江ノ島に戻れなかった湘南国際マラソン
第3回湘南国際マラソンのエントリー受付が 2008年5月22日に始まった。
湘南国際マラソンは2007年3月に第1回が行われた。
神奈川県で開催されるマラソンは、以前から多摩川フルマラソンがあり、2つめのマラソンとしてスタート。
スタート/ゴール地点は江ノ島。
西湘バイパスで折り返す1ウェイコース。
コースの一部は箱根駅伝のコースとも重なっている。
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湘南と言えば、サザンオールスターズ(2008年8月で活動休止)
湘南とは、鎌倉から南の海辺の地域を言う。
稲村ヶ崎から江ノ島、片瀬海岸あたりの一帯。
湘南という地名はない。江ノ島にある港には、湘南港という名がついている。
湘南の最寄り駅は、小田急線「片瀬江ノ島」、江ノ島電鉄「江ノ島」、湘南モノレール「湘南江の島」
1664年
大磯の「鴫立庵」に湘南発祥の石碑が建立された。
1994年
自動車の湘南ナンバーができた。海岸沿いでは藤沢市、茅ヶ崎市、平塚市、大磯町、二宮町、小田原市。全部で7市4町が対象。
2003年
平成の大合併で「湘南市」構想があったが、実現しなかった。
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湘南海岸の国道はいつも渋滞している。
その国道を独占して走り、湘南のシンボル江ノ島でゴールする。
地元の人に限らず、魅力的なコースだ。
ところが、2008年3月に開催された第2回大会では 3つの変更があった。
1.距離を30kmに短縮。
台風による 西湘バイパスの道路陥没が理由とされた。
2.スタート/ゴールは江ノ島ではなく、大磯プリンスホテルに変更。
「より大規模な大会にするため」という理由が公表された。
3.ナンバーカードが郵送に変わり、前日受付がなくなった。
3はとてもよいことだが、1,2はとても残念な変更だった。
さて、5月に発表された 第3回大会の要項では、3つの変更があった。
1.距離を 42.195kmに変更。
西湘バイパスが復旧したため。
2.3月開催を 11月開催に変更。(2008年11月16日開催)
3.ナンバーカード郵送を廃止。前日受付が復活。
スタート/ゴール地点については変更がなく、大磯での開催。
江ノ島に戻ることはなかった。
江ノ島には救急車が入れない。というのが表向きの理由。
ゴール直後にランナーが倒れた場合、救急病院への搬送が難しく、リスクが大きいと言うことだ。
江ノ島につながる江ノ島大橋は、対面通行だが2車線ある。それとは別に舗道がある。
救急車を入れる必要が生じた時、コースを 1車線規制して、救急車を通せないことはない。
「救急車が通ります。左側に寄ってください」
そう言われて、道を空けないようなランナーはいない。
また、江ノ島にはヘリポートもある。
第2回の開催地が大磯に変更された本当の理由と、今回も江ノ島に戻らなかった理由は同じだろう。
もちろん、より大きな大会にするためというものではない。
開催月を3月から11月に変更した理由は、5月26日の記者会見で河野太郎実行委員長が、次のように述べた。
「3月開催だと、近隣の大会と日付が近くなる。ランナーからの要望もあった」
近隣の大会とは、東京マラソンと荒川市民マラソンのことである。
東京マラソンは2008年までは2月開催だったが、2009年からは3月開催となる。
荒川市民マラソンと、湘南国際マラソンは、この2年つづけて同日開催だった。
2009年 3月15日 荒川市民 湘南国際
2009年 3月22日 東京
こうしてみれば、確かに日程が密集しているように見える。
だが、東京マラソンは出たくても、滅多なことでは当たらないレースだ。
東京マラソンは抽選で落選するものと想定すれば、関東で春に走れるマラソンの選択肢は、3月の荒川と4月のかすみがうらの2つだけということになった。
ナンバーカードの郵送廃止は、時代の流れに逆行している。
前日受付にする理由は、地元に金を落とすため。
ランナーに対して、レース当日だけでなく、前日にも現地入りを義務づければ、それだけお金がおちる。
遠方からの参加者は宿泊せざるを得ない。
関東の市民マラソンでは、東京、荒川も受付を要する。
かすみがうらだけが、郵送方式を採用しており、現地入りは当日の1度で済む。
事前にナンバーカードが届くと、自宅でゆっくりと準備することができる。
荒川市民マラソンには、当日受付があるため、現地入りは1度で済むが、当日その場で受け取るのは慌ただしい。
参加者の希望ではなく、主催者の都合で決める大会には賛同できない。
それでも、東京マラソン効果で生まれたマラソンブームの折、9,000人というエントリー枠は、いっぱいになるのだろう。
江ノ島にゴールできたのは、第1回だけになった。
第1回の完走者だけが、その誇り高き思い出を語り継ぐことになりそうだ。
→ど素人!マラソン講座
素人が制限時間5時間以上のレースを完走するための情報集です。
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