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2007年8月11日 (土)

元春の奇跡と都久志会館

 既にコンサートは3分の2を過ぎている。
 ファンは座ったままで、彼の音楽を思い思いに楽しんでいる。
 一時はどうなることかと思った元春と博多っ子の1stミーティングだが、この時間帯には、そろそろ終わることが名残惜しくなりそうな予感を漂わせていた。

 ピアノの前に立った元春が、叫ぶ。
「これは僕の3枚目のシングルなんだけど、もし知っている人がいたら一緒に唄って欲しい」
 ピアノが「ガラスのジェネレーション」の前奏を刻む。
 その時に奇跡が起こる。

 もうたまらないとばかりに、最前列の聴衆が立ち上がる。
 僕らもそう思っていたんだと、その後ろの博多っ子が続く。

 人々が立ち上がっていく動画は、人がまるで綺麗な波を打つようだったと、僕の脳は記憶している。

 博多っ子と元春の情熱がぶつかって、爆発した瞬間。
 時を惜しむかのようにオールスタンディングとなった会場で、残りの時間が進む。ふと後ろをふり返ると、立ち見の席まで人が入っている。

 

7月のチケット発売時には、いま一つだった人気もこのわずか3か月でぐーんと伸び、この都久志会館を埋めたようだ。

 事実、この半年後に行われた浄水通りにある郵便貯金会館でのコンサートは、同じ岩田屋プレイガイドで、発売日に開店1時間前から並んで、買えたのは14列が1枚。半年前、発売1週間後に7列目がペアで残っていたことからは隔日の感があった。



 「昨日、広島で喉を痛めて、医者からはアンコールは2回までって言われていたんだ。でも、まだ歌いたいんだ!」 

3度目のアンコールに応えてステージに戻り、絶叫する元春。

 「うぉー」
 「いいぞ~元春」

 さっきまで、親戚の里帰りコンサートだった会場は、わずかの間にプロレス会場に変わったようだ。

 元春に福岡に初めて来た時のこと、覚えていないですよね?と水を向けると「都久志会館!(つくしかいかん)」
 と目を輝かせて、即答してくれた。

 彼はその後、郵便貯金ホール、サンパレス、国際センター、市民会館の順番でホールを転々としていくのだが、キャパシティが小さいこのホールはこれが最初で最後だった。

 いや、もしかするとこの先いつかまた、この場所に戻ってくるかも知れない。
その時は、この時同行した後輩を連れて、駆けつけたいと思っている。

「東から来た男」おわり

Welcome to the HEARTLAND TOUR 「東から来た男」もくじ

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