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2006年1月10日 (火)

コンピューターは心の設計図

 1990年からノートパソコンを使っていた。
 知人の間では「パソコンに詳しいヒト」で通っていたので、1995年~1997年のパソコン創世記には10人が僕の勧めでパソコンを買った。といっても、積極的に勧めたのは最初の3人までだった。

 最初の一人はパワーブック150を15万円で買った。当時僕はMS-DOSユーザーでマックの動く画像や音に強く惹かれていたが、Windows95を見るまではと、マックに踏み切れないでいた。彼は中小企業の経営者。それまでは詳細に営業データを記録。営業マンが22時に帰ったあと3時間ほどかけて電卓で集計表を作っていた。

 大須のパソコン街に一緒に買いに行った日から一ヶ月後、彼の事務所を訪ねるとそこにはデスクトップPC、プリンターを含めて200万円ほどの機材が置かれ、パワーブック150は既に片隅にいた。であったばかりのファイルメーカーは既に彼の片腕となっていた。

 「motoさん、3時間かかってた集計が30分で終わっちゃうんですよ。助かる~」
 彼の目が赤い理由がわかる。
 きっと、この一ヶ月玩具との楽しい格闘に寝食を忘れたに違いない。

 自分が買いもしないマックを勧めたことに後ろめたさを感じていたのは杞憂だった。

 つづく (以後、パソコンのカテゴリーで連載)

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