二匹目のあなごパイ
羽田空港は 「お土産お菓子が買い放題の、立派な空港」
文筆家 木村衣有子が「もうひとつ別の東京」でそう書いている。
2004年12月1日、沖合展開事業第三期工事が完成して、第二旅客ターミナル(東ターミナル)がオープンして以来、お菓子を買えるターミナルがまた増えた。
ANAとエア・ドゥが使用している第二ターミナルは大きな吹き抜けがあり、スペースを贅沢に使っている。
だが、出発フロアでゲートに面したお菓子売り場は、それほど店数は多くない。
東京バナナのチョコレートを買って帰ろうと思ったが、売っていない。
ここの店にないのか。それとも、もう作っていないのか。
そう考えていた時に、その品はあった。
ベルンの羽田沖あなごパイ
あなごパイ?
見た目は、かのうなぎパイそっくりではないか。
二匹目のどじょうという言葉があるが、二匹目はあなご・・
江戸前のあなごエキスを漬けて焼いたパイ と説明されている。
浜松のうなぎパイはうなぎの味はしない。
うなぎの味がするのは、うまい棒のかばやき味の方だ。
(かばやき味はもう売っていない)
うなぎパイ同様、このあなごパイもあなごの味がしないことは容易に察しがつく。
だが、販売は羽田空港、成田空港限定。
そこでしか買えないという情報価値は高い。
うなぎパイに似たあなごパイという、なんじゃそりゃという試みは、大きく口を開けて、僕らのツッコミを待っている。
これはいいネタになる。
店の前を2往復した後、 6枚入り525円を買ってきた。
■製造販売:ベルン(東京都目黒区)
■日持ち:50日
あなごの目と口と思われる模様があしらわれている。
これはうなぎパイにない装飾。お土産で渡した時、見た目が楽しい。
大半の女性に「かわいい!」と言ってもらえそうだ。
その飾りだけをかじり取り口に含む。かすかにチョコのような味がする。
本体をかじる。
パイの層に沿って、かじる方向とは垂直に崩れる食べにくさは、うなぎパイと変わらない。
うなぎパイとは味付けがずいぶんと違う。
あなごの味がするわけではない。ゴマの風味が印象に残る。味の決め手は醤油のようだ。
パイ生地と醤油。まさに和洋折衷の妙がある。
うなぎパイの味を想像していると、これは意外と美味くて、やられたと思う。
あなごパイには「夜のお菓子」といった時間帯を指定した但し書きは書かれていない。
さぁ、どじょうと蒸籠蒸しで有名な 福岡県柳川市の皆さん
次は「三匹目のどじょう」の出番ですよ!
| 固定リンク | 0
「たべもの」カテゴリの記事
- 玉屋のラウンド菓子はいつ終わったのか? 佐世保玉屋「ラウンド菓子」の歴史(2025.05.31)
- 甘辛にしたらよかった「一平ちゃん」ショートケーキやきそば(2025.03.26)
- この夏には新「ビエネッタ」発売か? リッツ→ルヴァン パターンがビエネッタ→バリッチェで再現される(2025.03.22)
- マルナオで丸い玉も掴める八角箸を手に入れた(2025.01.19)
- 幸せな「うなぎの日」(2025.01.18)