴のおかげだとは実感しづらい。
この靴の真価を知ることがあるとすれば、30kmを過ぎて「お、足が残っている」と思えた時だ。
今は、それを楽しみに淡々と前へ



関門橋を真横に見る
この橋が好きになった理由は、橋脚が立った姿
それ以前からあった吊り橋と比べて美しいと感じたからだ。
金門橋、ベラザノナローズブリッジ、若戸大橋は梁が横棒で、橋脚が「日」「目」の形をしている。
一方、関門橋は斜材が使われていて梁が×字を描く
これが、子ども心にたまらなく映えた。


最後にもう一度、しつこいくらい関門橋に名残を惜しむと、前を向いて再び下関市街へと戻っていく。

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2017年11月29日 (水)

下関海響マラソン ゴミ収集車の隊列が素晴らしい

海にせり出した猫の額ほどの敷地にホテルが建っている。あとでしらべると「シティリゾートリッツホテル」というらしい。
その屋上あたりにバナナの絵が描かれている。
なんだろう?まさか、ここがエイドなのか
それともバナナがトレードマークなのだろうか・・
こうして、ランナーはバナナに反応するのである。
だからと言ってバナナがとても食べたいというわけではない。
レース会場には必ずバナナを持参するというランナーもいれば「バナナは足がつる原因になる」という雑誌記事を読んで以来、口にしないランナーもいる。


10km
コールドスタートしているので、周りを走るのはEブロックの皆さんばかり。共にスタートしたDブロックの皆さんには、とうに置いてかれている。
背面にナンバーカードは付いていないので、それはオールスポーツの写真で知った。

皆、楽しそうに見える
かと言って、よその大会で見受ける「井戸端会議ランナー」つまり、同じユニフォームを着てダベリながら走り、走路をふさぐ迷惑な人たちが居ない。
東京からも400人が参加しているが、さすがに高額の旅費をかけて井戸端会議に来る人はいなかったらしい。


関門海峡を臨んで走るこの国道9号線は、昔も今も寸分違わず変わらない。
もちろん、重荷を積んだトラックの重みで傷んだアスファルトは何度か塗り替えられただろうし、その下には道路の機能を高めるための最新テクノロジーが施されているかも知れない。
だが、海に沿って曲がりくねった道路は、海を埋め立てて攻め込んでいないし、海に侵食されて山に向かって攻め込んでもいない。

子供の頃、父が運転するクルマに乗り、この海岸線で前方を食い入るように見つめていた。
どんな小さな変化も見落とさぬよう
「関門橋を視界にとらえる」という貴重な数分間をムダにせぬよう

ここから見る関門橋はまさに絶景
みもすそ川と和布刈に同時に立ちあがった橋脚は、双子の兄弟のようにすくすくと空を目指して背を伸ばしていく
成長が止まると、兄弟の頭のてっぺんにロープが架けられ、お腹から橋脚が伸び、やがて一本の道になった。
1969年から1972年にかけてのことだ


突然、前を行くランナーに追突しそうになった
両手でスマホを構えて写真を撮り始めたのだ
本人はまだ走っているつもりかも知れないが、誰にとっても手ぶれを押さえながら全力で走ることは難しい。
彼女のペースはキロあたり2分は落ちている。というよりほとんど停まっている。
すんでのところで右に身をかわして、追突は免れた


10.3km
道路の右端に寄り第3給水もパス
中央分離帯の向こう側では、最後尾のランナーが通過したらしく、収容バス、広報車、パトカーが順番にやってくる。
珍しいのは、それに続くゴミ収集車の隊列だ。
一台ずつ番号が振られていたが、十台を超えていた。

公道を使用する大会では、ランナー通過後、封鎖解除前にゴミを拾う。
エイド以外の場所にも「ジェルのパウチ」「パウチの蓋部分」「飴の袋」など小さいゴミが落ちている。
それは概ね、走路監視員を担うボランティアの役割だが、ゴミ収集車が隊列を成しているのは初めて見た。


