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2008年3月17日 (月)

国民総背番号制

 日本国民は全員、住民基本台帳に載っている。

 住民基本台帳のデータ項目
住民基本台帳番号(11桁)
住所
氏名
性別
生年月日

 データベース階層
市町村
都道府県
全国
 データエントリーは市町村、それを→都道府県→全国と同期させている。

 住民基本台帳番号(11桁)は日本国民全員に振られている識別番号。
 住民基本台帳データベースのキーとなっている。

 国民に番号をつけることから「国民総背番号制」とメディアで紹介される。その言葉の原典は1970年12月に参議院議員 中山太郎が発表した「1億総背番号」にある。

 1970年に統一個人コードを導入していた国は、
デンマーク スウェーデン ノルウェー 西ドイツ フランス 米国

 1970年3月に住民コードを導入していた自治体は、
東京都中野区 目黒区 板橋区 神奈川県川崎市 藤沢市 埼玉県川口市 大阪府守口市 愛知県西尾市 静岡県沼津市 佐久間町 兵庫県尼崎市 西宮市 福島県会津地区(15市町村)

 1967年5月に個人コードを導入していた中央省庁は、
労働省職安局労働市場センター 労基局労災保険事務室
社会保険庁年金保険部業務課
郵政省簡易保険局 貯金局
警察庁

 中山が提唱したこと
個人、場所、時、事業所、商品、交通機関、保険、医療など、処理の対象となるデータすべてに統一コードを与える。
行政機関、企業、個人の統一コードを与える

 中山が懸念として挙げたこと
警察国家、管理社会になる恐れ
個人のプライバシーの侵害

 中山太郎は1924年、参議院議員の父と、1961年池田内閣で厚生大臣を務めることになる母の間に大阪市で生まれた。大阪府議会議員を経て参議院に当選。医学博士ながら、情報処理に明るく、情報産業振興議員連盟を立ち上げ「人間のための情報化」に取り組んだ。

(明日につづく)

*参考文献「1億総背番号」中山太郎 日本生産性本部



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