マナーを教えなかった人
開館直後、図書館の一番奥、日当たりのいい席に陣取って本を読む。
すると向こうから浮浪者然とした爺さんがやってきて僕の顔をじーっとのぞき込み、ちっと舌を鳴らす。3人がけのテーブルのまん中に荷物を置き、着ていたウィンドブレーカーを窓辺の本棚に掛ける。
椅子一つ隔てた席に座った彼は、なにか包みを開けたかと思うとひしっひしっと音を立てご飯を食べ始める。そして聞き取れない独り言を言う。
しばらくして音が止んだと思うと、次は紙をちょきちょき音を立てて切り抜く作業に移った。まさか図書館の本じゃないだろうから、自分で持ってきた新聞紙かフリーペーパーだろう。
図書館にはコピー機が置いてある。
図書館のコピー機は図書館の本以外をコピーしてはいけない規則になっている。
コピーの列に並んでいると、試験前の学生がノートを数十枚もコピーしていたので壁に貼られた注意書きを示して注意したら、あっそっすかとか言いながらそそくさとその場を去った。
遊戯王カードを慎重にコピーしていた子供達を注意した時は「へぇそうなんだ!」と明るく受け答えして、コピーするならば、コンビニに行くといいよと助言すると「よし、コンビニだ」と駆けていった。
皆、なにかが足りない。
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