結婚式の余興
ある昼下がり 結婚式が行われていた。
男性が野の花を摘んだ花束を女性に捧げ求婚する。
女性はイエスならば、そこから一輪を抜き取り、男性の胸ポケットに挿す。
これをブーケ&ブートニアという。
それを披露宴で参列者を前に演じてみせるのが、ブーケ&ブートニアセレモニー。
ちょっといかしていて、心に残る。
なんて甘い。
今時、そんなことではお笑い界は許さない。
「皆さん、欧州にブーケ&ブートニアという習慣があるのをご存じでしょうか。
(説明部分省略)
今日は皆さんにご提案があります。
ここで花婿いや、サトウイチロウさんが 改めて、花嫁いや、スズキケイコさんにプロポーズを
「ちょっと待った」
少し遅れて
「ちょっと待った」
マジ受ける若い世代
どん引きする新郎の母
目が点になっている新婦のおばあちゃん。
二人の間男?の手には、いつの間に用意したのか小ぶりな花束が握られている。
「司会者も聞かされていない 段取りですが・・」 ととぼける司会
「さぁいったい花嫁は誰を選ぶのでしょうか。まさか、映画のようなワンシーンに皆さんが立ち会うことになるのでしょうかっ
ではここでいったんコマーシャルです」
「うまい!」 ツッコム間男
「では、ケイコさんいかがでしょうかっ??」
誰にしようかなぁと、小首をかしげる 演技を入れつつ、やっぱり順当にね・・ と新郎イチロウ君へと歩を進めるケイコさん。
そして、約束通りイチロウくんの花束から一輪の菊を左手で抜き取って
左隣のタナカ君のポケットに差し込んだ。
「花嫁っ、プロポーズを受ける相手に渡すんですよ!」
懸命な振りして、フォロウする司会者
「え、そうなん 説明きいとらんかった」
ぼける花嫁。
さっき入れたタナカ君のポケットの花を
「こっちがええねんけどなぁ」
と名残惜しそうに抜いて、イチロウ君のポケットへ。
と見せかけて、イチロウくんの花束からデイジーをどさっと摘んで、ポケットに詰めるだけ詰め込む。
「まぁ、今日はこれくらいにしといたろ」
そこの大阪府、独身のあなた。
やりたくなったでしょ?
え、ネタがくどくて めんどくさい?
じゃ、今日はこれくらいにしといたるわ。
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