2022年12月10日 (土)

世界初のマイボトルマラソン、世界初の美しく尊いランナーたち

配置に着きパイロンを並べ終えると、先頭のランナーが来るまでまだ30分ほどあった。
トラスコ湘南大橋からは、雪を頂いて真っ白になった富士山が見えている。

■トラスコ湘南大橋
相模川の最も河口寄りに架かる国道134号の橋がトラスコ湘南大橋(全長698m)
2010年に架け替えた際、日本の橋で初めて愛称に命名権(ネーミングライツ)を採用。
東京都港区に本社を置く機械工具卸の TRUSCO トラスコ中山が命名権を取得。
5年契約で、2020年4月からは3期めに入っている。
箱根駅伝のコースであり、湘南国際マラソンも毎回コースとして使用。湘南では往路7km、復路29kmにあたる。


湘南国際マラソンは第1回東京マラソンの翌月、同じ2007年に始まった市民マラソン。
箱根駅伝のコースであり、観光地湘南の海沿いを走る国道134号線を封鎖しておこなう。

コースから富士山が見えるのは「走っていて気持ちがいいだろうな」と思う人もいるが、実際に走った感想としては、景色が変わらず辛い。
このコースは、ほぼ一直線の走路を往復する「1way折り返しコース」
東行きでは「江ノ島」西行きでは「富士山」が遠くに見えている。
遠くに見えている目標は、地面を走っているとなかなか近づいてこない。意外とこれがつらい。

僕の理想コースは曲がり角の多いコースだ。今は辛くても曲がり角の先によきものが待っていると信じて頑張れる。
トップアスリートにとって曲がり角はタイムロス要因だが、ど素人!ランナーにとっては気分が変わるプラス要因だと考えている。


第17回大会は「世界初のマイボトルマラソン」として「マイボトル給水システム」が採用された。
通常の市民マラソンではランナーはドリンクをエイド(横浜マラソンの場合18か所)でもらう。
この大会では、ランナーが400mlのマイボトルを持って走り、200mごと200か所(蛇口数3,500)に設営された給水タンクから自分で水を汲む。

走る側に立てばタイムロスが多くなるのでは?と考えていたが、出走したランナーの意見をチェックしてみると、そうでもないらしい。

400mlのボトルを持っていれば、そう何度も「水を汲む」必要がない
エイドの渋滞によるタイムロスがなくなる
路上にゴミが落ちていない

この取組はいいんじゃないか?
この取組がこれから、他の大会に波及するのではないか?
と思えたのは、実際に目にしたランナーの振る舞いにある

トラスコ湘南大橋を渡り終えた往路7.8kmでランナーに拍手を送っていた時のことだ。
1人のランナーがボトルを落としてしまった。ボトルは地面に転がり後続のランナーはそれを避けて走っていく。
ランナーが切れる一瞬を狙ってボトルをコース外に出そうと、じわじわと近寄っていた時だ。
ひとりのランナーがボトルを拾って走って行った。

最後尾のランナーが行き過ぎるより少し早く、復路のランナーがやってくる。
僕らは道路を渡り復路29km地点に持ち場を変える。

すぐ手前には給食エイド(コース上6か所)があり、バナナを配布していた。
このバナナはけっこう美味かったらしい。「生涯で食べたなかで一番美味かった」という意見もあったくらいだ。そう言われると、僕も食べてみたかった。

市民マラソンにおいて、エイドでバナナを配ること自体は普通だ。
ただそれは、コロナ禍前ならば「皮を剥き、カットしたバナナ」
今回は「皮を剥かず、一本ままのバナナ」
眼の前を通り過ぎるランナーはバナナを食べながら、食べ終わった人は皮を手に持って走っている。
コース上にはゴミ箱は設営していない。
「これいいですか?」とボランティアにゴミを渡すランナーはいない。
ランナーはバナナの皮を持ったまま、トラスコ湘南大橋へ登っていく

人は「いい人モード」に入れば、いい人になれる

これは以前、ランニング雑誌の編集者に言われた言葉だ。
世界初のルールの下に集い、そこに身を置いた方たちは、ルールとマナーの鏡と呼べる2万人のランナーだった。
世界初の美しく尊いランナーたちである。

運用ルールにより「声出し応援」はできない
(屋外でマスク着用をしているのに声を出せないというのは疑問だ)
すべての人に拍手を送った
10km走ったくらいの筋肉痛になった

