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2007年4月30日 (月)

最後の一枚

 2007年、MR-Sが新車販売を終える時がきた。

 1月9日 V EDITION・FINAL VERSION 発売(特別仕様車 限定千台)
 海外では既に販売終了しているが、日本国内においてもこの千台が売れると、販売終了する。
 1月末、ベース車の生産終了

 このニュースに気付くのが遅れた。
 ただ、年間千台売れるかどうかのMR-Sだけに高をくくっていた。
 まだ3か月、まだまだ売れていないだろう。

 とりあえず、カタログをもらい、気のない商談でもしようかと近くのネッツを訪れる。
 自宅から一番近いネッツ、買うならばココでと決めている。
 この店では以前、MR-Sを試乗したこともある。
 「シーケンシャルを」と言っておいたのに、用意されていたのはMT。
 それよりもショックだったのは、ディーラーの社員が助手席に乗り込んだことだ。
 幌を上げて、見知らぬ男性と狭い車内に二人きりというのは、あまり愉快ではなかった。

 「今日はどういったご用ですか?」
 クルマをおりるとすぐ、店員が声をかけてくる。
 一旦店内に入ると、向こうからは声をかけてこないネッツ。
 だが、入り口ではしっかり対応してくる。
 入り口でも店内でも無関心を装うディーラーもあるが、これにはがっかりする。
 その日に買うわけではないとしても、やる気がないように映る空かした態度は消費者として不満だ。

 MR-Sなんですけど
 そう言うと若い兄ちゃんの表情が曇った。
 「確か・・」
 嫌な予感は当たっていて、先週最後の一台が売れたという。
 カタログも皺が入った最後の1枚。

 1年で千台がやっとのクルマが3ヶ月で千台売れる。
 いかにこのクルマを密かに欲しかった人が多いかを知った。
 マラソン完走に気を取られていた頃、最後の一台が売れていった・・

 しかし、そんな悠長なことは言っていられない。

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