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2006年12月31日 (日)

挫折と栄光

 2005-06CL決勝戦 バルセロナ対アーセナル ベンゲル、アンリの言い分に沿った、"正しいジャッジ" による試合展開シミュレーションを続けよう。

 レーマンは退場していない。
 人数は11対11
 ジュリのゴールで、1-0バルセロナがリードした状態で試合再開。

 37分、右サイド深い位置からアンリがFK
 キャンベルのヘディングシュートが決まり、アーセナルが同点に追いつく。

 だが、VTRで見るとファウルをとられたプジョルは相手に接触していない。正しいジャッジを適用してFKなし。
 1-0でバルセロナがリードのまま前半終了。

 後半開始、バルセロナはエジミウソンに替えてイニエスタ、61分にはファンボメルに替えてラーションを入れる。
 67分にはGKと1対1になったアンリのシュートをバルデスが止める。
 72分、オレゲルに替えてベレッチを入れる。
 この日のライカールトは打ち手が早い。

 76分、ラーションがはたいたボールを走りこんだエトーが決める。2-0
 ただし、これはベンゲル、アンリによればオフサイド。ゆえにゴールは取り消しで、依然としてバルサのリードは1点。

 81分、またもラーションが出したボールをベレッチが角度のないところからシュート。GKが弾いたボールがゴールに吸い込まれる。
 バルセロナ2-0アーセナル

 試合はこのまま終了。バルセロナ2-0で勝利。

 あれ、ベンゲルとアンリが言うとおり、正しいジャッジを適用したら、バルサのリードが広がってしまったぞ。

 それならば、ここで「たら・れば」も追加しよう。

 人数が11対10になったため「疲れてしまった」というアンリ。11対11だったら、67分のシュートをきっちり押し込んだだろう。
 これで、バルセロナ2-1アーセナル。

 おかしい、これでようやく正規のスコア通りだ。
 では、もう一つ。レーマンが変わっていなければ、81分ベレッチのシュートを止めただろう。
 これで、バルセロナ1-1アーセナル。

 ベンゲルとアンリの言い分を通して、たら1つ、れば1つ加えることで、ようやく引き分けに持ち込んだアーセナル。

 本田健は近著「一瞬で自分を変える法」三笠書房 2006年11月 の中でこう書いている。
 世の中には「挫折を乗り越えてきた人」と「ないものねだりをする人」がいるだけだ。

 挫折を乗り越えた2007年のバルセロナに栄光が待っているだろう。

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