荒川2006スタート
start
1分前のファンファーレがなり、選手から歓声があがる。
さぁ楽しむぞという気持ちに嬉しくなる。
僕は自分の位置へと向かう。
Webでエントリーする際、目標タイムを6時間39分としたら、最後尾のスタート。去年は最後尾のロスタイムは28分なので、僕にとっての制限時間は7時間ではなく6時間30分。6時間23分を目標タイムとしてペースを計算して、ペース表を入れたブレスレットを巻く。
start line
9時ちょうど、スタートの号砲が鳴る。
ラップタイムをとる時計を起動させてから、音楽プレーヤーにスイッチを入れる。マラソン向きの曲を友達から推薦してもらって入れてきた。
1曲めは「ヘイジュード」スタンドに陣取ったブラスバンドの演奏にかき消される。
2曲めは「Love2000」だが、Qちゃんと違い僕は踊り出さなかった。
スタートラインまでのおよそ500mをとぼとぼ歩く。すると思いの外早くスタートのゲートに着いた。ロスタイムは16分。最大で30分を読んでいたので、ここで14分助かった。
いよいよ3か月、本を読み、道具を買い、体のケアをして、歩き、走り、メンタルトレーニングもした僕のマラソンが始まる。感じたことのない高揚感に包まれる。
1km
スタート後数キロは渋滞してペースが上がらないと聞いていたが、僕の場合、10kmまでは、1kmあたり7分30秒ペースで走るという程度なので、最初から予定ペースに乗れた。
荒川マラソンは1km毎に距離表示があるということなので、ペースが把握できてよい。・・・と思っていたら、いきなり1km表示の看板がなかった。
バルサのイムノ Cant del Barca!
カンプノウでバルサが入場する時にかかる曲。ここでバルサコールの一つでも欲しいところだが、沿道の応援を見渡してもブラウグラナのユニフォームに反応している人は皆無。少しくらいは反応あると思ったんだけどな。
2km
2kmの表示で予定ペースどおりに走れていることを確認。
「星の下路の上」佐野元春は、さぁ行くぞと気分が乗ってくる。
マラソンを走ってみてわかったが、マラソンに向く曲には
「楽しい気分になる曲」
「励ます曲」
の2つのタイプがある。
この曲は「楽しい」部門のナンバー1。
3km
このあたりから、側道に出てストレッチしている人が出始める。
僕も準備は十分とは言えないけど、僕の上をいく強者がいるのだ。
ゼッケン番号16***番台は恐らく6時間30分~7時間を申告した選手。
荒川は前後に1枚ずつゼッケン(マラソンでは、ナンバーカードという呼称が一般的)をつけるので、後ろから数字を見て、それぞれのペースを確認する。
若いゼッケンの選手で、のんびりスタートしておいて、追い抜いて行く人が多い。チャンピオンチップで計測するので、それでもネットタイムは正確に出るのだ。
コブクロの「待夢磨心」
こういうリズミカルでコミカルな曲は走っている時にはとてもいい。
4km
早くも喉が渇く。4.1kmにある第一給水が待ち遠しい。
レース30分前にも100cc程度は水を飲んだが、もう少し飲んでおいたほうがよいのかも知れない。お腹が痛くなるのが怖くてつい控えてしまったが、レースではお腹が痛くなるのは重大な問題にはならない。しばらくすれば、やり過ごすことができる。
左手には15ヶ所の給水ポイント(エイドステーション)の距離を書きこんだチタンテープ。エイド2つ毎に剥がせるようにしておいた。これが段々減っていくのが楽しいのではないかという工夫。
Charの「A fare wind」はまさに自然のなか風を背に受けて走るのには絶好の曲。2002年4月からニュースステーションのテーマ曲に使われ、発売日にTSUTAYAに買いに走った。
「For the future」Do As Infinity は去年バルセロナへ行く時、機内で聞きながら行った。あの頃、バルセロナのユニフォームを着てここを走っているとは夢にも思わなかった。
5km
初めてのエイドに到着。
スポーツドリンクが欲しかったが、ここは水だけしか置いていない。二口飲んで水を捨て紙コップをゴミ箱へ。
地元のボウイスカウトや自治会の子供達が「頑張ってくださ~い」と声を張り上げて応援してくれる。とても嬉しい。
ハイタッチしている列に僕も参加したかったが、照れくさくてできなかった。
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