男前豆腐店と慎重な性格
僕は慎重な性格だ。
地上の星にスポットライトを当てる「プロジェクトX」終了後に始まった、空の星にスポットライトを当てる「カンブリア宮殿」は、明るい日本の道が遠くまで続いていることを、確認させてくれる。
そこで、出会った一人「男前豆腐店」社長。伊藤信吾。
もの作りの原点を極めていく姿が、サマンサタバサの社長共々、マネーとITに浮かれて、自分のためだけに金持ちになりたい起業家と、鮮明なコントラストを描いている。
でも、まだ、男前豆腐を食べていない。
ある給料日前の日曜日、食品売り場でクレジットカードが使えるジャスコに行ってみた。そこには、男前豆腐店「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」があった。
おぉこれが、ジョニーか。初めて見た。
手にとるかというと、取らなかった。じーっと見た。
今は給料日前で納豆(3個78円)の優先順位が高いというのもあるが、まだ機が熟していないと思った。その時買ったジャスコの納豆は、どのストアブランドよりも美味かった。
豆腐売り場には、ジョニーもどきの変わった名前の豆腐が並ぶ。
「男前豆腐店」の隣りには「三和豆友食品」。
ジョニーの成功に追随した業者か?まったく、なんということだ。
明くる日、伊藤信吾の著書「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」を、じっくり1時間以上かけて読んだ。いつもの速読からすれば、6倍も遅い。
どうやら「三和豆友食品」は伊藤信吾の父が経営する豆腐会社。伊藤信吾もかつて、そこに勤めていた。関東に卸す「男前豆腐」は茨城「三和豆友食品」の工場でつくり、関西に卸す「男前豆腐」は京都「男前豆腐店」の工場で作るという棲み分けをしていたようだ。
だが、2006年5月に父親が退任し、今は「男前豆腐店」との接点はなくなっている。
「男前豆腐店」は2006年10月から山梨県の清里にも工場を構え、関東に供給を始めた。
それで「三和豆友食品」と「男前豆腐店」が並んでいたのだった。
奥が深い。
回転寿司が世界中の人々を幸せにしつつある反面、日本人はマグロの取り分を減らされようとしている。
食糧危機は切実となり、商業捕鯨が再開されるだろう。
そして、"おいしい健康食品""罪悪感のないデザート"というブランドを確立した「男前豆腐」が、数年後には、マクドナルドに「豆腐バーガー」のパティや「豆腐スイーツ」を供給していることだろう。
もう、次回、ジャスコで会った時、君をカゴに入れないなんてことはしない。
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