情熱の国?スペイン
郷に入れば郷に従えという言葉がある。
海外旅行の楽しみは、その土地の言葉で道を尋ねることである。
そして、今回の行き先は「情熱の国」となぜだか言われているスペイン。きっと情熱的なことがあるだろうと色々な場面を想定してスペイン語を覚えていくことにした。
たとえば、バルに行ったとしよう。
ガイドブックによるとバルは食堂であり、バーであり、ゲームセンターでもあるらしい。子どもの頃、お好み焼き屋で10円のゲームをしていたが、あれに酒が呑めるという感じだろうか。
いずれにしても、社交的な臭いがする。きっとカウンター越しに熱い視線を浴びるに違いない。いや熱くなくても興味本位の視線くらいはうけるだろう。それにこちらから飛び込んでいけば、相手もにっこり笑ってくれそうだ。
「ここに座っていいですか?」
スペイン女性二人が座っているところに、混ざる映像が頭に浮かんでいる。
話がもりあがって「一緒に写真を撮りましょう」とか「メールアドレスを教えてください」ということになるかも知れない。「僕がおごります」も押さえておこう。
結果的に、こういう会話は一切必要なかった。
こうして、旅のスペイン語会話の場面を想定しつつ、単語カードに書き出して行く。
「おはよう、こんにちは、こんばんは」
「トイレはどこですか」
「これ、チップです」
「ここに書いてください」
「わかりません」
「誰か日本語を話せる人はいませんか」
「英語は少し話せます」
つづく
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