道路はマラソンのためにあるのではない
そこを行き交う人のためにある
それを数時間、ランナーが占有でお借りしているのである
普通の感覚ならば、そこにゴミを捨てたりしない
だが、捨てるつもりはなくても落ちてしまうこともある
いずれにせよ、道路はキレイにしてお返ししなければならない。
だが、ランナーは先を急ぐ。ゴミを片付けている暇がない。
代わりに誰かが片付けている
それを忘れてしまったランナーが居はしないだろうか。

迅速に片付けて、本来の利用者へお返しするために、この隊列はすばらしいと思う。

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2017年11月28日 (火)

GPSで実際に測った下関海響マラソンの高低図

さぁ海とお別れ、ここからしばらくは内陸を走る。
長府までとは言わず、何なら小月まで行ったっていい
特に見栄えのしない退屈な国道ではあるが、そうすれば、後半のアップダウンが減らせるのに・・

途端に目の前に人がいなくなった・・

前方にいた人たちが視界から消えた
目が点になる
だからといって、空飛ぶ円盤が来て、ランナーをごっそりアブダクションしたのではない。
視界を45度右へ回すと、ランナーたちが折り返していた。

え゛もういいの?

折り返しというのは、あらゆるランナーにとって節目であり、それは早くやってきて欲しいもの。
大抵のマラソンコースにはいくつかの折り返しがある。
日本一折り返しが多いのは茨城県の「古河はなももマラソン」だと思う
いくつかの折り返しを経て、ゴールに近づいていく。
だから、折り返しを迎えて嬉しくないランナーはいない。
しかし、この折り返し点は折りたたみのコースマップで見たイメージよりはるかに手前にあった。
コースマップが間違っているのではないだろうか・・


さぁ、ここからは下り
沿道の応援が多い
確かに関門橋に向けて下っている
自然に足が前に出る
20km過ぎからやってくるタフなコースに備えて、貯金でもしちゃおうかな

曲がり角を曲がって、そこにたくさんの観衆がいると、つい調子に乗ってしまうことをランナーの「曲がり角病」と呼んでいる。
この症例にはきっと、多くの患者がいるのではないか。


だが、体が楽だと感じている時間は長く続かない
今度は前方が登っているように見えてきた
目の錯覚で道が登っているように見えることを「縦断勾配錯視」という。
福岡県岡垣町の「幽霊坂」に行くと、誰もがクルマを停めて缶缶を転がしている。
目の前は上りのはずなのに、缶缶が登っていくのである。

缶缶でも持ってくればよかったかな
とは思わなかったが、きっとこれは錯覚だと思うことにする
だが、実際の所はやはり上りなのだろう

主催者がウェブサイトに公開している高低図は42.195kmを10cm程度に縮めているため、実際の上り下りはかなりデフォルメされている。

下図は「ForeAthlete 735XTJ」で取得したデータ
実際、コースの高低図は挙動不審な人が嘘発見器にかけられたような、小刻みな山の繰り返しなのである。


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2017年11月27日 (月)

オールスポーツに感謝 関門橋ランの記念撮影

関門橋が背景に映り込んだ写真を撮ってくれたらいいな
いや、オールスポーツのことだから、きっとそこは心得ているはずだ
だとしたら、撮影ポイントは関門橋を過ぎて長府(東)に向かうこの区間しかない。
そう考えていたこの時、撮影は既に終わっていた。


公開されたオールスポーツの写真には、期待どおり関門橋を背景にした写真があった。
アングルから類推すると 3.3kmの第一関門を過ぎて、海底を新関門トンネル(山陽新幹線)が通っている当たりか。
シャッターは頻繁に切られており、複数の候補が選べる。
ただ、残念ながらすべてヨコ向き
これまでの写真はすべて「タテ向き」を買っているので、これはどうしたものか・・
そこで写真を90度回転させてトリミング
すると「タテ向き」かつ背景に関門橋(下関側橋脚のみ)という、注文通りの絵になった。


オールスポーツの配送はメール便なのでそれほど速くはない。
注文から1週間後、ポストに入っていたそれをみて「しらす」かと思った。
セブンイレブンで売っている愛媛県産の釜揚げしらすだ。
2月に東京マラソンで買った時までは、ボール紙の梱包だったが、今回は浅いビニルトレーに変わっている。
配送時の水濡れ対策なのだろう。
やるな、オールスポーツ!