いつもならば、最終ランナーにつづいて警察の規制車両が通り過ぎると、道路の原状復帰(ゴミ拾い)となるが、ゴミは1つも落ちていない。パイロンを片付け交通規制を解除して任務を終えた。

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2022年12月 9日 (金)

3年ぶりの湘南国際マラソンのボランティアに選手村仲間で参加した

2022年12月4日(日)
3年ぶりの湘南国際マラソンが開催され、僕ら選手村仲間はスポーツボランティアとして参加した。

東京2020が終わり、選手村用語集のもとに集ったのが「選手村仲間」
選手村は目の前で競技が行われる現場ではなかったので、今度は皆でスポーツ現場でボランティアしようということになった。
そこで最初に申し込んだのが、2021年12月に予定されていた第16回湘南国際マラソン。あいにくコロナ禍により第16回は中止となり、今回は選手村仲間として2度目のエントリーである。


東海道線「沼津」行きに乗るため、川崎駅のホームに降りると、パックを背負った大勢のランナーがいた。
マラソンの朝、会場に向かう電車のホーム。懐かしい光景だ。
そこに滑り込んできたのは東京発、二宮行きの臨時特急「湘南国際マラソン1号」
E257系9両編成を使用した、全車指定席のクロスシートに、ランナーたちが乗り込んでいく。

僕のようなど素人!ランナーの場合、マラソンの朝はできるだけ体力を温存したい。事前予約で座席が確保できるのは、とてもありがたい。
それに乗りたい衝動に駆られたが、僕の降車駅は「茅ヶ崎」なので、指をくわえて出発を見送った。

東海道線沼津行きは、横浜、戸塚と停車駅ごとにランナーが乗り込んできてすし詰め状態になった。
僕が走った第1回大会の冊子には「出走者の70.6%は神奈川県民」とあった。
レース後に話した地元ランナーは「この国道はいつも渋滞していて、地元の人は皆頭に来てるんですよ。その道を封鎖して走るマラソンがあるって言うから、さぞ気持ちがいいだろうと思ってエントリーしたんです」と話してくれた。地元民にとって、この道路を専有するのは特別なことらしい。
おそらく、今回も地元ランナーが多いのだろう。

「がんばってください」
心のなかでランナー達に告げ、茅ヶ崎駅で下車。南口でバスを待っていると、選手村仲間が集まってきた。
ひと月前には横浜マラソンに団体参加したので、さすがに懐かしさは感じない。
神奈川中央交通 茅37 浜見平団地行に8分ほど乗り、南湖入口下車。
マラソンコースである国道134号は、まだ封鎖されていない。
コース沿いに歩き集合場所の浄水場に到着。

グループに分かれ、ユニフォーム(ウィンドブレーカー・キャップ)を受け取る。
大抵の大会でユニフォーム一式は譲渡されるが、今回の湘南は貸与。活動終了時に返却する。
これはとてもありがたい。着てこなくて済むし、持って帰らなくて済む。
大会ユニフォームは、普段遣いできるものではないので、即処分する人が多いと想う。回収・リユースは資源の有効活用という点でも理にかなっている。

しばらくすると、何台かの大型バスが敷地内に入ってきて縦列駐車した。関門で止められたランナーの収容バスだ。
その光景に既視感がある。ここは、僕にとって因縁の場所だった。

2007年3月の第1回湘南国際マラソンにランナーとして出場した。
現在とは逆向きで第1回だけは江ノ島発着。西湘バイパスで折り返し、湘南大橋を渡った先の31.1km第3関門の制限時間は4時間3分(ゴール制限時間は5時間40分)
それに3分及ばず、この場所から収容バスに乗った。

リタイアブログ「湘南に風は吹かず


今大会のスポーツボランティアは募集人員3,220人(先着)
前回(第16回)の募集は2,500人だった。
前回はワクチン接種+PCR検査が参加条件でありハードルが高かったが、今回は健康チェックリストの提出のみとなった。
それでも人員は十分に集まらず、募集期間を延長したが、十分な人員は確保できなかった。

この大会がボランティア確保に苦戦する理由は、東京・千葉・埼玉といった首都圏勢にとって参加が難しいことにある。
第1回はスタート/ゴールがコースの最も東京寄りの「江ノ島」で、そこに多くの人材を集めることができた。
第2回以降はコースの向きが逆になり大磯発着となったため、東京以東からの距離が遠くなった。
今回の持ち場である「茅ヶ崎」が最寄駅から始発に乗ってギリギリ。それより西側では難しくなる。距離が遠いということは交通費も高くなり、東京からの参加者は概ね2,500円を超える。

