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2006年2月11日 (土)

ベンチャーは今年なくなる

 しらべるでは「ベンチャー」をこう定義している。
 新興の業態を展開する小さな会社

 2000年代に入り、日本では育つ必要があるべきものとして好意的に取り扱われてきた。
 20代の失業率は特に高く、新卒の学生に十分な正社員の職場が与えられない。そんな背景で、これからはサラリーマンなんかやったってしょうがないぞ、裸一貫自分で会社を興せ!ということなのだろうが、サラリーマンの新聞記者やテレビ局のアナウンサーに言われても今ひとつ説得力がない。

 新興の業態と言っても、そんなにネタが転がっているわけではないので、多くの起業家が飛びついたのが「ネット企業」
 金融、投資、物品の販売 過去に数千年も人々がやってきたことを、インターネットに置き換えるというだけの、早いもの勝ち戦。やっていることは古いのでこれはベンチャーではない。

 CDやAIBOを開発した
天外伺朗は2002年の著書「深美意識の時代へ」183ページでこう語っている。
(以下引用)
 日本でベンチャー企業が育たないひとつの理由は、成熟した社会に近づいているため、欲の皮がつっぱった人が少ないということも考えられる。それを、欲望をあおってエゴを暴走させる人を増やそうとするのは、まさに時代に逆行する政策だと思う。
(引用おわり)

 もう、早いもの勝ち戦の決着はついた。早かった人=勝ち組を名乗っている。
 これからまた、企業のなかで地に足をつけ、モノとサービスの技術を高める時代となり、2007年に入る頃には「ベンチャー」は死語になっているだろう。

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