さて、できあがった写真は狙い通りの「タテ向き」
欲を言うならば、下関側・門司側両方の橋脚がアングルに納まる場所(6kmあたり)でも撮って欲しい。
これまでにない、いいフォームだ。
これは「フロントバックスイング」の効果が出ている。
ただ、表情が暗い
ぱっと見、目をつぶっているように見える。


東京マラソンでは「撮影ポイント」の看板が出ていて、スタッフが声を掛けてくれる。
遠くにそれを確認してから、周りにランナーがいないスペースに走り込むという小細工ができるのだが、今回この撮影ポイントにはまったく気づかなかった。

だが、となりに映っている20代女子はカメラに向かって両手でVサイン
可愛い
いや、顔がというわけではないが・・
その後ろの20代男子は両手を挙げてアピール
そのとなりの女の子はカメラを見てにっこり
僕だけが仏頂面
なぜ、僕だけ気づいていないのだ

でも、これもまたいい
近くにいるランナーにもピントが当たっていて、まるで仲間と走った記念スナップのようだ。
いつもは自分だけが単独で映るよう工夫するが、それができなかったことで楽しい写真になった。
壁に並ぶ11枚*のマラソン写真のなかで、下関の一枚が異彩を放っている。
*初マラソンと2度めは写真を買っていない


かつて、カズ兄ちゃんに「仮面ライダーショー」に連れてってもらった下関マリンランド。その跡地は病院になっている。
その先、下関水族館があった場所は病院の寮になっていた。
「Google先生」によると鯨の形をした「鯨館」はいまもそのまま残っているらしい。いつか行ってみたい。

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2017年11月26日 (日)

とんかつ、とんかつ

関門橋を過ぎたあたりから、コースが上っていると感じる。
昨日、カズ兄ちゃんから聞いていなかったら
えぇ?前半はフラットじゃなかったの?
聞いてないよ~
とぶーたれるところだ

生理的イーブンを心がけ、体が無理しないよう歩幅を狭くする。
「リアルタイム心拍計」をつけるようになってからは、体が感じている負荷が数値でわかるようになった。
いま、148くらいかな?
と予想を立ててから左手の735XTJをのぞき込む
数値がそれよりも高ければ、思った以上にきついということだ。

LTペースを維持していれば、決して「飛ばし過ぎ」にはならない。
それは練習で見つけてあり、自分の場合は148、149あたり。
練習で見つける目安は「40分間、同じスピードで走り続けられる心拍」だ。


とんかつ とんかつ

試しに唱えながら走ってみる
今夜の打ち上げはとんかつ
もしも「最後の晩餐」なるものがあればリクエストするであろう、一番の好物がとんかつ
それがレース後の夕飯に待っているとはなんと素敵なことか
考えただけで楽しい

でも、その楽しさが持続するわけではない
マラソンというのは、そんなに暢気なものじゃない

何かを考えているとすれば、それは瞬間のこと
先のことも、前のことも考えない
過去の苦い思い出も、来週の仕事のこともない
目の前の一分に集中する
マラソンも12年やっていると、その集中がうまくできるようになっている。
その状態を人は「楽しむ」というのだろう。
次に夕飯がとんかつであることを思い出したのは、レース後、ふく鍋に並んでいる時だった。


