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2006年8月12日 (土)

佐世保北高校と村上龍

 「69」は村上龍が母校佐世保北高校で実際に起きたできごとを題材にして書いた私小説。

 物語は佐世保北高のOBには痛快だが、そのほかの佐世保の高校OBは読まない方がよいかも知れない。

 太田莉菜主演で2004年7月に映画が公開された。
 映画公開直後、佐世保北高では映画を真似たと思われる落書き事件が二度起こった。2004年8月に訪れたところ、校内に部外者が立ち入らぬよう"バリケード"が設置されていた。

 映画は村上龍がメガホンをとらなかったことが功を奏して、原作の味を忠実に再現した好作品。
 シャイな村上龍本人が作ったならば、こういうわかりやすい痛快さは出なかっただろう。

 60年代生まれの人にとって反則とも言えるギャグが後半にあり、笑いすぎて頭がおかしくなりそうな作品となっている。
 ロケは佐世保でも行われているが、校舎は佐世保北高ではなく静岡県の学校が使われた。校章は似ているが微妙に違う。

 原作「69」は 1987年に初刷が出版され、2004年4月、新装版「69」が出版された。新装版の村上龍によるあとがきは大きな示唆に富んでいる。

 「69」では取り上げていないが、村上龍在校時、佐世保北高校では卒業式粉砕の企てがあり、実際に卒業できない者がでた。当時の教師は首謀者の一人として村上を恨みつづけている。当時のOBには村上を裏切り者と評する者が多い。
 新装版のあとがきで村上は「自分はそんなことに意味はない」から止めたと書いている。客観性を持っていた村上は止まり、それをもたぬ者は止まれなかったのだろう。

 

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 2004年夏、佐世保市島瀬公園ヨコの美術館では「69」で使われたセットや地元ポップアーティスト?の作品展が行われた。ブラボーサセボ+69のロゴ入り黄色のTシャツが800円で販売されていた。

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