そうした課題は事務局も認識しており、今回は新宿駅、横浜駅からボランティア直行バスツアー(有料)を実施した。次回以降も東京勢集客の工夫が進むとよいと思う。

ボランティアの募集種別は3種類
【1】個人
【2】グループ(2~10人)
グループ外のリーダーのもと他のボランティアと共に活動
【3】団体(11人以上)
団体からリーダーを出し、原則団体単独チームで活動

当初は団体参加を目指したが、11人に届かずグループ参加となった。
それでもリーダーの配慮により、グループの一体感をもって行動することができた。

つづく

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2022年12月 8日 (木)

フェルナンド・サントス監督の「戦術ロナルド抜き」が炸裂 ポルトガルベスト16突破

【R16】12月7日(水)4時
ポルトガル(H組1位) - スイス(G組2位)
フジテレビ ABEMAが放送


<スタメン>
GK
ディオゴ・コスタ
DF
ルベン・ディアス
ディオゴ・ダロト
ペペ
ラファエル・ゲレイロ
MF
ウィリアム・カルヴァーリョ
ブルーノ・フェルナンデス
ベルナルド・シウヴァ
オタヴィオ・モンテネイロ
FW
ジョアン・フェリックス
ゴンサロ・ラモス


サプライズはロナルドのベンチスタート。フェルナンド・サントス監督は「戦術的オプション」と説明している。
代わって先発するのはベンフィカのゴンサロ・ラモス。直前のテストマッチで代表デビューしてゴールをあげている
ゴールも決めるんです・フェルナンデスがスタメン復帰


ホーム扱いのポルトガルは1stユニフォーム


<前半>
ハイプレスをかけるスイスがボールを握りペースを掴む
18分【ポルトガル】スローインからフェリックスがつなぎゴンサロ・ラモスが、GKもびっくりの狭いコースを打抜きポルトガル先制


ボールをワンタッチではたくと、味方がそこにいるポルトガル。この距離感・連携をしてくれるチームを応援するのは楽しい


33分【ポルトガル】右からの1stCKはフェルナンデス ペペが高い打点で打ち込む ベテラン・ペペの活躍は嬉しい 2-0


42分【ポルトガル】シェアがフェリックスを倒すが(イエロー)レフェリーが流し、フェルナンデスのラストパスをラモスが1対1 これはGKがナイスセーブ
「サッカーにおいて2-0は危険なスコア」というジンクスだけを懸念して後半へ



<後半>
5分【ポルトガル】自陣でボールを奪うと一気に人数をかける ポケットに侵入したダロトのクロスをラモスがGKの股下へ蹴り込む 3-0


スイスはコートに大きく広がっている。ということは距離感が遠い。ポルトガルがデュエルに勝つと一気に大きなチャンスになっている


11分【ポルトガル】エンボロがラフプレー。リスタートを自陣からつなぎゲレイロが慎重に対角線へ 4-0
点差がつき、次なる懸念は怪我と警告


11分【スイス】右CK ラモスの頭にあたり後ろに流れた大外でフリーのアカンジが蹴り込む
 4-1
13分 キュマルトにイエロー


22分【ポルトガル】GKコスタのロング・フィードをラモスのポスト フェリックスのラストパスを受けてラモスがハットトリック 5-1


27分 ポルトガルは3枚替え
3得点のラモス→オルタ
オタビオ→ヴィティーニャ
フェリックス→ここでロナルド


30分【ポルトガル】ゴール正面のFK ロナルドが仁王立ち FKは壁にもろ当たり「べちゃっ」とすごい音がする
35分 シウバ→ネヴェス


38分【ポルトガル】ロナルドが裏を取る 「オフサイド・ディレイ」によりプレーが流される中、しっかりGKとの1対1をゴールに流し込む


*オフサイド・ディレイ
オフサイド・オンサイドが際どい場合、副審がオフサイドと判断しても旗を挙げず、プレーが止まった時点で旗を上げること。
誤審によりプレーが止まることを防ぐ措置。オンサイドの場合、VARが助言する。


41分 フェルナンデス→レオン
45分【ポルトガル】GKから地面にボールを付けてつなぐ。左サイドで受けたレオン、中央でフリーのロナルドが待っていたが、直接ループシュート。意表を突かれたGK一歩も動けず


