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2007年3月31日 (土)

ロエベで独りぽっち

 観光が終ると、今回のバルセロナ会議で唯一のフリータイム。
 15時にグラシア通りでおろしてもらい、有志4人で散策にはいる。

 まずは文具がそろっているというビンソンへ。
 他の3人は興味がないようなので、僕一人で店内を足早に見て回る。
 いきなり棚にキース・ヘリングの玩具を発見!幸先がいい。
 しかもラスト1。展示品だけに手垢で汚れているが仕方ない。
 一緒に置いてあったくたびれた箱に押し込んでカゴに放り込む。

 だがここまでだった。
 店内を一巡して、迷わず放り込んだのはこの一品止まり。
 これでも、バルセロナで一番小物が揃っているとガイドブックに書いてあった店だ。
 バルセロナの人が東急ハンズに来たら、びっくりして腰を抜かすだろう。

 一緒に来た仲間3人は「ロエベ ロエベ」と先を急ぐ。
 初めて聞く名前だ。
 バッグがたくさん並んだ店に入ると、男3人が一斉にメモを取り出して品定めを始める。
 彼らには悪いけど、率直に言って気味が悪かった。

 やがて一人が「これください」と言うと、あとの二人も同じものを頼んだ。
 日本円に換算して7万円ほどのバッグ。
 「安い!」
 彼らの言葉に僕は目が丸くなる。
 それまでクールだった店員に笑みが宿る。
 ちょっと倉庫に取りに言ってくるわと(多分)言いつつ、他の店員に目で合図を送るが、僕にはその目が
「3人揃ってよく同じもの買うよね、この人達」
と言っているように見えた。

 日本で買うと二倍はするらしい。
 僕はただ一人手持ちぶさたに店内を見回すだけ。
 僕には高級ブランドのバッグを持つ趣味も、贈る趣味もない。
 それでも僕は、上流のバスに乗りそびれた中流の侘びしさを感じてしまい、いたたまれなかった。

 その後、ヤンコというまた聞いたことがない店で、一人が靴を買った。
 やはり日本の半値だという。
 一足くらいローファーでも買うかなと思ったが、スポーツシューズにはうるさい僕も革靴には疎く、リーガルとの違いが見いだせなかった。

 そして続いて、アルマンドバシ。

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