5km
ここまでペースは予定通り
時計を見なくても、体に鞭を入れなくても自然にペースが上がっている
こういう日は調子がいい

ここから先のレースプランは37kmまでイーブンペース
ラスト5kmは下りなので、そこからゴールまでキロ15秒上げる
こんなペース計画をいけしゃぁしゃぁと立てられるのも、経験の裏打ちがあるからだ。
いいぞ、計画通りだ

対向車線からトップランナーがやってくる。
がんばれ~
周りのランナーが声援を送る
自分が頑張れよと言いたい

3番手は猫ひろしだ
ねこっ
にゃー
和んでいる場合か
それにしても、速いな猫ひろし

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2017年11月25日 (土)

序盤のエイド渋滞を避ける作戦 膝を傷めないための戦略

ゴーっという音響に空を見上げると、そこには航空自衛隊築城基地を飛び立ったF-2戦闘機
スクランブルではない
10回大会を記念した「展示飛行」である。
「8時35分~8時45分頃、関門海峡上空からランナーの皆さんを応援してくれます」と事前に周知されていた。

唐戸を過ぎると海辺の道
我が心の関門橋の元へ
関門橋は、ちょうど3kmのところにある

レースそっちのけ
関門橋ガン見
これまで穴が空くほど見てきたが、やはりここに来て見ないわけにはいかない
いいものはいい

関門橋の下をくぐる時、彼に(男か)声をかける
さぁ、長府まで行ってくるよ
「あぁここで見てるよ」
彼がそう言ったような気はもちろんしない
ランナーは、それほど暢気じゃいられないのだ


左右のポケットには「アミノバリューマルチエネルギー(180ml)」を1つずつ。
序盤の自主給水用だ。
マラソン大会は何処もそうだが、第一給水が5km以降に設営されている。
恐らく、序盤の密集、コース渋滞を考慮しているのだろう。
しかし、ランナーが「最も長く給水できない」のが、この第一給水まで。

整列してからスタートまでの時間
スタートラインまでのロスタイム
スタートから第一給水(5kmあたり)

この間、長い人になると1時間20分程度、一滴の水も飲めないことになる。
その後の給水が3km(およそ20分)に一度であるのに比べて4倍である。

初マラソンでそれに気づいたので、自主給水を持参することにした。
前回からNIKEのランニングパンツに変えたので、ポケットにジェルを入れている。
180ml程度だと、ポケットに入っていても走りの妨げにならない。

それ以前はサッカーパンツ(ポケットがない)だったため「グリップ給水ボトル」を自作していた。
サッカーパンツもオーセンティック品については、ポケットをつければもっと売れるのではないだろうか。

今回はこの180ml×2で「第5給水」までをパスする作戦
エイド渋滞によるタイムロスを30秒とした場合、2分のタイムが稼げることになる。そして、親戚の皆さんが待つ「第6給水」からはすべてのエイドに寄る予定だ。


4.8km
第一給水
エイド渋滞に巻き込まれないよう、コースの右側に移動する。
ということはずっと、コースの左端を走っていたということだが、それには理由がある。

三村仁司さんの見立てによると、自分は左足が長い。
その分、左足の腸脛靱帯が痛くなりやすいという。

シドニー五輪女子マラソン
三村仁司は高橋尚子に内緒で、足の高さが8mm違う靴を履かせていた。Qちゃんは練習では「違和感がある」といって高さが違う靴を拒んでいたが、内緒で渡された靴を本番で履いて金メダルを獲っている。

4週前のハーフマラソン、2年前の板橋Cityマラソンで傷めたのも同様に左足だ。
しかし、僕には高さの違う靴がない。
それならば、左側が下がっている路面を走れば、少しでも負担が和らぐのではないかと考えた。
国道は水はけのために両端が下がっている。
従って、今日のレースは「左側通行」に徹底してこだわる作戦だ。

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2017年11月24日 (金)

