坂内食堂 心のチャーシューメン
ずっと、そういうラーメンが食べてみたかった。
チャーシューが器を覆っていて、麺が見えない。
ただこの写真の肉そばが食べられる坂内食堂は福島県。
いつかまだ見ぬ福島県へ旅した時の夢にとっておいた。
ところが2007年9月、坂内食堂がお台場にできた。
フジテレビの目の前アクアシティの5階。
新横浜にあるのは「ラーメン博物館」だが、こちらは「ラーメン国技館」
ラーメンは客商売だと思うのだが、芸術や国技に持ち上げる人たちに呆れるし、それに乗って客をにらむようにポーズを決める店主には引く。
ラーメン屋では、暖かい接客を受けた記憶よりも、そうでない記憶のほうが多い。
京都の長浜では、なんにしようかなと言ったら「男ならしゃきっとしようぜ!」と怒鳴られたし、ナゴヤの錦では「ほれ、サービス」とニンニクの揚げカスを勝手に丼に放り込まれた。
さて、お台場。
国技館なので、それぞれの店員が店先で待ちかまえているのだが、坂内食堂の店員は特に感じがよかった。
ずっと、こういうラーメンが食べてみたかった。
時は移り変わっても、この気持ちだけは抑えられない。
目の前にこの器が現れたらどんな気持ちになるだろう。
1枚目のチャーシューを頬張ったらどんな味だろう。
チャーシューが半分まで減ったらどんな気分だろう。
いつも、この写真を見ながら想像していた。
ところが食べ終わるまでの10分ほどの時間
長く憧れていたラーメンへの憧憬がどこかへいってしまった。
幸せは手に入れてしまうと、実感するのが難しくなる。
人はそこにない新たなものを「幸せ」だと考えてしまう。
今、手にしている心のチャーシューメンを自覚して
大切にしなければいけない。
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