企業買収の想像力
ある日、あなたの会社の社長がこう言ったとする。
「企業価値を高める企業買収であれば検討する。
利ざやを稼ぐための買収ならば断固抵抗する」
ここで、どう考えるかについて。
うちの社長は視野が広い人だなぁ。
一企業の視点ではなく、日本人として社会に貢献するためには、このような考え方は美しい。
いいことだ。
と取る人は想像力を欠いている。
実際には、このような発言が何の煙も無いところからは出てこないことに、気づかなければならない。
たとえば、あなたに一年後に結婚する予定があるが、友達にはまだ公表していないとする。
そういうとき、結婚について意見を求められたら何と言うだろう。
おそらく、1年後の自分と整合性が取れる発言をするはずだ。
そこで「結婚なんてするのはアホ」とは言わないと思う。
社長が「買収を検討する」と言っているならば、数年以内にその会社は、どこかの企業の傘下に入る可能性があるということ。
そういう想像力を働かせたら、次に何をするか?
買収しそうな企業に根回しをして、自分の人事を優位に展開するか?
そんな人脈の広い人ならば、買収されるような企業に残らずとも、活躍の場があるだろう。
では、今の会社の上司や人事部に切られないよう、付け届けを始めるか?
それはまちがい。買収に遭えば人事部や管理職がどうなっているかはわからない。
社長は「企業価値を高める買収」に応じるものと信じれば、現体制維持を前提に考えるのは方向性が違う。
ではどうするか?
新しい経営陣、人事担当者が一人一人のプロフィールを見る。
この人は使えそうだ。
この人は朝から晩まで、ソリティアとダベリに来ていた人だ。
すぐわかる。
今から襟を正して、どんな会社だろうが、給料をもらって恥ずかしくない日々の仕事をおこない、不足していれば、特別な技能を身につける。
想像力の差
「買収があれば検討する」
と言われて、給料上がるかな~(笑) とやっているような人とは大きな差だ。
| 固定リンク | 0
「ビジネス」カテゴリの記事
- SLIM H3ロケット 日本のロケット団は成功ラッシュ しらべるが選ぶ2023年の5大ニュース【4】(2024.12.31)
- 「速度が落ちていますよ」とびびらせる小谷E 安全・生存へ大いなる一歩! H3ロケット3号機 だいち4号の軌道投入に「成功」(2024.07.02)
- H3ロケットのRTF成り、夜ここに明ける。岡田匡史PMがみせたユーモアと笑顔(2024.02.19)
- 「それは一般に失敗と言います」から1年 H3ロケット2号機が打ち上がる(2024.02.18)

