最近ガラスを割ったのはいつですか?
窓ガラスを壊して回るのは尾崎豊くらいで、普通の人はガラスを割ろうと思って割ることはない。 「あれ?割れちゃった」のである。
子どもの頃、佐世保独楽を投げて回す特訓をしていたら、独楽がすっぽ抜けて玄関のドアが割れた。
ガラスのそばでモノを投げるのは危ないと学んだ。
その数年後、風呂のドアを蹴飛ばしたら、ガラス戸が割れた。
足の裏を切って病院に運ばれた。
素足でガラスを蹴るのは危ないと学んだ。
その数年後、今度は手で風呂のドアを叩いたら、ガラス戸が割れた。
時代は変わっても、ガラスのもろさは変わらないと学んだ。
その数年後、僕は熊本県の山奥にいた。
まだ高速がなかった頃の219号線。
「助かりません。救急車到着まで1時間」
という道路脇の看板が、ドライバーに慎重な運転を求めていた。
まだその頃、携帯電話はない。会社への連絡は公衆電話だった。
電話ボックスを見つけて、クルマを離れた僕は、そこで、キーを詰めてしまった。
救急車が来るのに1時間なのだ。恐らくJAFを呼んでも1時間半は来ないだろう。
近くの河原に降りた僕は大きい石を拾ってきて、窓を割ることにした。
フロントガラスを割ると、風圧で運転しづらいし、高くつきそうだ。
後部座席のドアガラスならよかろう。
ガンガンと窓を叩く。
ところが10分ほど経っても、窓はびくともしなかった。
意外とガラスは割れないものだと学んだ。
(結局JAFを呼んだら30分で来た。田舎では救急車よりJAFのほうが早いと言うことも学んだ)
その数年後、格子状に針金が入ったサッシを蹴ったら、放射線状にヒビが入った。
ガラスには割れやすいポイントがあるのだ。靴を履いていたので、キック力も強力だったかも知れない。
次から蹴る時は、窓枠を蹴らなければならないと学んだ。
人生の学びは奥が深い (バカは死ななきゃ直らない とも言う)
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