CAIアレルギー
【 しーえーあい 】 Computer Assisted Instruction
「キャイ」「カイ」とは読まない。1980年代は「CIA」(米国、中央情報局)と言いまちがうオヤジが後を絶たなかった。
コンピューターを使った教育。
大人の実務修得から子供の教科学習まで、様々な分野で使われている。
2000年代に入ってから、履修者が教育コンテンツで学ぶ学習方法として e-learning という言葉が登場した。
e-learningとCAIは同意語。ビジネスの現場では、e-learningが使われており、CAIという言葉は聞かない。
e-learningは、比較的内容が平易な、初期の研修に向いており、いちいち、講師を調達しなくて済むというメリットがある。
CD-ROMで提供されることが多く、Webページ上でも提供されている。
ただし、日々の業務で使うマニュアルには e-learning は向かない。内容が起承転結になっており、知りたいことだけを即座に知るには不便なのである。
CAIという言葉は、主に学校教育、生涯教育の現場で用いられている。
1992年施行の学習指導要領により、1995年(平成7年)までにすべての小・中・高校にパソコンが入った。それらのパソコンのOSは大半がMS-DOSであり、活用されぬうちに古びてしまった。
2002年施行の学習指導要領で、ほとんどの教科にコンピューターとインターネットの利用を規定した。
簡単に言うと、ハードが先に入り、ソフトは10年後に入ったのである。
10年間、コンピュータールームに集められた、モノ言わぬ機械を、教科指導の先生方はどのように見ていただろうか。
その10年に、文部省が言わなければいけなかったことがある。
「コンピューターは教科学習の理解を補完する道具です。決して先生の代わりになって教える機械ではありません。コンピューターには教材(ソフト)が必要です。ただし、それをコンピューターのプログラミングができない一般の先生が作ることは無理です。教材業者がつくる出来合いのソフトの中から、あなたの指導を補完できると思うソフトを選ぶ目を養ってください。その購入費用は国が面倒をみます」
日本では「教育は人間がやるもの、機械に教育を任せられない」という勘違いをした教師が多く、CAIは遅れている。欧米では25年前にそういう時期を終え、今は「テクノロジーは教育をよりよくするための手段・道具」という健全な認識が育っている。
教諭(学校の先生)は授業目的であれば、ソフトをコピーすることが著作権法で認められている。しかし著作者の利益を侵害するような複製は認められない。(著作権法第35条等)
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