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2007年8月14日 (火)

パソコンとコンピューターシステムはどちらが高等?

 会社で使っているコンピューター・システムはそれぞれに漢字辞書が違う。
 日本中のコンピューターが、まったく同じ電子的な漢字辞書を使っているわけではない。
 パソコンとインターネットが普及して以来、世の中のど素人!は、どのパソコンでも使える漢字は同じだと思っている。

 いま、目の前に見えているパソコン画面ひとつとっても、そこに映っているものは
1,パソコンのソフト
2,インターネット
3,会社内のコンピューターシステム
 と大きく3つに分かれる。
 もちろん、それぞれに使われている漢字辞書が違う。

 以下はある日のユーザーとコンピューターシステム担当者の会話である。

ユーザー
「漢字が出なかったから、IMEパッドで漢字を出して入力したら、何もしていないのに突然エラーになりました」

システム担当者
「システムの漢字辞書に存在しない漢字はエラーになります。
 登録できません。IMEパッドで引き当てても、エラーになります。
 このように、変換して出なかった漢字を、どのように登録するかについて、運用ルールを決められるとよいと思います。
 たとえば、氏名の場合は存在しない漢字は " ひらがな "で入れておくのはどうでしょう。平仮名で入っていれば、ユーザーが目で見て分かりやすいです。その漢字に近い漢字を入れておくと、そのことが誰にもわからなくなります。そしてDMを出した時に、お客様からの『漢字が違う』というクレームにつながります」

ユーザー
「そんなんじゃ全然意味がないですよ。
 名前は大切なんだから、漢字が出ないのは致命的だよ。
 だってパソコンでは出たものが、コンピューターシステムで出ないなんて変でしょ」

 ど素人!の頭の中では、パソコン<コンピューターシステムという図式ができている。パソコンは日用品だが、コンピューターシステムはプロがしっかりと設計して作っているのだから高等なはずだと。

 そういうユーザーは、こう考えてみるとよい。
 マイクロソフトという世界でも有数の利益を挙げている企業が全社をあげてつくっているソフトと、そこそこの利益しかあげていない一企業のコンピューターシステム部門が総力も上げずに作っているシステム。
 いったい、どちらが優れていると考えるのが自然か。

 有名私立中の入試に出したら、正解率99%は行きそうな簡単な問題である。


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