大丸、ニチイ、丸栄ときどき快音堂

「記録より、記憶に残る、海響のドラマ」
大会キャッチフレーズの垂れ幕がスタート・ゴールのアーチに架かっている。
初めてこのフレーズを公式ウェブサイトで見た時は、おいおい^^;)なに開き直ってんだよと苦笑した。
マラソンランナーならば、できれば、タイムは遅いより速いほうがいい。

東京マラソンが2017年から高速コースに生まれ変わったように、全国各地の大会は「フラット」「走りやすい」「自己ベストが狙える」を謳う傾向にある。
そのなかで「記録より記憶」を謳うのは異端だ。
ということは難コースということになるが、走力がある人はどんなコースでも速い。

「記録より、記憶」
スタートラインをまたいだ時、この言葉に実感はなかった。
それは、ゴールした時にわかるのだろう。


コースは左折、右折のあと国道9号線へ出る。
コースの大半が国道であることも下関海響マラソンの特徴である。
この道は子どもの頃、数え切れないほど通っているが、それはすべて父が運転する車かサンデンバス、長鉄バスであり、こうして自分の足で走るのは初めて。
右手には「快音堂」というレコード屋があり、姉と僕はここでSP盤のレコードを買うのが楽しみだった。

当時レコードは1枚400円ほどで、それは数ヶ月分のおこずかいに相当した。
従って、ここを通る度に快音堂で新譜が買えるわけではない。
レコードを買えない時もここを通ると、窓越しに快音堂を食い入るように見た。
快音堂だ!
そうだね
姉と僕は今日もそこに快音堂があることで、高揚感を味わうのだった。

世の中は移り変わり、音楽環境はレコードからCD、音楽配信に取って代わった。
もうきっと快音堂はなくなったんだろうな・・
(後日「Google先生」に尋ねたら、昔ながらのその場所に快音堂はあった)


右足が痛い
二番目内側のアイレット(靴紐を通す穴)のあたりに激痛が走る
右足はマメができやすいから、いつも以上にきつくシューレースを締めすぎたのか。
まだ、先は長い
今のうちに一旦停まって結び直そうか?
いや、それだけでも1分ほどのロスになる
目標タイムが明確にある時「1分」はとてつもなく大きい

悩んだ挙げ句、いったんコース左側、中央分離帯のところへ出て、かかとをトントン、ベロの下に指をねじ込んで少しでも緩めようとする。
これで、様子をみよう
しばらくすれば、何事もなかったように忘れるかも知れない
10秒ほどのロスで、再び走り出す


1kmを過ぎた所で、海、そして関門橋が視界に入る
この光景は強く心に焼き付いた
まっすぐ前をみて走っていると海響館には気づかない。
唐戸(からと)では沿道の人垣が増す
今や唐戸市場は一大観光地
るるぶなどの旅行情報誌では「下関の顔」となっている。
視線を右に送る
昔はデパート「丸栄」が入っていたビル
今はホテルになっている
下関に来ると「大丸」「ニチイ」「丸栄」が定番だった。
そして、ときどき快音堂

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2017年11月21日 (火)

Dブロック 3分台 下関海響マラソンのロスタイム

親戚の家からここまでの暖を取るために羽織っていたasicsのポンチョ。
体が温まるまで、しばらく着て走ろうか、
走り出してから脱ぐのは面倒だから今のうちに脱いでしまうか
しばらく考えて後者を選択
肩に手を掛けて引きちぎり「直前袋」へ

コース脇にいたボランティアがゴミを預かってくれた。
この心配りがある大会、ない大会では大違い
スタートラインまでの沿道にゴミ箱が置いてある大会もある。
東京マラソンのように、着古したジャージをここで捨てていくbad manner runnerはここ下関海響マラソンにはいないようだ。


背面にメッセージカードをつけたランナーは2割ほどか。
参加費に1,000円を添えてエントリーしたチャリティランナーには、このメッセージカードとオリジナルの「ナンバーカードホルダー」が送付されている。
この「ナンバーカードホルダー」は初マラソンの時に買ったことがあるが、安全ピンよりも衣服の生地を傷めるため、レースでは使わなかった。
あれから12年が過ぎて、改良されているのかも知れないが、使う気にはなれなかった。

