冬のチャンピオン
バルサは日本にやってきて、そして負けた。
少年ファンが泣き崩れ、選手は自信を失った。
12月21日
スペイン帰国第1戦はリーガ16節アトレティコ・マドリー(カンプノウ)年内最終戦
昨年、バルサはこの本拠地でのアトレティコ戦で敗れている。
失意の帰国、相性最悪の相手。最悪の結果が予想される中、1-1の引き分けは不幸中の幸いと言えた。
明けて2008年の第1戦
初戦は1月7日、リーガ17節ヘタフェ(away)
この時点で十分、アンラッキーカラーとなっていたオレンジのユニを着て1-1の引き分け。
2008年の初勝利は1月10日、ミッドウィークに行われるスペイン国王杯。アラベス第1戦(away)
awayだが1stユニフォームを着ることができたバルサは、サビオラの2ゴールで2-0。
1月14日、モンジュイックに(市内だから)バスで移動したバルサ。リーガ18節エスパニョール(away)戦を1-3で落とす。バルサは折り返しの37節ホームでもエスパニョールに引き分け、それが優勝を逸することにつながった。前シーズンの鬼門はアトレティコだったが、今シーズンはその役回りがエスパニョールだった。
1月17日、スペイン国王杯 アラベス(カンプノウ) ○3-0 サビオラが3ゴール
このサビオラの活躍はサビオラファンに火をつけた。
サビオラファンならずとも、グジョンセンよりはリーガでもサビオラを見たいと思わせた。
そのルックスのせいなのか、なぜか根強い人気を持ち、うさぎ(コネッホ)という愛称で呼ばれるフォワードをライカールト監督は起用しない。
出番があったとしても、控え選手中心のメンバーで戦う国王杯や親善試合ばかり。
彼が起用されない本当の理由は、ライカールト本人にしかわからない。
何も知らない人は好きなことを言う。だが、ライカールトはメディアに向かって本当のことを言うわけにはいかない。
ものごとの選択には必ず合理的な理由があるということ。それを信じるのがファンというものだ。
いずれにせよ、移籍先にレアル・マドリーを選んだサビオラの選択は尊敬に値しない。
1月21日、本来ならば折り返し前の最終戦を意味するリーガ19節。
リーガのプリメラ・ディビシオン(一部リーグのこと)には20クラブがあり、対戦チームは1クラブあたり19。ホーム&アウェイで1試合ずつ戦うので、リーガは年間38節となっている。
今シーズン昇格してきたジムナスティックをカンプノウに迎えたバルサは3-0で勝利。最終38節はアウェイで5-0だから、慎重な戦いだったといえる。
そして、折り返し前に残っていたのは1月24日(水)リーガ15節レアル・ベティス(away)
この試合は12月17日に組まれていたが、バルサが日本に行っていたため延期されていた。
前半19節を終えた時点でリーガ1位だったクラブのことを、日本のメディアは「冬のチャンピオン」と表記する。
6月末に首位だった巨人を「梅雨の優勝チーム」と言っているようなもので、誰も喜んでいない。
ただ、この時点では「冬のチャンピオン」バルサが、そのままリーガチャンピオンになることをバルセロニスタの誰もが確信していた。
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