必要とされる60歳
「2007年問題」は団塊の世代のピークである1947年生まれが、2007年度に定年退職を迎えることに起因する「問題」。
当初は 企業情報システム部のベテランが定年退職を迎え、レガシー・システムを熟知した人材が乏しくなるという仮説だった。それがいつの間にか、マスコミがベテランのノウハウ消失問題に拡大してしまった。
もし本当にベテランのノウハウ消失で困るという会社があったら、よほど継承の文化がない会社だろう。
本来、人は誰でもノウハウを隠したい。
だが、技術者、制作者など「手に職がある」人ほど、会社のため社会のため、隠したりしないものだ。そうすることが自分の成長につながるし、会社や社会を通していずれ自分に跳ね返ってくることを知っている。
むしろ「教えたい」と思っているのに、誰も習おうとしていない。日頃、年寄りを疎ましく思っている人に限って「2007年にはノウハウの消失が深刻だ」と言っている。あれは言葉遊びに過ぎない。
「2007年問題」が本来、対象としていたIT分野では、60歳の人が居ないと困ることは何もない。それでも必要とされる60歳は実在する。ただ、それは後続に人間味あふれるSEが育っていない証左。
蘊蓄はたれるくせに、ユーザーや営業の前では、やたらひれ伏して、喉をごろごろ鳴らす迫力のないSE。いったい先輩のどこを見て育ってきたのだろう。
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