レースでは、できるだけ不確定要素を増やしたくない。
ナンバーカードを胸に付ける際、それが可動域を妨げないか、入念に位置決めをする。
それをあと1つ背中にも付けるのはゴメンだ。
ナンバーカードの前後1枚着用が義務づけられている大会でない限り、背面には何もつけたくない。
従って、メッセージカード一式は東京に置いてきた。

メッセージカードには、その人となりを表すメッセージが書かれている。
もう少し太い線(マジックなど)で書かないと読めないのになぁと思う人が多い。
中には空欄の人もいた・・・

「靴を踏むな!」
なんて書いてくればよかったかな
いや、それでは礼を失する
「靴を踏まないでね^^;)」か
でもそのメッセージが必要なのは、スタートラインまでだ

幸い、今日は前を急ぐランナーに靴を踏まれることもなく、無事にスタートラインが見えてきた。
「735XTJ」のスタートボタンに手をかける
ゲートの脇にある時計でロスタイムを確認する。
3分57秒

意外と早いな
マラソンの参加者は1万人(先着順9,000+抽選1,000)
Dブロックの後ろにはEブロックのみ。
全体の5分の4が通過して3分台のロスタイムは少ない。
コース幅は確かに広い

ここからゆっくりと走り始める
気温は推定12度 晴れ
穏やかなスタートだ

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2017年11月20日 (月)

大会Tシャツ着用率が高い下関海響マラソン

Dブロックに徐々にランナーが集まり始める。
とても合理的な導線が敷かれていて、安心感がある。
これまでに参加した大会のなかでも、トップクラスと言えるだろう。

参加賞のTシャツを着ているランナーがとても多い。
2010年の長野マラソンも多かったが、今日の「参加Tシャツ率」は経験上、過去最高である。
参加賞のTシャツは協賛スポーツメーカーMIZUNOが手がけている。
東京マラソンのasics
長野マラソンのMIZUNO
湘南国際のNB
ナゴヤウィメンズのNIKE
スポーツメーカーが付いているということは、それが人気大会であることを裏付けている。

僕はいつも通り、マラソンレースではDECO20のユニフォーム。
だが、このTシャツが届いた翌日、駒沢の練習に着ていった。
もしかしたら、このTシャツを着た仲間がいるかも知れないと思ったのだ。
1人淡々と距離をこなし、終盤にさしかかった頃、後ろから声を掛けられた。
練習で誰かから接触されるのは初めてだ
「僕も行きます」
自転車で追い抜いた青年は振り返り、自らの背中を指さしている。
お揃いのTシャツだった
あぁ、下関行くんですね?
お互い頑張りましょう
短く声を掛け合うと、彼は前を見て走り去った。

同じTシャツを見ると、そのレースを共に戦ったことがわかる。
それは仲間を見つける目印になる。
この大会では、多くのランナーが同じ目印をつけて臨む。
それを連帯感と呼べばいいだろうか。


スタートの時間が迫ってくる。
直前に摂るスポーツジェル2つを喉に流し込み、ゴミは持参したレジ袋に入れる。
(直前袋と名付けている)
開会セレモニーの音声が聞こえる。
空は晴れている
EDIONの看板の向こうに高い塔が見える
あれは、子どもの頃にはなかった
1996年7月にできた「海峡ゆめタワー」だ。

その年の8月、僕にとって「生涯最良の日」といえる出来事があった。
その出来事をプレゼントしてくれた友達は下関出身で、その翌週に里帰りした際「何やら見たことのないタワーができているから、ちょっくら覗いてみます」とメールをくれた。
でも、感想メールは来なかったと思う。

全国にあるランドマークタワーは地上波デジタル放送などの電波塔の役割を担っているものが多いが、下関のタワーにはその役割はない。
関門海峡のランドマーク、観光専用タワーである。
ランナーに届く郵送物に入場割引券が同封されていたが、ここに上るのはまだ先のことになりそうだ。