ポルトガル 6-1 スイス


過去の対戦成績(ポルトガル 7勝5分10敗)からは想像できないワンサイドゲームとなった。
ロナルドをベンチ・スタートしたサントス監督の「戦術的オプション」が見事にはまった。
W杯直前のテストマッチもロナルド抜きで4-0と完勝しており、ロナルド抜きのポルトガルの連動性は驚異的。


次は今大会「台風の目」といえる難敵モロッコ
「戦術ロナルド」か「戦術ロナルド抜き」か。
サントス監督がどちらの手を打ってくるか、準々決勝が楽しみだ。


W杯2022ポルトガルの軌跡




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2022年12月 7日 (水)

個の力・球際・精度でも負けない日本 PKが下手なのではない。課題は「ゴール9分割」

【R16】12月6日(火)0時
日本(E組1位) - クロアチア(F組2位)
フジテレビ ABEMAが放送

<前半>
序盤はクロアチアがボール回し、日本は自陣に引きこもっていたが、30分を過ぎて攻め急がずボールを地面に着けて回し始めると、クロアチアがお休みに入る
すると、ここからクロアチアのリズムが崩れていく
42分【日本】右ショートコーナーからのクロスが入った密集で前田が蹴り込み、日本が今大会初めて先制


<後半>
10分【クロアチア】かなり遠めからのピンポイント・クロスをペリシッチが角度をつけたナイスヘッド。防ぎようがない質の高いプレーでクロアチアが追いつく
17分【クロアチア】モドリッチが無回転シュート 権田がナイスセーブ
18分 三笘IN


<延長前半>
8分 モドリッチOUT
14分【日本】三笘がロングドリブルから切れ込みドライブシュート GKが反応よくセーブ。日本は「個の力」でも負けていない


<延長後半>
日本はコンディションで上回り「球際」で勝ち続ける。パス「精度」も高い。
9分【日本】エリア内に押し込む鎌田がポストして遠藤、ここで右へ出してしまう。ムリ筋のシュートか、後ろのスペースにいた吉田麻也に預けていたら・・


<PK戦>
クロアチア 3-1 日本
このPKをみて、サッカーのPKは新時代に入ったのだと想う。

■PKの枠と結果
日本:[I]×[G]×[F]○[G]×
クロアチア:[D]○[E]○[外]×[G]○


ゴールを9分割した時[G][I]の枠は50%の確率で止められてしまう。「PKは運次第」と言われるのは、GKの読みが当たるか否かが運次第ということだ。
過去そして今回のW杯でも、世界のトップ選手はPKを[D][F]に「高速」で蹴っている。この枠はGKの読みが当たっても手が届かない。
[G][I]に蹴る場合も「高速」という要素が加わる。GKの飛んだ方向に蹴っているのに、その手より先にボールが通り抜けていく。

「低速」で[G][I]に蹴る時代が終わっているということだ。
狙ったコースに「高速」で蹴れない場合、PKの名手ブルーノ・フェルナンデスのようにフェイクを入れて、GKを先に動かすという技もある。
PKの名手は11人要らない。通常の試合ならばピッチに1人。ノックアウト(トーナメント)のカップ戦でも5人いればいい。

120分でドローの後にPK戦となる「ノックアウトのカップ戦」を戦う機会は多くない。
日頃からやっていないことはできない。
PKが下手なのではない。そこが課題なのである。


■ポルトガル - 日本 初対戦実現確率
試合前5% → 試合後0%
夢だったポルトガル - 日本の初対決は、またもお預け。
できればテストマッチではなく、次回W杯の楽しみにしたい。

W杯2022ポルトガルの軌跡

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2022年12月 6日 (火)

アンコールがないとは知らなかったM.S.G.公演 マイケル・シェンカーが40年前と変わらぬマイケル品質で応えてくれた

Michael Schenker's 50th Anniversary Universal JAPAN TOUR 2022
今回のツアーには「マイケル・シェンカーの活動50周年」と2022年の新譜「UNIVERSALの日本ツアー」という2つの冠がついている。

また、2020年3月には、コロナ禍により「M.S.G.40周年」としての来日公演が中止となっており、コンサートグッズとしてはその時に売る機会を逸したタオル、クリアファイルなどが併せて売られていた。

このツアーは3会場とも全席完売により満席。
中野サンプラザは2,222人の定員に対して2,100人を入れているので、収容率は94.5%
コロナ禍の市松ではなく前後左右に人がいる。
幸い、両隣りの方は「ライブマナーの三要素」を満たしていてありがたかった。

