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2007年3月 4日 (日)

うつむいたデコ

 バルサがやってきた。
 デコファンクラブのメンバーと待ち合わせをして、ホテルで到着待ち。
 ここでの作戦は、作ってきたプラカードでデコの注意を引いて、寄ってきたところでサインをもらおうというもの。

 相当な人出ではあったが混乱もなく、ファンは整然と到着を待つ。ホテル側は過去に欧州クラブの宿泊を経験しており、手馴れているようだ。
 ファンとコミュニケーションをとりながら、着々と準備が進んで行く。

 僕の右側には、おっかけでよく見かける青年がいる。彼はサインマニアでトレーディングカードファイルには、欧州サッカー選手のサイン入りカードをたくさん入っている。
 その隣りには、偶然居合わせたおばさんがいる。

おばさん「これはなんの列なの?」
青年「いや、サッカーっす」
おばさん「もしかしてロナウジーニョとかも?」
青年「そうっす」
おばさん「じゃ見れるかなぁ。サインもらえるかしら。でも紙が・・」

 そう言ったおばさんは、レストランの紙ナプキンを取り出して、これにとか言って青年を呆れさせている。

 待つこと2時間バルサ一行を乗せたバスが着く。
 早くにスタンバイしたので、好位置をキープしている。あとはデコの出方次第。
 前回の来日時は全員スルーだったが今回はどうか?緊張が走る。

 まずチームスタッフが降りてくる。
 そして若手の選手。17歳のジオバンニ・ドスサントスの姿も見えるが、彼は誰にもサインをしていないようにみえた。
 誰かが近くにやってきた。よく見慣れた顔。サビオラだ。
 左手のほうから順番にサインしていく。
 だが、僕らはサインをもらわない。
 別にデコに義理立てしているというわけではなく、構えているのがデコ20のユニフォームだからだ。
 サビオラに限らず、他の選手に20番のユニに書けというような非礼はできない。
 とにかく、デコが通るまでは20をかざしてデコを待つ。

 すると「デコ!デコ!」とファンの叫び声があがった。
 サビオラのむこうにかすかにデコが見えた。
 デコは両脇に並んだファンの列に視線をやらず、花道のど真ん中をスルーしていく。
 サングラスをかけたデコはうつむき加減。
 ついに僕らの目の前にさしかかる。
 僕らは「でこすけ」をかざして、デコ~と叫んだ。

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