ハウステンボスの挑戦
CAS ViLLAGEは長崎を「食の発信基地」とすることをめざし、レストラン、ショッピング、ブライダルを三本柱とする。
経営する会社は(株)CASジャパン。この会社はハウステンボスとは関係が無い。
しかし、わずか7か月で自己破産を申請して閉園した。
ハウステンボスは2003年2月26日、会社更生法の適用を申請。
同年6月、メインバンクの興銀(現:みずほ銀行)から202億円の債務免除を引き出したのを機に、神近氏は経営責任をとり辞任した。
辞任時点でハウステンボスの負債総額は2,400億円。
大まかにいえば、4,000億円で街をつくり、1,600億円の借金を返したところでの挫折と言うことになる。
1992年の開場から11年、バブルの崩壊や長期経済停滞などの逆風のなか、さほど市場が大きいわけでもない日本の西端でよく健闘したと言える。
経営破たん直後の4月4日、日本経済新聞が朝刊トップで支援企業は「オリエンタルランド最有力」と報じる。
オリエンタルランドは確かに経営権取得の意欲は示したが、後に「とても採算に合わぬ」と切って捨てた。
結局は12月6日、野村プリンシパル・ファイナンスと支援契約。竹内大介氏(前野村証券アジア室長)がCEOに就任した。
同業他社を救済すると見せて「やっぱりダメだ」とメディアに語ったのは、武士の情けに欠ける行為だった。
世の中の誰もまだ「環境」の「か」の字も口にしていなかった1992年。
住みよい地球を次世代の子ども達に残すという強い意志で始まった「環境と経済の両立」ハウステンボス・プロジェクト。
神近義邦氏の「ハウステンボスの挑戦」は11年で終った。
だが、千年の時を刻む街ハウステンボスの挑戦はまだ、つづいている。
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