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2007年3月12日 (月)

逆風の始まり

 21km
 20.2キロの第7エイドでは初めてスポンジを取り、両膝と足首を冷やす。いつもテレビ観戦していて、これを一度やってみたかった。

 荒川土手はずっと同じ景色で殺風景と聞いていたが、初めて訪れる土地の風景は新鮮。遠くに見える高速道路。何度もくぐる鉄道や車道の陸橋。河川敷のゴルフ場が走っている真横にある。今日はプレーしている人はいない。僕のようなゴルファーがプレーしていたら、危なくてとても走れない。

 暑すぎず、絶好のマラソン日より。
 ただ、この時は気づかないが翌日に炎症を起こすくらい日焼けしていた。僕の場合、走ってる時間が長いからなぁ・・"

 22km
 折り返し点。
 でっかいパイロンをぐるっと大きく回るのが夢だった。
 今その一つをクリアした。大会の折り返し制限時間は3時間30分。僕の目標は3時間。その予定どおり2時間58分58秒で折り返した。

 もう楽しくて仕方がない。
 あぁあと半分でマラソンが終わってしまう。
 せっかくだから楽しまなくちゃ!この時はそう思っていた。

 だが、この1キロは8分32秒。折り返した途端まともに受ける向かい風に足が止まる。

 23km
 右腕には目標タイム6時間23分のレースペース表と、7時間のデッドエンドから11分、13分、15分ペースで歩いた場合を逆算した表を貼っている。
 23kmから2つの表を見比べながらのレースが始まる。

 風の抵抗を少しでも減らそうと足元を見つめ前屈して進む。地面ばかり見ていたので23キロ表示を見落としてしまう。ペースが確認できないと、次の1キロが心許なく長い。"

 24km
 24kmの看板はしっかりと確認。2キロ分のラップを2で割るとおよそ1キロ9分。風の影響だけではなく、急激に足が前に進まなくなった。
 心配していたのは膝、足の裏の決定的な痛みだが、幸いまだそれはない。オーダーメイドしたインソールの効果は絶大だ。

 次に想定していた足の付け根の痛み、徐々に大きくなってくる。それには事前に効果的な対処方法を探し当てることができなかった。"

 25km
 「希望」佐野元春~声を出して歌う
 "墓参りの準備で街の市場に立ち寄った~♪"
 冬山で遭難しそうになったら眠ってはいけないと言うが、歌わないと寝てしまいそう。近くを走っていた人は?はかまいり?と目が点になったかも知れない。

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