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2008年7月 7日 (月)

独りを慎ましく生きる人が社会を想う

 education
 【次世代教育法】
 僕は独裁者であり、スローガンや公約を掲げて国民に支持を呼びかける必要がない。ただIDO室のメンバーとは、IDO法の軸、IDOの使命と並んで、目標とする社会像を共有している。
 「千年後、この街に子供達の明るい笑顔が響き合う」
 子どもの頃に本で読んだ言葉がずっと頭の隅にある。今は毛筆で東京スカイツリーの絵の上に貼ってある。僕の字はミミズが這うような字というとミミズに申し訳ないくらい読みづらい。自分で書いたメモもその日のうちは、記憶を辿ってなんとか読めるのだが、数日も経つと、書いた時の状況を映像化しないと読むことができない。
 就任して最初の正月。書道二段の中村君に書いてもらった。

 ポートランド州立大学の学生キャロライン・デビッドソンは、このサイケデリックな半月のシンボルマークをデザインして、報酬はたったの35ドルだった。でも彼は誰も手に入れることのできない誇りという財産を、その心に刻んだ。一方君は、水野君が名古屋で買ってきた、その赤福一つしか手にすることはできないけれど、その胸に大きな誇りを刻んでくれるかな?

 ジャケットのスポーツメーカーのロゴをこれこれと指さして、僕が笑いながら言う。筆者の中村君は赤福を頬張ったまま、メモを取る仕草をして「今のいただきます」とおどけてみせた。メンバーとのかけ合いも随分とこなれてきた。

 次の社会は 次の世代の子どもたちが 自ら考えてつくるべきだ。
 先人は「児孫のために美田を買わず」と言った。遺産は子どもの脳の中に残すもの。
 「青春22海外留学制度」により、22歳未満の者は国費で海外へ短期留学できる。渡航費、6ヶ月間の基本生活費は相手国別に定めた金額を貸し付ける。返済は就職後、無利子で最長10年。施行後の1人当たり貸し付け平均額は84万円なので、毎月1万円ずつ返済していけば、7年で完済する。

 帰国後には、4,000字のレポートを提出する。文科省審査で、100点満点の60点以上とれば2割引、70点で3割引。80点以上とると全額返済免除となる。
 僕もすべてのレポートに目を通している。日本の良さを発見する者、新たな世界観を会得した者、親の大切さを痛感した者まで様々。彼らの活力はまぶしい。
 公表していないが、年間でおよそ1,200人が全額免除を受けている。1割引の者まで含めておよそ20億円の予算。この予算は未来への投資。次世代の彼らが社会に還元してくれる。
 日本は2000年の法整備で、海外からの留学生受け入れ10万人水準をクリアしていたが、海外への派遣には国としての道筋がなかった。

 「留学を通じて、親の有り難さがわかりました」
というレポートにヒントを得て「独り暮らし法」を施行した。
 22歳未満の者には留学で親元を離れる機会を設けたが、23歳以上にも親離れする機会が必要だ。
 2036年4月1日の施行時点で、30歳未満の者(2006年4月2日以降生まれ)は、40歳の誕生日までに1年以上の独り暮らしを経験しなければならない。独り暮らしの開始と終了に特別な届け出は不要。自治体が住民基本台帳で自動的にチェックする。

 朝は目覚まし時計をかけて自分で起きる。ゴミは自分で分別して出す。ご飯は自分でつくる。公共料金は自分で支払う。風呂掃除と便所掃除は自分でする。掃除機は自分でかける。洗濯は自分でして干して取り入れてたたんでタンスにしまう。食糧からトイレットペーパーまで自分で買ってくる。

 独り暮らしをしたことがある人にとっては当たり前のことを、経験しないで死んでいく人がいる。人は独りの時にしか成長できない。独り暮らしは心穏やかな時間よりも、深い孤独に沈む時間の方が長い。
 独りでいる時間を慎ましく生きることができて初めて、他人のために役立とうと決意することができる。



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