大らかな味のスペイン
カカオサンパカのアステカは思い出に残る味だ。
今も風味が脳に刻まれている。
当時まだ99%、86%という表示のチョコレートが市販される前だったが、恐らくそれを溶かして暖めるとこうなるだろうという味。
鼻血が出てはいないか、思わず鼻の下にそっと手を当てて確認した。
バルセロナ滞在期間中に2度、公式パーティがあったが、どこに行ってもパンコントマテが出た。
パンコントマテはトマトを塗ったパン。
フランスパンを固く焼きトマトペーストを塗り、オリーブオイルを掛けてある。
コース料理では始めに必ず出る。
始めだけでなく、少なくなったと思うと何度でも出る。
ドレスコードがある店でも延々と出る。
当然店によってうまいまずいがあるが、最終日にエル パティオ アンダルスで食べたそれはパンがしんなりするくらいにトマトが塗ってあり美味しかった。
到着した夜にヒルトンバルセロナのレストランで食べたそれは、真っ黒に焦げていて食べものとは思えなかった。冗談で「ブエノ」と言っていたら追加されて困った。
トマトは日本のそれと違いすっぱくないので、トマトが苦手でもいける。
食べ慣れぬ味に油断して手を出し続けていると、次々に補充される。
これを食べていると、次の料理が永遠に来ないのではないかと思うくらい、給仕はこればかり持ってくる。
スペインといえばパエリア。
大皿で出てくる店では
「ノ コモ マリスコス(シーフードは食べません)ウノ!(1つね)」
と言えば、シーフードを抜いて取り分けてくれる。ただし、ご飯だけのおじやになる。
ちなみに「ティエネマリスコス?」といえば「シーフードが入っていますか?」
魚介類アレルギーの人は覚えておくとよい。
飲み物はスペイン名物サングリア。ワインとカクテルを混ぜたような味で呑み易い。
お菓子やデザートをスーパーで買って食べたがどれもB級な味。ただし値段が日本の半値以下。
スペインでは何を食べても、まぁ四の五の言わなくてもいいじゃないかという大らかな気分になれた。
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