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2007年5月29日 (火)

グループウェアを設計する人

 グループウェアを設計する人の素養として最も大切なのは、現場にいる人、現場にいた人であるということだ。

 新卒からずっとコンピューター・システム部門にいたという人は、電子手帳やアウトルックを自分用に使うことにかけては一流。
 しかし、アイデアがない。
 ものづくり、営業の現場にいた人でないと浮かばない利用方法。
 これは、管理部門にずっといた人には思い浮かばない。

 では、現場にいる人が設計すればよいかというと、これまたおかしなものができる。
 自分には便利だがお金がかかる。
 自分の部署では便利だが、他の部署では使えない。

 ここで全体を見渡した目が必要であり、SEとして分析できる目が必要となる。
 コンピューター・システムとしてのつくり、データベースの持ち方が整然としていることも必要だ。それで長い目で見たコストが安くなる。
 この部分の分析は残念ながら、ものづくり、営業だけをやってきた人には無理だ。

 できあがったグループウェアを見て、
「なぜ、ここにこのボタンがないの?」
「なぜ、3つも4つもウィンドウが開くの?」
 と、100人中90人が言うようなクレームが出ることがある。

 仕方ない。
 グループウェアを舐めているから、そういうことになる。

 グループウェアは基幹、情報系システムへの入り口。
 ここが心地よくなければ、ユーザーは寄り付かない。

 たかがグループウェアだが、そのたかがグループウェアさえ満足に設計できないSEのセンスは永久に信頼を得られない。

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