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2008年3月 1日 (土)

署名するファンタジスタたち

 メールを読み書きするソフト「メーラー」には、おきまりの文言を毎度、文面に書き込む機能「署名」がある。
 Outlook Expressの場合、ツール>オプション 署名のタブで設定できる。

 いつも、e-mailの署名は読んでいない。
 それでも、ある日気になって、20人からのメールを調べたところ、そのうち、8人が定型の署名をつけていた。
 エクセルやPower Pointの基本技能を学ぶ人がとても少ないなか、20人中8人=40%というのは、かなり高い利用率だ。

 そして、その8人が全員 記号による飾り文字を付けていた。

 飾り文字で多かったのは * アスタリスクで線を描いたもの。
 それほど違和感はない。

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  (株)さとー商事 多門豊作
  E-mail: ***@***.jp
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*******************************
  (株) 四谷怪談
    髪賀 貞子
   Tel : 03-****-****
   Mail :sadako@*******.jp
*******************************

********************************
凸凹販売
 凸担当
  鈴木 ヨシコ
suzuki@****.co.jp

〒***-0000
東京都****** 
phone :  03-****-****      
fax :  03-****-****
********************************

 次に多いのが = イコール や、- ハイフンをつないで描線したもの。

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(株)会社 主な事業部
中心課 鈴木 恵子
〒***-0000
東京都*****
TEL 03-****-****  FAX  03-****-****
e-mail skeiko@*****.co.jp
URL http://www.*****.co.jp/
====================================

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(株)佐野販売
裏┃口┃一┃浪┃電話:03-****-**** FAX:03-****-****
━┛━┛━┛━┛E-Mail: uraguchi@***.co.jp

 これも違和感はないが、名前を┃や┛を使って強調するのは、もはや「ふるっ!」とつっこむしかない。
 // スラッシュを使った描線も同じだ。

/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄/ ̄
 竹井 さとし EMAIL:takei@***.co.jp
  サンチャイルド
  〒***-**** *******
        **ビル4F
   tel:03-****-****  fax:03-****-****
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
(株)鈴木企画
田中一平(ippei_tanaka@ *** .jp)
Tel.:03-****-****
Fax:03-****-****
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 /スラッシュと_アンダーバーを組み合わせると、実際にはそこにない菱形が浮き上がってみえるという視覚効果を狙っているのだが、いつもの仕事、いつもの仲間を相手に、目の錯覚を楽しんでもらおうという発想には、心の余裕と勘違いを感じる。

 以下のような特殊記号で描線している人(50代男性)もいたが、目がちらついて気分が悪くなった。

∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮∮

∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*

 そして、少数派だが根強いのが☆★◇◆を使った飾り文字。
「七夕かっ!」
「夢見る少女かっ!」
 とつっこみたくなるところだ。
 男でもこれをやる人がいて、あまり使いたくないのだが、キモいという以外に、言葉が見あたらない。

*☆~:*☆~:*☆~:*☆~*☆~:*☆~:*☆~:*☆~*☆~:*☆~:*☆~:*☆~

      経理部  予算執行室
     丸太 太一 e-mail: taichi@****.co.jp
       TEL  03-****-**** 

~*☆~:*☆~:*☆~:*☆~*☆~:*☆~:*☆~:*☆~*☆~:*☆~:*☆~*☆~ 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★
システム開発部
    佐藤 正
tel **-****-****
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 メールを送っているのだから、メールの署名は要らないし、電話も要らない。
 対外メールでも、住所やFAXは不要だ。

 社内メールの署名は2行まで(部署/氏名)
 対外メールでも3行まで(社名/部署/氏名)

 緊急のやりとりなど、状況に応じて電話やFAXは付加すればよい。

 ただでさえ、一日数百通のメールが来るところに、毎度おなじみの署名に7行も使っている人に接すると、この人には日々、業務を見直し効率を上げていこうという発想がないのだろうと思う。

 1997年にインターネットとメールの一般普及が始まった頃、誰にでも「開封確認」をつける人がいた。10年経って、そんな人は一人もいなくなった。
 果たして、メールにファンタジーを持ち込む署名者たちは、いつまで生き残るのか。
 また5年後に、検証してみたい。

(2013年につづく)

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