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2007年6月 5日 (火)

里帰りをパスしてよいか?

 会社の掲示板に今日もまた訃報の貼り紙が出ている。

 総務部 鈴木一朗さん 実母
 告別式 6月9日

 あぁ確か鈴木さんは50歳前後だから、もうそろそろその年代だと両親を亡くす世代にさしかかるんだな。

 ある時は、若くして親を亡くした訃報も出る。
 いったいどんな気持ちでいるだろうと想像する。

 親を亡くした時の気持ち、亡くしてからの世界は、経験した者にしかわからない。

 季節は初夏
 今年もお盆に合わせて、墓参りに故郷をめざす人が多いだろう。
 そろそろ、チケットを確保する時期にさしかかり、今年は何日から帰ろうかと算段をしている頃だ。
 一方で、お金がなかったり、忙しいという理由。あるいは子どもが受験だからと言って里帰りを見送る人も多いだろう。

 元・吉本興業の木村政雄は言う
「50代は親に愛情を返す時」

 歌手さだまさしは言う
「親孝行は親が生きているうちにするのではなく、元気な時にするのだ」

 故郷で待つ親は、一年に一度、わが子が顔を見せてくれるのを一日千秋の思いで待っている。
「母さんのオムレツ食べさせてよ」
とせがんでくれる一言を待っている。
「おばあちゃん、ケーキが食べたい」
という孫の一言も待っている。

 未来の可能性へ目を向けて考えると、違う選択がある。
 時間は未来から過去へ流れている。

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