ヒマ人は価値を創り出すか?
会議のプレゼン資料をすべてテキスト(文字)だけで作る人がいる。
説明を受ける側は、図と文字とどちらが短時間で理解できるだろうか。
僕は図だと思う。
だから、打合せの前には図をつくる。
ある時、東京、名古屋、大阪、神戸、福岡の拠点にまたがる案件が滞っていた。そこでGoogleのイメージ検索で日本地図をもってきて、地図の上に現状を書き込んだ。
さて、打合せの席。図を出した瞬間、皆が笑顔になった。
笑い声がもれた。
でも、「わかりやすいね」と言葉にした人は一人もいなかった。
ひとりが、笑いながらこう言った。
「いいけどさ・・ motoさんって、ヒマなの?」
会議は手短におわった。
僕は、仕事中にインターネットを見たり、毎時必ず休憩所でタバコを吸ったり、よその部署に遊びに行ったり、携帯でメールを打ったりしている人はヒマ人だと思うが、仕事の工夫に時間をかけている人をヒマ人とは思わない。
僕はこの日本地図を作るのに 1時間かかった。
確かに、図ではなく、文字だけで作れば30分くらいは浮いただろう。
だが、この図によって皆が短時間で要件を理解してくれた。もし、皆がなかなか理解できず10分ほど会議が長引けば、その場には5人が参加していたので、10×5=50分 が会社として失う時間となる。
実際には、参加者全員が要件を理解して終わる会議はほとんどない。
そして、理解していなかった人は、あとで理解した人の時間を奪って質問するか、誤った理解に基づいて失敗し、また周囲の時間を奪う。
この図はその後、イントラネットに置いてあり、問合せやトラブル対応の度に、共通理解をする図となっている。離れた場所で同じ図を見ながら話すことができるので、電話で話しが済む。
理解は時間を創り出す。
理解がなければ、新たな価値は生まれない。
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