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2006年2月21日 (火)

小泉のあきらめ効果2

 2004年5月、ソフトブレーンが主宰したカンファレンスで、メインゲストとして講演した木村剛氏がこう語っている。

 1年9か月前、竹中と木村は日本を滅ぼすと言われた。
 株が下がったときは「木村ショック」と言われたが、今こうして株が上がっても、誰も「木村リカバリー」とは言ってくれない。
 デフレスパイラルを叫んでいた経済評論家、不良債権処理は国を滅ぼす・・そういっていた評論家、今は誰もいなくなった。
 総需要が足りない。と言っていた人がたくさんいた。金利を下げろ、量的緩和、インフレターゲット・・ そういう人はいなくなった。そういう人達はなにもしなかった小泉さんに負けてしまった。

 「ポジティブな諦め効果」が働いたといえる。小泉はやってくれないから、仕方ないからやるか・・という効果があった。

 講演後の質疑応答で 「小泉さんは"なにもしない"演技をしていたのか?」という質問が出た。
 木村氏はこう答えている。

 すべての政策分野において専門家であるのがベストだろうが、そんな人は居ない。
小泉さんのすごいところは政策にはほとんど興味がない。
政局と世論にすごく興味がある。
りそな、足利 2つの金融イベント ふつうはなにか一言いいたくなるものだが、小泉さんは「がんばってくれ」以外なにも言わなかった。
こんな素晴らしい上司はいない。
道路公団の改革者は小泉さんに判断を求めた。それはまちがい。任されているのだから自分でやればいい。
彼は、民間の力を信じていた・・と思いたい。(笑)


 小泉があきらめさせたものは何か?
 それは他人の懐を当てにしたり、他人の成果に寄りかかったりして、自らの努力を放棄する「横着」という生き方である。

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