おいしい秋のオープン戦
日本シリーズはNPBパリーグとセリーグの代表が対戦するカップ戦。
2007年大会は、2003年当時の名称をそのまま使用しているが、日本一を決める大会ではない。
2003年まではNPBナンバー1(日本一)チームを決める野球大会として、パリーグ優勝球団とセリーグ優勝球団が対戦していた。
第1回は1950年
NPBがセリーグ8球団、パリーグ6球団に分割した初年の11月。
パリーグ毎日オリオンズ4-2セリーグ松竹ロビンス
その後、セリーグは2006年まで一貫して優勝チームが日本シリーズに進むルールだったが、パリーグは興業優先で2シーズン制プレーオフの勝者を日本シリーズに出場させた時期があった。
2003年まではパ・セ2リーグそれぞれのリーグ戦勝者の対戦だったため、日本シリーズ勝利の価値は各リーグ優勝の上位に位置づけられた。
パリーグがプレーオフを始めた2004年以降は、その価値が曖昧になった。
2004年西武、2005年ロッテはいずれも、パリーグ2位のチーム。
そして、2年続けてパリーグ2位球団が日本シリーズを制した。
プレーオフで勢いをつけてくるパリーグチームに対して、試合間隔が空くセリーグは「これでは勝てっこない」と泣きを入れた。
だが、パリーグの「興業さえ成功すればそれでよい」というご都合主義を容認したのはセリーグ。
そして、2007年からはセリーグもそのご都合主義に相乗りした。
パ・セ両リーグ共に優勝チーム以外が出場する可能性がある2007年以降の日本シリーズには、かつての権威はなく、秋のオープン戦である。
かつて、日本シリーズが日本選手権だった頃、選手は優勝を決めた日にも
「まだ後に大きな仕事が待っていますから、喜びは今日で忘れて、明日からはまた気持ちを切り替えて、次の目標に向けて準備します」
と言わなければならなかった。
だが、今年からは選手は楽だ。
後に残っているのが客入りがよく、テレビにも映るオープン戦。
五輪でいえば、フィギュアスケートのメダリストが決勝翌日にエキジビションを滑るようなもの。
まずは、その美味しい立場を日本ハムの皆さんが手に入れた。
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