・踊りまくってぶつかってこない
・「一本釣り*」で手をぶつけてこない
・開演中にスマホを使用しない

*「一本釣り」とは島津亜矢の人気曲ではなく、コンサート中に聴衆が一斉に右手でステージ方向を指し示すこと。肘を挙げた状態で前腕を折りたたむ動作。その繰り返し。(しらべるの造語)


しかし、前方座席のスマホ事情はひどかった。
一人がスマホで撮影する。するとその後ろの人も「いいのかな」と続く。また後ろが「僕もやっちゃう?」とつづく。
前の青年は曲が変わる度、スマホで撮影していた。座席番号で本人が特定されるというのに、度胸が座っている。
曲が佳境にはいる度に、視界に灯籠のような灯りが明滅するのは実に興ざめだった。
開演前、撮影についての注意喚起は型通りのものだった。「発見した場合、退出を求めることがある」くらいの抑止をしてほしいところだ。


「Rock Bottom」
マイケル在籍時のUFO「Phenomenon」に収録された曲
ライブではこの曲でギターソロが織り込まれる
ギターの部にはいると、ロメロが下手(左)袖に消える
交替で休憩なのだな。。
この時はそう考えていた。
それにしても、長いな。ロメロの喉を休めるためとはいえ、終わりがけはちょっと飽きてきた


ドラムセットのステージが低い。
1981年福岡サンパレス公演でドラムセット裏のドリンクプールにいた時、そこから観客席は見通せなかった。
僕の背より高いステージが組まれ、その上のツインドラムセットにコージーが座っている。
現代ライブでは、ドリンクがプレーヤーの側に置かれている。
ロニー・ロメロは間奏の間にドリンクを取っていた。
今となっては客の前で給水?するのは当たり前。
それもよりも1981年にドリンクプールがあったほうが謎だ。
その事情に詳しい方がいたら、その理由が知りたい。


行動範囲は狭いけれど、マイケルはとても楽しそうだ
時おり前列の客にアピールしてやりあう
残念なのは定位置から離れないことだ


まだ聴きたいかい?
ロメロが僕らに問いかける。え、言葉わからない?僕はスペイン語だけど・・
と言ってスペイン語で話しはじめる。
ロメロの母国チリの公用語はスペイン語。彼は2009年からスペインに移住している。
90分の立ちっぱなしはきつい。特に定点に留まる必要があるライブの場合なおさらだ。
足腰は限界に達していた。
そろそろ一旦終わってくれないかな・・
という願いも虚しく、マイケル・シェンカーがUFO在籍時のナンバー「Too Hot to Handle」

経口補水液のジェルがここで底をついた。
聴衆の熱気で気温が上がり、マスク内の熱も上がってきた。ここで倒れるわけにはいかない。みんなすごい体力だなと周囲を見渡す。

もう1曲聴きたい?
ロメロが指を一本立てて、すぐに「Only You Can Rock Me」へ

マイケルはライブの間、一度もステージ左手に来てくれなかった。
ギター・ベースとの掛け合いで中央に寄って来る。だがそこに国境線でもあるかのようにドラムスを境にするセンターラインを超えることはない。
一方、ロメロは右に左にと端っこへのお目見えを務めていた。

左手に座席がある僕らにとっては残念だ。
マイケルはいつも、そうなのか。もしかして、ギターとアンプがシールド(ケーブル)接続で、行動範囲が限られている?
座席を選べたら迷わず上手を選ぶのだが、抽選なので仕方ない。


曲が終わると、マイケルが「また会おう」と声をかけ、メンバーが左袖に消えていく。
G-SHOCKは20:33を表示している。
やっとこれで座れると想ったら、客電がついた
そして、聴衆が帰り始めた
あれれ、アンコールないの?
僕はアンコールがないことを知らず、ここで終わりという心の準備ができていなかった
あっさり、席を立ったファンには、昨今のM.S.G.はアンコールという形式を採らないことが共通理解されていたようだ。


M.S.G.ライブを終えて心地よさだけが残っている
マイケル・シェンカーは崇拝する神ではなく、愛すべきアイドルである
現役のうちに一度(観客席で)見ておきたいと思ってチケットを買った。
コロナ禍でありながらすべてのチケットが売れた。
それにマイケルがマイケルとしての品質で応えてくれた。

おわり



レインボー/マイケル・シェンカー ブログ目次

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