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2006年7月22日 (土)

修行の旅

 今日は珍しく同室の二人の起きるのが遅い。
疲れが溜まってるのかな。
 昨晩から履いている紙パンツは、どうやら耐久性に問題があると
いうことがわかる。

 二日ぶりの研修チーム・ミーティング。
 ミーティング場所は自由。僕らは全員海パンを着込んでプールデ
ッキに集まり、白いデッキチェアを車座に集めて話し始める。

 今日のお題は「定年前後の夢」
 一人ずつ、夢を発表していく。僕が挙げたのは
 「ハウステンボスのワッセナー(分譲住宅)を買って住む」
 ほとんど売れてしまい、もう残りわずかだが、この夢はずっと手放せない。

 右腕が日焼けでけっこう痛い。
 昼休みは食事をパスして日光浴。あとで僕がトンカツの次に好き
なうなぎだったと聞き、しまったと思う。
 研修最終日はブロックリーダーの方針で淡白な内容に終始する。
お陰でゆったりできた。

 18:00 いよいよ450人のお別れパーティ
 グループ活動が主体なので、2週間を同じ船で過ごしても、それ
ほど友達は増えていない。
 それでも、新聞部、運動会というプラスアルファの役割を通じて
知り合った方々とは、深い関係が築けたと思う。

 19:30からトップラウンジでF-2グループの打ち上げ。
 ここに来て 最年長の Hさんが温かい目で見てくれることが多く
嬉しくなる。
 初めのうちは「うちの会社はご褒美旅行なんだ」という彼との間
に、大きな溝があった。だが、僕が何事にも責任をもって当たる
姿をみて、少しずつフォロウしてくれるようになった。
 ああいう存在感があって暖かい上司もいいもんだなと思う。

 21時からは新聞の打ち上げ。
 皆、時間どおりに集合。事務局総括も参加してくれて総勢7名。
1時間あまり歓談する。

 どんなことも心で思っているだけでは伝わらない。
 話しかけて、言葉にして初めて伝わる。
 言葉にしなければ、何も始まらない。
 時には "余計なことを言った"と後悔することもあるけれど、
 それでも僕はこう信じていたい。

 この3年半後、山田は東急の駅で旅立っていった。
 "変わっている" と言われることが多い僕を認めてくれる、数少
ない理解者だった。

 山田、今頃どこで修業の旅を送っている?
 あの夏は、いい船旅だったよな。

 長かった洋上研修もあと1日。
 450人の団員は皆、明日の家族や恋人との再会を楽しみに今夜
は眠ることだろう。

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