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2006年5月18日 (木)

CL決勝ダイジェスト

 3:45 キックオフ
 4:03 起床

 「FCバルセロナめざまし時計」がなぜか止まっていた。
 20分遅れをハーフタイムまでには追いつきたい。
 アーセナルがボールを持つと「30秒スキップ」ボタンで飛ばしていく。

 飛ばしていたら、プレーが止まり両チームが騒然と立ちつくしている。
 何があったのか。エトーが映っている。まさか、バルサに異変か?
 慌てて、巻き戻す。
 GKレーマンがエトーの足に手を掛けて倒していた。
 レーマン、CL決勝史上初のレッドカードで退場
 ボールはゴールに吸い込まれていたのに・・
 そのまま流してゴールを認めてもよかったんじゃないか?
 この1点が命取りになりはしないか?
 審判はチェルシー第1戦、デルオルノを退場にしたテリエ・ハウゲさん。後にテリエ・ハウゲさんは「この判断はミスで、ジュリに得点を認めるべきだった」と述懐。CXに出演してインタビューを受けたベンゲルは「後から言ってもしかたないよ」と笑っていた。それはそうだ。レーマン退場ではなく、"レーマンから取った"先取点がバルサに入っていれば、試合はバルサの一方的なペースになり、バルセロニスタは後半31分まで凍り付く必要もなかったかも知れないのだ。

 悪い予感は当たる。案の定、セットプレーからアーセナルが先制
 やはり、そうなるの?

 ロスタイムを終え選手が引き上げてくるところでライブ放送に追いついた。
 残り時間が減っていく。あと30分しかない。
 61分、ファンボメル→ラーション これでFWが4人。チェルシー1回戦では0-1のビハインドにこの手が当たり2-1で勝っている。

 71分 オレゲル→ベレッチ DFどうしの交替。
 この時はこの交替がそれほど意味を持つとは思わなかった。素人には意図が汲みにくい交替。
 しかしもうあと15分しか残っていない。

 バルサが負けた後の日々を想像した。曇り空、人っこひとり歩いていない野原が広がる。そこには地球以外に生きているものがない。
 薄れていく意識の中、グラナダの歌が聞こえてきそうになった時
 いつの間にかボールがエトーに出ている。なぜ相手ディフェンスがいないのかわからない。
 76分 同点

 ラーションへ絶妙のパスを渡したのはデコ?リプレーで確認してみてもナンバーが識別できない。後でUEFAのサイトで確認すると、それはデコ!報道ではラーションを称える声一色だが、デコは今日もやってくれた。
 危なかった。あと10分というところ。

 81分 ベレッチが角度のないところから打つ
 入った
 え、あれが入るのか?リプレイで見るとGKマヌエル・アルムニアの右足に当たって角度が変わったボールが跳ねてゴールに入っている。
 レーマン退場はここにつながっていた。
 よっしゃ 声が出て立ち上がった。
 折り重なって喜ぶバルサのメンバー

 映像が乱れています・・ (地上波だけは回線が不調だった)

 間が悪いというか、間がいいというか・・
 現地にいるのであろう実況アナウンサーはお断りも言わず、バルサの堅調を伝える。
 後半39分(84分)画像が回復

 バルサはあからさまに自陣でボールを回す。
 デコもしきりにボールを後ろに返す。こうなったらデコの出番。
 デコはゴールこそないが、十分に存在感を示している。

 一人少ない試合を長く戦ってきたアーセナルも必死にボールを追う。
 だが、まったく怖くはない。
 ここにきて、いま世界中で一番充実したクラブのファンに許される安心感が流れる。

 長い笛が吹かれ僕らの夢は現実になった。

 シーズンが始まる前、CLも勝って欲しいけど、リーガの優勝があればいいと思っていた。それよりもデコが怪我をせず6月のワールドカップのグラウンドに立つことが、最大にして唯一の願いだった。

 CLは、それはそれは高い山で、もしクラブ世界ランキングというものが存在して、その1位にランクされても、それで優勝カップがもらえるようなものではない。望んでも届かない。夢の中の夢と思っていた。

 放送は終わった。
 キャプテンインタビューも監督インタビューも映らない。
 カップを掲げるあのお約束のセレモニーは、ダイジェストでイヤというほど見せてもらえるだろう。
 地上波で生放送してくれたフジテレビさん、ありがとう
 来年はリーガもよろしく!

 これでバルサ恒例、夏のジャパンツアーの可能性はさらに薄くなった。
 次は12月。僕らには高額なチケットのさらなる争奪戦が待っている。

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