8:30
レーススタート
ウォークマンから流れているのは「HEY JUDE」
いつも、この曲から始める。
このあと、スタートラインまでのロスタイムは10分弱を読んでおいた。

集団がゆっくり歩き始める
コースがすぐに左折するので、少しでもロスを減らそうと左端に陣取っている。
今年2月の東京マラソンでは「1kmの誤差」に泣いた。
マラソンでは42.195km以内で完走することはあり得ない。
主催者がコースの最短距離を計測しているからだ。
従って、カーブを曲がる度に余分に走る誤差が積算されていく。
それが、東京マラソンでは1kmに及んだ。
42.195kmに対して、1km余分に走っていることをペース計算に入れていなかったのである。
今日はできるだけ、最短距離を走りたい。
コース取りについては、いくつかのチェックポイントをもって臨んでいる。

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2017年11月19日 (日)

高梨沙羅のようにはいかないフロントバックスイング

7:45
Dブロックの閉鎖までまだ30分ある。
集まり具合は3割程度
後方の空いている場所で、バリケードにつかまりフロント・バックスイングを左右5回ずつ

フロント・バックスイングは数年前から採り入れている、股関節を柔らかくする基礎トレーニング

片足を支点にもう一方の足を前→後ろに振り子のように振る
体がふらつかないよう、支点側の手を手すりなどに添える
レーストレーニング前や風呂上がりに左右5回ずつ行う

股関節の可動域を広げることで、大臀筋、ハムストリングを走りに活かす
フロント・バックスイングは「マラソンはネガティブ・スプリットで30分速くなる!*」に記載された名称
*吉岡利貢著 2012年12月 ソフトバンク・クリエイティブ

これを採り入れたきっかけはソチ五輪前のことだ。
当時、ジャンプW杯で連戦連勝だった高梨沙羅が行っている映像がテレビで紹介された。
高梨の場合、まるで股関節がゴムマウントされているように足が前後ともに高くまっすぐ振られていた。


本格的に採り入れたのは、この2シーズン
その効果があるかというと、タイムの伸張では測れない。その他の要因が多すぎるからだ。
その答えは、マラソン大会時、オールスポーツが撮影した自分の写真にある。
終盤の写真で、後方への蹴り足が高く上がっている。
これはそれ以前のどの写真でも見られなかった高さだ。
それまでは上がっても15cm程度だった
「とっとこハム太郎」のような「とことこ走り」から「普通の走り」くらいには進歩しているのがわかる。

股関節を交互に開きながら歩いている人はいるが、フロント・バックスイングをしているのは僕だけだ。
高梨沙羅のようにはまっすぐ上がらないので、周囲から驚愕の目で見られることはない。それはそれで助かる。


7:50
ウォークマンを取り出し「下関海響マラソン」セットリストをタップ
HOLDボタンに切り替えて、ウェストポーチに仕舞う。
レース前40分は心を落ち着ける曲が流れる
1曲めはこの町で生まれ育った母が好きだった「川の流れのように」を入れてきた。
だからといって涙に濡れるような気分になるわけではない。
あぁ、母を想うために入れたんだったな
ということを思い出す程度だ。
レース前、あるいはレース中、感情に押し流されるようなことはない。
笑って走ることはできても、泣きながら走ることはできないのだ。


これは2010年の「長野マラソン」で経験済み
初めての「制限時間5時間」レースに臨み、信じられないほどいいレースになった。ゴールに向けたストレートにさしかかった時だ。
出来心で「ここで泣いてみようか?」と感情を緩めた。
すると、全身が身震いして膝が抜けそうになった。
すぐに思い直し、感情に任せるのはやめた。


感情に訴える曲はレース中のセットリストには入れない。
入れるのは「待機~スタートライン到達前」と「ゴール後」だけだ。

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